ムソルグスキー

展覧会の絵
 ムソルグスキーは、友人で若くして亡くなった建築家ハルトマンの遺作展覧会での印象を、ピアノ曲として作曲しました。演奏会では1度も演奏されることはありませんでしたが、ムソルグスキーの死後に楽譜が出版されると、曲が持つ異常なほどの表現の強さがピアノ独奏では物足りないと思われたのでしょう、何人もの作曲家がオーケストラへの編曲をしたのです。その中で最も素晴らしいのが、クーセヴィツキーに依頼されてラヴェルが編曲したものでした。さすがはオーケストラの魔術師と呼ばれるだけあり、現在ではこちらの編曲のほうがずっと有名になっていますが、それも原曲がもともと持っていた素材のすばらしさがあってこそですね。
 10枚の絵の曲と、その間に展覧会場を歩くところを表したプロムナードがはさまっています。
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