ハイパワーユニット搭載ゾイドにおける型式番号

 

 ウオディックにはじまるハイパワーユニット搭載ゾイドは、全12種類、バリエーションを含めると16種類が出ることになる。ハイパワーユニット搭載ゾイドにおける型式番号の特徴は、アルファベット部分の最後にゾイドであることを示す「Z」が抜けており、「RHIZ」「EHIZ」「DHIZ」となることはなかった。またあえて「RHZ」「EHZ」「DHZ」とすることも避けられているのかもしれない。このことは、それまでの「M」で示されるゼンマイゾイドとは違って、さらに強力なパワーユニットを使っている新しいゾイドであることを強調することが、目的であったことが推測される。

 その後ハイパワーユニットは、24シリーズの4種類のゾイドのパワーユニットとして採用されることになる。もちろん、設定的には全く別のユニットであるが、おもちゃ的には採用されたという意味である。つまり、それだけ、新しい可能性を秘めていることが期待されていたユニットであったと推測されるのである。旧来のパワーユニットは、トミーにはゾイド以前からあるユニットであり、このパワーユニットと歩行機構を生かした新しいおもちゃを作りたいと言うところからゾイドは始まったそうである(注:オフィシャルページ、ゾイド開発ストーリー参照)。そこから、脱却したのがハイパワーユニットだった。その意味ではトミーとしてもかなり戦略的に高い位置においたユニットだっために、あえて型式番号に「Z」を用いて、ゾイド商品であるとするよりも、ハイパワーユニットを強調する方法、つまり「Z」を省いた型式番号を選んだのであるとするのが良いかも知れないのである。

 このハイパワーユニット搭載ゾイドのシリーズでは、バリエーションのある機体である、コマンドウルフ、ベアファイター、ブラキオス、ブラックライモスいずれもそれぞれ同一の型式番号が採用さされている。その意味では、B/Oゾイドのようにケースバイケースで、バリエーションに同一の型式番号が採用されたりされなかったりと比較すると、わかりやすい。ここには、それぞれの機体が、Mk-2と呼称されることがなかったことが起因している。いずれのニュータイプも、Mk-2部隊に所属するために出てきたモノである。その意味では、Mk-2としての位置づけが必要であろうが、B/OゾイドのMk-2と比較した場合、設定的にパワーアップが図られたという事よりも、部隊所属専用機にするためにカラーリングを揃えたという意味合いの方が大きかったことが、型式番号に変化がなかった理由といえる。

 

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