河 あきら

 この文章を書くために調べたら、別冊マーガレットで河あきらが「いらかの波」を連載していたのが既に20年前だということが分かってちょっと愕然としている。その後は講談社系のレディスコミックで短編を書いていたが、最近は少年画報社のMayで連載をしている。
 いらかの波で既にそうだったが、河あきらの描く主人公たちは、何かに忙しかったり、熱中したりしていて、愛に気づかない。気づかずにドタバタしているが、ふとそれに気づいたとき、そこにはそばにいて見守っていた相手がいる。ドタバタしている人も、それを見守っているひとも読者は見せられて、まだかまだかと思いながらも、ドタバタを楽しむ。それが河あきらのマンガをいつも楽しくよめる理由なんだろうなあ。

「ご町内のミナさん!」

少年画報社 May's BESTS   4巻 ISBN4-7859-1823-3 495円 1998/03/15 (1)
 著者自身が「どこまでが現実かフィクションかわからない」「勝手にモデルにしちゃった人ごめんなさい」と言っているシリーズである。郊外に家を買った女性小説家が、地域の自治会の役員になってしまってすったもんだするお話。ということは、河あきらも自治会の役員なのかぁ?(^_^;)
 最初のうちは、生活の時間帯があわないことや、自治会役員内の人間関係のおかしさを外から見ていたのが、次第に自分も役員の中に溶け込んでいて、3巻、4巻ではおとなりのアパートの住人で漫画家のアシスタントをしている青年との、河あきらお得意の恋愛模様と、同業の女性小説家の友人との話が主になっている。


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