レスピーギ

交響詩 「ローマの松」
 ローマを心から愛していたレスピーギは、「ローマの噴水」「ローマの松」「ローマの祭」のローマ三部作と呼ばれる3つの交響詩を作曲しています。この「ローマの松」は、実際の松の木の姿を題材にしたものではなく、ローマの町に何百年も立っている松が見てきたであろう過去のローマを幻想的に表現しているのです。
 第1部のボルジア荘はローマの中央にある庭園の名前。ここで遊ぶ子供たちの様子をえがいています。第2部のカタコンブというのは古代の地下墓場のことで、奥のほうから悲嘆の聖歌が響いています。第3部のジャニコロはボルジア荘の西南の丘陵です。満月の明るい夜、夜鴬が鳴いています。第4部のアッピア街道は、古代ローマ軍の進軍道路でした。ラッパのファンファーレとともに遠くから次第に近づいてくるローマ軍の行進を表現しています。
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