手にしていた
どうしようもない迷いごと
馬鹿げたこと
何もかも捨ててしまえたらなと
どれだけ思ったことだろう

捨ててしまいたい
投げてしまいたい
でもそれができなくて
繰り返す繰り返す

螺子を巻いてください
強制的に動けるように
糸を巻いてください
強制的に立ち上がれるように
息を止めてください
自分の意思ではもう動けないから

世迷いごと　一人悩む
切り取られた空間に　一人沈む
限られた有限の肉体を滅ぼして
無限に堕ちる暗闇に身を任せてやる

信じてる？信じてない？
信じられるわけがない
自分が一番自分を信用しない
不安定な時分、限りある命を尽きさせてください
もう　なにもいらない
薬にすら手を伸ばさず　あたり一面に広がる
錠剤の海　埋もれて　埋もれて　埋もれてしまえばいい
放棄した証
意味の無い行動
散らばっているのは　命の灯火
微かに点るもすぐに消えるだろう
どうかそのまま、限りある命を尽きさせてください

弾けた心　散らばる夢　融けた命
どれもこれも抱えては手放してもう一度抱え込んで
繰り返すたび寄生される　今ではもう逃げられないほどに
魂と共に溶け合って、それはもう体の一部
どうか、どうか、助けてください
その言葉すら　己の意思ではなく
自分ではない　他の誰かに次を託す

救いを求めるのではなく　ただ……
″生きる″という当たり前を放棄した

copyright © kagami All RightsReserved.