ガンブラスター |
重装強行陸戦型 |
Gunbluster |
共和国 |
型式番号 |
RPZ-11 |
シリーズ |
B/O |
タイプ |
<アンキロザウルス型> |
発売 |
1989年7月〜end |
全長 |
19.0m |
定価 |
2500円 |
全高 |
8.1m |
オペレーション |
バッテリー |
全幅 |
9.3m |
ライト点灯 |
無 |
重量 |
125.0t |
使用電池 |
単3×1 |
最大速度 |
120km/h |
部品点数 |
58 |
乗員 |
1名 |
ゴムキャップ |
R(黒)14個 |
搭載ビークル |
無 |
主成形色 |
青・黒・白・グレー・ゴールド |
主要目的 |
格闘戦 |
キャッチフレーズ |
最強の破壊力で敵陣を突破する重装甲メカ |
ギミック |
ゾイド(ガンブラスター)は、完成後モーターで口を開閉させながら、キャノン砲を回転させ歩行します。(取扱説明書より) |
||
その他 |
新世紀以降のゾイドでは、カタログにギミックの紹介は載りませんので、取扱説明書から引用します。 |
装備
装備名 |
搭載数 |
特徴 |
ブレーザーキャノン |
2 |
※ハイパーローリングキャノンに装備 |
パルスガン |
2 |
※ |
サンダーキャノン |
1 |
※ |
連装加速ビーム砲 |
1 |
※ |
電磁砲 |
1 |
※ |
プラズマキャノン |
1 |
※ |
連装パルスビーム砲 |
1 |
※ |
ビームキャノン |
1 |
|
レールキャノン |
1 |
|
ショットガン |
1 |
|
加速衝撃砲 |
1 |
|
ビームライフル |
1 |
|
三連速射砲 |
1 |
|
超電磁シールドホーン |
24 |
本体側面に並ぶ角 |
3Dセンサー |
1 |
コクピット上部の角 |
エネルギーチャージャー |
1 |
ハイパーローリングキャノン後部に装備 |
冷却放熱口 |
4 |
四肢に装備 |
後方警戒レーダー |
1 |
尻尾部 |
特徴
高性能兵器を装備した暗黒軍ゾイドに対抗して、共和国軍が総力を結集して開発した戦闘機械獣。背部に装備された三連のローリング砲は、“ハイパーローリングキャノン”と呼ばれ、最大限まで増幅されたエネルギーを全開で発射する超兵器である。また、側面は左右24本の角からなる超電磁シールドシステムによって防御されている。そして強力なレーダーも装え、攻撃、防御ともに優れた陸戦メカである。 |
掲載バトルストーリー
共和国軍は、暗黒軍の強大な戦力に苦戦していた。ゾイド暦2053年、暗黒大陸上陸後、海岸地帯で前進をはばまれていた。だが、共和国軍の最新型ゾイド、ガンブラスターの前線投入で、戦局は変化をみせはじめた。強力な援軍を得た共和国軍は、暗黒軍に対抗するため、軍団を再編成、軍旗も新たにして、暗黒大陸の奥地へと進軍を開始した。予想外の反撃に対し、暗黒軍は、広大な亀裂地帯で共和国軍を迎え撃った。ついに両軍の激戦が、暗黒大陸内部へと続く渓谷で始まった。壮絶な戦いが繰り返され、戦線は激化していった。 |
ガンブラスターは、搭載している全ての武器が背中にあり、なおかつその全てが正面を向いており、後方を向いている武器はない。その意味では、Fighterの役割を担っているのは否定できない。それにしても、このクラスのゾイドで、全ての兵器が正面を向いているのは珍しい方である。
目に付く一番の特徴はその色使いである。メインカラーと思える白・青・黒の使用は、シールドライガーMk-2の主成形色の踏襲であり、Mk-2部隊所属専用機(ベアファイター・コマンドウルフ)のいずれにも採用された目新しくもない配色である。その意味からは、ガンブラスターは当初からMk-2レベルの能力を持つゾイドであったと推測されてもおかしくない。しかし、そこに加わっている金メッキが、ユーザーの頭の中に「?」を数え切れないほど生み出している。それまでのゾイドと、かなり趣を異にするゾイドという印象を与えている。
ガンブラスターは、メッキ部品が使われた初のゾイドである。以後金メッキ部品は、キングライガー、ウイングライダー、サラマンダーF2と共和国軍に踏襲されていき、ガン・ギャラドから「アイスメタル」と称して、銀メッキ部品が暗黒軍にも使われるようになる。
歩行はオーソドックスな、対角線同時駆動方式。しかし、パワーユニットと直接連結しているのは後ろ足だけである。前足は、ボディー外側のスライド可動部品(取り付け位置は、下図に参照有)によって、後ろ足の動きに合わせて動かされている。しかし、そんな単純な方法でもなかなか秀逸な動きを見せてくれている。4足歩行ほ乳類が、本来は左前足、右前足、左後、足右後足の順番で動くことを考えると、ガンブラスターは爬虫類ありなおかつこの足の短さから、それほど違和感を感じさせない。おかげでその歩く姿の第一印象は「カメ」であった。
歩行中のガンブラスターを後や真上から見た姿は、生物に見まがうと言っても過言ではないが、ここにはかなり主観が含まれる。
口の開閉はオーソドックスなギミックであり、ガンブラスターも例外なく装備している。ただ、ガンブラスターが例外的なのは、そのギミックの方法である。B/Oゾイドで口を開閉させることの可能なゾイドの多くは、パワーユニットから直接口開閉用の動力を取り出している。シールドライガー、デッドボーダーに代表される、回転運動を取り出して他の部品を用いて往復運動に転換したり、レッドホーン、マッドサンダーに代表される直接往復運動を取り出したり、ウルトラザウルス、ゴルドスに代表されるてこ運動を取り出して他の部品を用いて開閉運動につなげて行くなどの方法を取られている。しかしガンブラスターでは、口の開閉の動力は直接パワーユニットから取り出しているのではなく、左前足の動きから取り出しているのである。その左前脚の動きは左後ろ脚からスライド部品を使って取り出されている。逆にたどると、動力は、まず左後ろ脚を動かし、左後ろ脚の動きは外部スライド部品を使って左前脚を動かし、左前脚の動きが口の開閉を行っているのである。結果、口の開閉は、完全に足の動きに連動している。そのため、この口の開閉動作は、かなりせわしくしているように見え、呼吸困難な息苦しさを感じることもある。その他足の動きで口を開閉させるゾイドにはサラマンダーも上げられるが、サラマンダーの場合、足の動きだけで翼や首、くちばしと、全ての動きを一カ所から取り出しているので、考慮から外してある。また、ここで言うパワーユニットとは組立済みパワーユニットをさし、1300円シリーズなどのモーターの埋め込みをおこなうゾイドも考慮していない。
ガトリング砲を搭載したゾイドは、メガトプロス、ゴーレム、ダークホーンに続いて4体目である。前3者は、いずれもスプリングによる動力伝達であり、このガンブラスターは初めて内部ギアによるガトリング砲を表現しているゾイドである。設定的にはガトリング砲と言っているが、ギミック的にはマッドサンダーのマグネーザーも同じ構造と言える。しかし、マッドサンダーではギアボックスは組立済みであり、作る楽しみという点を含めたゾイドらしさを考慮したガトリング砲、となるとギア自体も組み立てるガンブラスターに軍配を上げざるを得ず、やはり、最初のギア伝達のガトリング砲搭載ゾイド、の地位はゆずれない。その後、ギア伝達方式のガトリング砲は、グレードアップユニット・パルスキャノン、キングゴジュラスに応用されていく。
ガンブラスターの対抗馬は、もちろん1ヶ月前に発売されたダークホーンである。ダークホーンにもハイブリッドバルカンというガトリング砲を搭載しているが、こちらは前述の通りスプリングによる動力伝達方式である。同じガトリング砲を表現するのに、一方はギアで一方はスプリングでと、異なる方法が選んである。つまり、回転の向きを変える方法は、一つではないと言うことを表現するのに良い例となっていると言える。2体そろえたユーザーは、ちょっとした機械の構造を覚えることとなり、その楽しさを知ることになるであろう。
ぱっと見、ローリングキャノンは、重装備に見えるが、実際にローリング(回転)するのは上部の3軸のみで、下2段分はただ差し込まれた砲身部品である。しかし、見た目楽しむには十分なギミックである。
本体を形成するメインフレームはかなり角張った印象を受ける。だが、白の外部成形部品と、超電磁シールドホーンのおかげで、幾分生物らしい丸みを帯びてきている。しかし、全長全高のバランスからすると、全幅、特に足が左右に出っ張りすぎの印象は否めず、
もともとの四角すぎるフレームが原因のような気がする。
あごの後ろには、左右にハードポイントが設けてある。残念ながら、ガンブラスター登場の時期には、せっかくのハードポイントを生かす部品を得ることが難しくなっている時代であったせいか、仮に妥協して使える帝国軍の部品を持ってきても、その位置関係から、適度な角度を持っての取り付けは不可能である。新世紀以降のゾイドには、ハードポイントが減ると同時に、仮にあったとしても取り付けるべき装備がなくなっていた。そんな予兆を示していたのであろうか。なお、このハードポイントには、ジョイント径の関係でビガザウロ以来の共和国軍の共通兵器は取り付けられない。
アンキロザウルス型のガンブラスターではあるが、バギーカーのイメージが拭えない。ホワイト成形色の部品が、バギーカーのフレームに見えるのである。黒い四肢はタイヤ。タイヤは、ボディーからはみ出るようについている。さらにそのタイヤを保護するように白いフレームがついている・・・・。オフィシャルにおいて、各ゾイドの開発経緯やモチーフやコンセプトについての紹介ページが出来ることを願いたいところである。
ガンブラスターパッケージ、取扱説明書より転載