ブラキオス

重装甲攻撃型

Brachios

帝国軍

型式番号

EHI-05

シリーズ

Hi-1000

タイプ

<恐竜型>

発売

1987年9月〜1988年3月

全長

12.6m

定価

1000円

全高

12.6m

オペレーション

Hiパワーユニット

全幅

5.8m

ライト点灯

-

重量

48.8t

使用電池

-

最大速度

140km/h

部品点数

-

乗員

1名

ゴムキャップ

M(グレー)14個

搭載ビークル

-

主成形色

ダークレッド・シルバー・ブラック ※1

主要目的

主力戦・後方支援・海戦

キャッチフレーズ

デスザウラーひきいる部隊の主力メカ

ギミック

首を前後に動かしながら、4本足で前進。ハイパワーメカでは初めて口を開閉する。

その他

-

装備

装備名

搭載数

特徴

ビームキャノン砲

1

背中に装備

小型機銃

1

首の付け根に装備

ビーム砲

1

正面装備

特徴

水陸両用の重戦闘ゾイドでボディーは厚い装甲で守られている。格闘戦には不向きだが、後方支援や開戦時には強力な戦闘能力を発揮する。頭部のソーラージェネレーターは補給の受けられない長期にわたる作戦行動時や背部の主砲発射時のエネルギー補給に重要な役割をはたしている。

掲載バトルストーリー

ゾイド中央大陸の戦いも帝国軍が勢いにのる逆襲作戦を展開。帝国軍は国境を越え森林地帯へ到達。これに対し共和国軍はシールドライガーを中心とする機動部隊で応戦、しかしこの戦いも帝国軍の優勢に進んでいた。ゾイド暦2042年、ゼネバス皇帝は、この戦いに決着をつけ一気に首都奪還をねらうべく、密かに開発に着手されていた巨大メカ「デスザウラー」の出撃を命じた。さらに帝国軍はデスピオンを主力とするZOIDS-24メカ(小型特殊部隊)で局地戦を展開、共和国軍の動きを的確にとらえ決戦メカデスザウラーの出撃を補足した。この帝国軍最大最強メカの登場によりヘリック共和国首都に機器がせまろうとしていた。

※1:このほかにクリア部品があります。


 初期のゾイドを彷彿させるようなキャップを多用した恐竜型のゾイドである。

 

 ギミックの紹介にあるとおり、ハイパワーユニット搭載ゾイドで初めて口の開閉を可能にしている。この時期既に発売済みのハイパワーユニットシリーズは、ウオディック、ブラックライモス、コマンドウルフ、ゴルヘックスである。このうち、ウオディックとコマンドウルフは手動開閉が可能であるが、ブラックライモス、ゴルヘックスには、当初から開閉機能を備えていない。

 口の開閉は、ウルトラザウルスのギミックの応用簡略化であろうか、首全体の前後運動をそのまま口の開閉運動に転換させていくという方法がとられている。ウルトラザウルスでは、Bキャップで部品を止めることで首の稼動部分を表現しているが、ブラキオスでは、Mキャップで表現している。

 ブラキオスの頭部にはソーラージェネレーターが装備されている。いわゆる頭部にコクピットがないゾイドは、24シリーズを除くと、ブラキオスだけである。コクピットは、水密コクピットとして背部、ビームキャノン砲の前部に設けられている。初期のゾイドでは、兵装のすぐそばに開放コクピット(正確には銃座か?)が当たり前のように装備されていた。その意味からすると、わざわざコクピットの解説に「水密コクピット」と密閉型のコクピットであると強調していることは、シリーズ全体を見渡すのであれば、とても注目すべき点である。

 

 この類の形態の恐竜は、体を支えるために、水の中に体をおいて生活していたと言われている。そのため、ブラキオスは、特徴を「水陸両用」と設定されている。背部コクピットを水密コクピットとすることで、このまま水の中に入って行くことができる。そして、これに組み合わされているのが、頭部のソーラージェネレーターである。すると、ディーゼル潜水艦のシュノーケルのような使い方ができるようになってくる。頭部にはレーダーシステムも内蔵しているので、エネルギーの補給と同時に探知ができると言うことになる。長期間の情報収集活動には最適であろう。さすがに頭だけを海面に出していたのでは、すぐに発見されてしまう可能性もあるが、水面ギリギリのところで太陽光を受光しながらの潜伏。必要に応じて頭部を水面から出して、探知もできるかもしれない。また、上陸地点近海に一定期間潜伏し、タイミングを見計らって一斉上陸などと言う作戦もとれるであろう。潜伏は水の中だけに限らず、森林などでも同じ事ができるのではないだろうか。いずれにしろ、戦略的、戦術的にも価値の高いゾイドである。この形態の恐竜と設定と装備がうまく組み合わされたゾイドであるといえる。

 この辺のバランスの良さが、キャッチフレーズにある「デスザウラーひきいる部隊の主力メカ」担っているわけであり、同時にニュータイプにアップグレードされる候補に挙がったといえる。

 

 帝国軍には、同形態のゾイドとしてザットンがある。ザットンのバリエーションとブラキオスのバリエーションを比較すると、その仕様変更の仕方に共通点が見えてくる。どちらも補給部隊仕様に変更され、どちらも対空兵器重視の重武装化が行われているのである。このことは、同形態のゾイドであるという事から、バリエーションも似通ってくると言うことと、ブラキオスはザットンの後継機として設定されていたことを意味していると言える。ゾイドはミリタリー色濃い設定がなされており、同時に各軍には規格や仕様の統一が図られている。こんな細かいところまで配慮されている作りは、ゾイドを単純にキャラクターおもちゃにしてしまっては、もったいないと思わせてくれる。(単にネタ切れで、似たような設定になっただけか?)

ブラキオスパッケージより転載