ラヴェル

マ・メール・ロア
 マ・メール・ロアというのは、英語でいうとマザー・グースとなります。この組曲は、こどものために、童話を題材にしてやさしい連弾のための曲として作曲されました。実際、この曲の初演はラベルの奥さんの教え子がしています。考えてみれば、ピアノの先生のご主人が有名な作曲家で、将来世界中で演奏され、レコード録音されるような曲を発表会で初演できるなんて、うらやましい限りですね。
 ラベルは、はじめピアノのために作った曲を後にオーケストラに編曲するというのをよくやります。これは、印象派の作曲家としては、ピアノよりもっと色彩的な音を表現できるオーケストラに編曲することで、より鮮明な表現が可能になりますし、なにしろ「オーケストラの魔術師」と呼ばれるラベルのことですから、当然といえば当然です。このマ・メール・ロアもオーケストラに編曲され、さらに曲を追加してバレエ曲にもなっています。
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