相手の何気ない「ひと言」で落ち込んだり、傷ついたり、元気が出たり、心が温かくなったり
するものです。
誰でもタテマエの部分と、本音の部分を持ち合わせています。不用意に本音をぶつけると、周囲
との摩擦が起きやすく、かといって自分を押さえ込むとつらくなってしまいます。
人間関係は、自分の中のタテマエと本音、そして自分の本音と相手の本音が、バランスよく調和した
ところで成り立つものであり、そのバランスこそが心配りです。
心配りがきちんと伝われば、相手も心配りをしながら言葉を返してくれるものです。こうした心配り
のキャッチボールが、人づきあいを円満にするのです。
人と人とのつながりが、希薄になっているこの時代だからこそ、心配りの「ひと言」が大切な役割を
持っています。私の周りでも、心配りのできない人や、言葉で相手を傷つける人がいます。
ほんの何気ない「ひと言」ですが、ナイフで体を傷つける以上に、人の胸に深く突き刺さることが
あることを肝に銘じ、温かい「ひと言」が自然に出るようになりたいものです。

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