弘兼 憲史

 ぼくの本棚に並んでいる弘兼憲史の作品は、「人間交差点」から始まっている。雑誌に連載されていた当時、毎回毎回よくもこんなに別の話、しかもいい話(時には本当に泣けてしまう話)をかけるものだと感心していた。が、まあこれは原作者に対しての賛辞だった。
 次の作品が、有名になった「課長 島耕作」。課長昇進の内示をもらったところから始まって、最後に部長になるのだが、その間にいろいろな女性と関係を持ち、助けられる。女性に言わせると「なんだこりゃ」なんだそうだが、話としてはとても面白かった(^_^)
 そして「加治隆介の議」。政治家が主人公のマンガだが、これを読んでいるとどうしても本宮ひろしを思い起こしてしまう。どうも近い未来に弘兼憲史自身が国会議員に立候補しそうなんだよなあ(^_^;)

「加治隆介の議」

講談社ミスターマガジンKC  17巻 ISBN4-06-328193-0 505円 1998/01/09 (1)
 政治家の父親と秘書の兄が交通事故で亡くなり、次男である加治隆介が悩んだ末に国会議員に立候補するが、実はその交通事故が、派閥の汚職、秘書の跡継ぎ狙い等がからんだ殺人事件だった……、という「政治を舞台にした」当初の物語だったが、なんせ時節がら政治の世界が面白すぎた(連載が始まったら、細川首相が誕生した(^_^;))。あっというまに「政治の」物語になってしまった。
 加治隆介は、国会議員の仕事は地元へ利益を図ることではなく、国の基本的な政策を担うべきだという信念のもとに行動しているので、物語も外交を中心として進み、自衛隊やPKO、北朝鮮問題、国連安保理叙任理事国、……等がとりあげられている。
 ただ、弘兼マンガがそれだけではないのはお約束。しっかりと女性(主要登場人物は皆結婚してるので、当然……(^_^;))もたくさん出てきます。17巻では、ワシントンでしっかりと女性新聞記者とムニャムニャ。
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MAN HBE03015@nifty.ne.jp
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