みやもと 留美

 よくレディスコミックはえっちだ、といわれる。否定はしない。しかし、マスコミ等で(ある特定の目的で)とりあげられるレディスコミックがレディスコミック全てを代表していると考えるのは明らかな間違いである。これはメンズコミック(この言葉は普通は使われないが)を考えれば一目瞭然なのだ。男性向けの雑誌なりコミックなりは、明確に2種類ある。すなわち、「普通の」青年むけまんが雑誌やまんが作品と、「成年」向けと表示しなくてはならないえっちな雑誌や作品である。
 女性向けの雑誌・作品にも当然この2種類があるのだが、これを区別する言葉がない。両方ともレディスコミックと呼ばれてしまっている。実際にレディスコミックを読んでいる人ならこんなことはすぐにわかることなのだが、マスコミに取り上げられたごく一部の「成年」印レディスコミックだけでレディスコミックをひとまとめにして論ずる人もいるが、これは単に自分の無知をさらけ出しているだけである。ま、興味のない人に読めとはいわないが、興味がなくて自分で検証もせずにマスコミの紹介だけを信じて論じるのだけは恥ずかしいからやめて欲しいものです(^_^;)

 さて、みやもと留美は、正真正銘「成年」印つきのまんが家である。分類としてはロリ、特徴はメガネっ娘である(^_^)
 最近、富島健夫が亡くなったが、彼の一般にいちばん知られている作品は「おさな妻」であろう。彼の書く小説は、年若い少女が目覚めていく過程を詳細に書いたものが多い。みやもと留美も、成年コミックにおける富島健夫的な立場の作家だと、ぼくは考えている。

「小娘だものっ!」

富士見出版 富士見コミックス ISBN4-89421-260-9 800円 1998/03/05 (1)
 ペンギンクラブ誌に掲載された短編集。
 読み進んでいって「春の部屋にて……」という短編の扉絵でしばらく凍り付いた。みやもと留美は、なんてかわいい絵を描くんだろう、としばらく詠嘆していたぼくであった。なんだかんだ言っても、歌は声がよくなくては聞く喜びが半減する。まんがにおいても、やはり絵はきれいなほうがいい。

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