El Gringo Retro

突然始まったコラムのコーナーなので、何を書こうかまだ考えがまとまってないんだけど、とりあえずは僕の得意な話題の、音楽とか旅行、サッカー、食べ物の話題などで進めていくことになると思います。

てなわけで、最初くらいは音楽の話題から始めましょうか。とは言っても、ご存じの人はご存じなとおり、会社勤めを辞めてからもう1年以上が経っているわけで、経済的には大変厳しい状況なわけです(笑)。今年に入ってから何枚CDを買ったかな、たぶん5枚以下ですよ。そんな今年に限って、これから見に行きたいコンサートが目白押しなんだけど、やっぱり行けそうもないっすね。Eric ClaptonBrian WilsonThe Doobie BrothersThe Corrs、この4つはかなり行きたいんだけど、\8,000とか\9,000ってのはいかにも高いよなー。そんな意味で、今年は音楽生活としては、かなり寂しい時間を過ごしてますね。唯一、バンドで演奏する時間だけが音楽生活の面では楽しい時間になっています。

今年買った数少ないCDの中で、今でもお気に入りなのは、やっぱりLuke MorleyEl Gringo Retro。ご存じ(知らない?)元THUNDERのコンポーザー/ギタリストLukeのソロ作品です。THUNDERは残念ながら去年、惜しまれながら解散してしまいましたが、Lukeの書く曲は本当に大好き。THUNDERでは、ハード・ロックという枠にはまるような曲を意識的に書いてきた(あるいはそういうアレンジにしてきた)ように思うけど、ソロではそれにこだわらず、極めてプライヴェートな感覚で気持ちよく作ったのでしょう。そういう意味では、PhilLIZZYで表現しようしたした音楽とソロとで違いを見せたのと似ているかもしれない。ただ、Philはソロではもっとチャレンジングと言うか、テクノロジーの活用とか、野心的な試みがあったと思うけど、Lukeの場合はどちらかと言うと原点回帰的。個人的にはTHUNDERの音楽性よりも、ソロの作風の方が好み。もちろんTHUNDERも大好きなんだけど。

作品のタイトルは、スペイン語で「オールドファッションな白人」という意味らしいけど、まさに作品のテイストをうまく表したタイトルだと思う。全編にノスタルジックな響きが漂い、静かな大人の作品といったところ。曲づくりのうまさ、センスの良さはいよいよ本領発揮で、何回も聞き返す度に、Lukeの世界に引き込まれていきます。オールドファッションなのは、音づくりもそうなんだけど、曲のあちこちにバックグラウンドにあるアーティスト達の影響が素直に表れているところも、そう感じるファクターです。例えば4曲目のCan't Stop The Rain (part1+2)は、モロにThe Isley Brothersの影響を感じさせます(個人的にIsleyは大好きなバンドなだけに凄く嬉しい)。Isley風のセンチメンタルなコード感が流れるように展開されていく。ギターの音色もErnie Isleyのファズが強くかかった音を踏襲してる。そうやってIsleyっぽい作風を意識させながら、それでもLuke風にしっとりとした上品な雰囲気に落ち着かせていると思います。地中海を見下ろせるコテージなんかで、夕日を眺めながらビールを飲んで静かに聞きたいアルバムという感じかね(がはは ^^;)。最高だろうな。

僕は最近はハードロックってあまり聞かなくなってるんだけど、こうやって考えてみると、僕が好きなバンドってのは、ブルースとかファンクとかソウルとかラテンのような幅広い音楽をたくさん聞いて育った人が曲を書くハードロックバンド(ハードロックマン)なんですよ。Luke以外では、例えばRichie KotzenGlenn HughesBernnie MarsdenRoy Zあたりでしょうか。最近の音楽事情に疎くなっちゃてるので、誰か面白いアルバムとかがあったら教えてください!

26th.Jul.'01 KUBO,"Uma"Takuo