1989/1ころのカタログ

 

ZOIDS新世紀に入り、カタログもそれまでのA4の横方向に半分の大きさから、B5に変更された。

 

ガイロス皇帝、シュテルマー、エレナ、シュウというバトルストーリーにあわせた登場人物までもが、カタログに登場している。とりあえず表紙は、新製品ゾイドの紹介と言うよりも、新しい展開に移行しました事を強調するような作りになっている。

 

※左のカタログの下半分の設定は下記にテキスト化してあります。

さらばゼネバス皇帝

マッドサンダーの猛攻の前に、帝国軍のゼネバス皇帝はついに暗黒軍に援軍をもとめた。

しかし、見方のはずの暗黒軍は、帝国軍におそいかかり、全身ブラックの不気味なメカ、デッド・ボーダーとヘル・ディガンナーはゼネバス皇帝をも海の底にしずめてしまった。暗黒軍は帝国メカと兵士をすべて手にいれ、最強の軍隊を作るのが目的だったのだ。帝国軍の指揮官シュテルマーもゼネバスの娘エレナもとらわれ、シュテルマーは、暗黒軍の皇帝ガイロスの野望、ゾイド星の征服に手をかすことになった。

一方、中央大陸には平和がもどったが、暗黒軍のしかけた破壊メカによって、大陸に異変がおこりはじめていた。ヘリック大統領は、若き科学者シュウに暗黒大陸への偵察を命じた。破壊 メカを止める鍵は、暗黒大陸にあると考えたからだ。シュウは新メカ、レイノスとカノンフォートを従えて暗黒大陸を目指して飛び立った。そこでシュウのみたものは?

 

恐怖の暗黒メカ

暗闇で不気味に光る蓄光体。それが暗黒メカの最大の特徴だ。特殊な物質(ディオハリコン)をたべているためだ。この蓄光体によって蓄積されたエネルギーが、暗黒メカの破壊力のもとになっている。

 

未知の大陸、暗黒大陸

血を流したような魔の海域・トライアングルダラスによって阻まれた未知の大陸だ。いくつもの国家にわかれていてガイロス皇帝が強大な力と恐怖政治によって支配している。その国家は、「ブラディゲート・流血の門」「ゴッドクライ・神の叫び」「デビルズメイズ・悪魔の迷路」とよばれ、それぞれとびぬけたメカと強力な軍隊を持っている。 

 

780円シリーズが消えた以外は、B/Oゾイド、ハイパワーユニットゾイドは、何も変わっていないのに、何となく魅力が薄くなっているように感じるカタログである。

 

暗黒軍が帝国軍を飲み込んだという設定にしては、新登場の暗黒ゾイドが少ないのではないだろうか。過去の全盛期、一度にもっとたくさんのゾイドが新発売となっていた。もう何種類か暗黒ゾイドを出すか、何種類か帝国ゾイドを暗黒軍カラーにバージョン替えするかしたモノを出して、帝国を飲み込んだという印象をつけるべきだったのではないだろうか。

もともとゾイドにはストーリーがなかったのは周知の通りである。さすがにこのころになると、ゾイドにストーリーがあるのは当たり前になっているときではあるが、やはり、どこかストーリー的な魅力に欠ける設定であることが否定できない。ゾイドは量産機であるため、カスタム機のように扱ったキャラクター化を行うと、更にギャップが広がるのではないかと思われる。勧善懲悪を図り、より子供達にわかりやすいものにしようとしたのであろうが、かえって、設定過多で厚みがなくなっていることも指摘せざるを得ない。

後の、暗黒ゾイドは、「ブラディゲート戦線所属ゾイド」の何とか、とか「ゴッドクライ戦線所属ゾイド」の何とか、とか、暗黒軍でも、出身地域によって、異なる印象を持ちながらも同じ戦線ではどこか同じ特徴を持っているようなゾイドの展開の仕方をする予定があったのかも知れない。しかし、結果は周知の通りであり、とても残念である。

 

今回初登場のゾイド

共和国側
暗黒側

カノンフォート

デッド・ボーダー

ヘル・ディガンナー

 

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 ゾイド商品添付のカタログより転載