24シリーズにおける型式番号

 

 24シリーズは、全部で9種類しかないので、今までのモノと比較するとかなりわかりやすい。

 24シリーズにおいても、アルファベットの一番最後にゾイドを示す「Z」が使われていない。これもやはりハイパワーユニット搭載ゾイドシリーズと同様、それまで1/72であったゾイドを1/24スケールにした事を全面に押し出したトミーとしても力を入れた戦略の意図があったのではないかと思われる。なお、トミーにはゾイドの他に、1/72を意識したオリジナルキャラクター商品がいくつもあった。それもふまえれば、1/24というスケールはトミーにとって、新しい展開が見込まれた期待された新製品であったことが想像でき、ゾイドというおもちゃシリーズを越えて、トミーの新しい戦略という意識があったと考えるのが妥当と思われる。

 まず、ここですぐに気づくのが、ショットウォーカーとサンドスピーダのナンバリング方法。これらには、頭に所属を示す「R」「E」が入っていない。そのかわり、ほとんどのゾイドで使われないハイフンの後にアルファベットを持ち込むという方法が採られている。この「F」は、もちろんフィギュアを示す。

 もともと、ショットウォーカーは「フィギュアプレイセット2」、サンドスピーダは「フィギュアプレイセット1」と仮称されていた。この仮称の段階からわかるように、商品の所属はそれぞれ決まっていても、帝国軍のフィギュア、共和国軍のフィギュアという意味合いでの展開ではなかったことが想像される。

 もう一つ注目すべき点は、仮称段階と実際の商品段階で数字が入れ替わっていることである。ショットウォーカーは、「フィギュアプレイセット2」から「24-F1」になり、サンドスピーダは「フィギュアプレイセット1」から「24-F2」になっていることです。なぜ、数字が入れ替わっているのであろうか? 

 ショットウォーカー、サンドスピーダのナンバリング方法を見ると、将来的には、「フィギュアプレイセット3」以上の商品、型式番号で言えば、「24-F3」以上の商品の展開が期待できる。例えば、帝国軍戦士フィギュアの5点セット(デスピオン戦士、ロードスキッパー戦士、ドントレス戦士、ショットウォーカー戦士、ゴーレム戦士)、共和国軍戦士5点セット(メガトプロス戦士2つ、バトルローバー戦士、ネプチューン戦士、サンドスピーダ戦士)、白兵戦兵士4点セット(共和国軍戦士2つ、帝国軍戦士2つとそれぞれ4つに持たせる武器のランナーパーツ)を売り出していれば、24シリーズの遊び方もさらに広がったのではないかと思われる。

 メガトプロスは、定員は3名なのに、付属フィギュアは1体であった。メガトプロスにサンドスピーダを取り付けたとしても1体足らないのである。また、ゴーレムも背中にもう1体フィギュアを載せることが出来るようなステップがあるが、それをしてしまう操縦する搭乗員がいなくなってしまう。ドントレスは、その形態からバイク感覚なのですからいわゆる二人乗りも出来たであろう。ネプチューンは、敵からの離脱を図るとき一人が操縦をしてもう一人が後ろを向いているバズーカ砲を撃つというシチュエーションもあったであろう。それらを演出するにはやはり、各24ゾイドにはもう1体ずつフィギュアが欲しかった。逆に、商品展開上、将来24シリーズのためのフィギュアだけのセットを売り出す予定があったので、あえて、各ゾイドは2体フィギュアを載せられるような形にしておきながら、1体しか付属させなかったとも考えられる。後にこの人員不足の問題は一部解決される。しかし、それはゾイドという形ではなかった。

 もう一つ気にかけて欲しいことは、共和国軍24ゾイドには、数字の前に「0」が打たれていないことである。数字としては大した影響を与えることではないが、ゾイドとしてはB/Oシリーズでもよくあることでありながらも、気になるところではある。共和国軍は、当初からこの24にはそれほど力を入れることなく二桁も開発する気はなかった、という設定上の推測もさることながら、おもちゃ的にも当初から二桁以上作ることが念頭になかったのでは無かろうか? と推測させられてしまうのは、残念な番号の付け方である。

 

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