LAwinのDorcus館 LastUpdate 2006/5/7
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1996年8月7日

オオクワをはじめて採集したときの感激はいまでも鮮明に覚えている。
人生であれほど 感激したことは正直なかったかも、、、。これからもないかも、、。

まずオオクワ初採集の話を書くにはその前の年、1995年のエピソードが欠かせない。
根っからの昆虫好きで常にクワガタを採集、飼育していた私もオオクワガタとはまったく縁がなかった。
いつしか、私のなかでオオクワガタは採集することは出来ないクワガタと位置付けられていたのだった。
あれはLAが大学生になった年のある日。水道橋の日本大学に通っていたので神保町の三省堂 へ立ち寄ることが多かったのだが、普段はPC関係の本しか行かないところをその日はなんとなく 生物系のコーナーを立ち寄った。 そこであるの本に出会うことになる。

LA:「月刊むし?、むしの月刊誌なんてあるんだ。」

しかもなにやら、オオクワガタ特集号なんてのもある。
とりあえず手当たりしだい、読み漁ると幻だったはずのオオクワガタの採集記録が たくさん掲載されていた。
興奮したLAは、すぐにでも採集に行きたいと思ったが学業があるので夏休みまで 待つしかなかった。

ついに待ちに待った夏がやって来たので、採集地をどこにするかの検討を開始する。 月刊むしによると、どうも山梨県が大産地らしいことがわかった。しかし山梨のオオクワガタ は当時通販で購入してしまっていた。山梨以外のオオクワがいいと思い、別の場所を検討。
さらに当時免許も車も持っていなかった私は、条件として

  「父の短い夏休みの間に行ける場所」

という厳しい制約条件の中、探した結果、短報にでていた「福島県でオオクワガタを採集」という 記事を信じ、福島県に採集に行くことに決定した。
福島での採集に使える時間は3日間。茨城の祖父の別荘で2泊した後に福島入りし3日間キャンプをする という日程だ。

いよいよ出発し、祖父の別荘で2泊した後、福島へ向かう。 当時は福島への最短距離、道の良さなんてまったく考えてもいなかったので とりあえず行き当たりばったりで茨城から福島の目的地まで向かった。
さらに途中でクヌギの木を見つけては、車を止めてミヤマクワガタなどを採集した。
当時のLAとしてはミヤマクワガタの採集経験はそんなに多くなかったのでそれはそれで かなり感動した記憶がある。

茨城を北上し、福島に入り福島を移動中にあるトラブルが発生したのだった。 地図上のある道をまっすぐ行けば目的地のすぐ近くに出るはずだったのだが、 あるトンネルが通行止めで使用できなかったのだ。
ここは他に主要道路がなく、迂回するには福島に入ってからの道のりを延々と戻る羽目になる。 そんなことは絶対いやだと思い、地図を片手に父と相談する。

LA:「この脇道を行けばトンネルを回避できそうだよ。」

父にそう進言し、その道を進むことにした。
しかしその道は途中から舗装がなくなり完全なダートの道と化した。 しかも途中で道を誤ったらしく、進めど進めど予定の場所につかない。
何時間か走りつづけたあと、アスファルト舗装の道に出た時は涙が出るほどうれしかった。
結局主要道路に出たのだが、それは目的地からずいぶん離れた場所だった。 そして軌道修正をしてなんとか目的地にたどり着いた。

いざ、その地にたどりついた時にLAは思った。

「いったいどのようにしてオオクワガタを採集すればいいのだ? ここにはクヌギの木などなく むしろ山には針葉樹やよく分からない木ばかりだ。いったいどんなところで クワガタが採れるというのだ。」

その日はもう夕暮れまえだったのでキャンプ地をさっさと決め、街灯周りの クワガタ拾いだけをすることにする。 夜になっていざ街灯を回り始めると、クワガタがいるわ、いるわ。 あっという間に、アカアシ、ミヤマで持ってきた虫かごが一杯になる。 あとは掴まえては逃がしの採集になってしまった。 街灯をひとつひとつ回っていると、ふと開けた空間に強烈な明かりがある。 発電機を使って明かりを灯しているみたいだ。
明らかにクワガタ目的である。
しかも発電機を使用してクワガタを集めている人が一人や二人ではなかった。
こんな方法でクワガタを採集していること自体はじめて知ったが、さらにそれを している人がたくさんいることにLAは衝撃を覚えた。
とにかく、ここでのクワガタ採集は灯火採集がメインであることは明らかだった。 LAはさらに気合を入れて街灯周りを続けるが、その日はついにオオクワを拾うことはできなかった。


今思えば、かなり薄い地域を回っていたと思う。
しかし何度か通わないとそんなことは分からない。経験は採集に行かなければ得られないのだ。 結局3日間、相当な数のクワガタを採集したがそのなかにオオクワは含まれていなかったのだった。

採集から帰ってきてからの数週間は本当に悔しくて、また行きたくてしょうがなかった。 来年の計画も何度も何度も練り直す毎日だった、、、、。

1996年夏、LAの2度目の福島遠征の日がついにやってきた。今回の採集は3泊4日の採集で直接福島に 行くことになった。 今回のルートは途中まで東北道で行って宇都宮で東北道を降り、栃木を縦断して福島に入るルートにした。
実はこのルートもかなり遠回りなのだが、当時のLAは最短距離と思っていた。


今回は寄り道もせずにまっすぐ福島を目指す。 あっという間という感じで福島に着き、去年と同じ場所にテントを張って夕飯作りをしながら夜を待つ。
この夜までの待ち時間がたまらないのだ。なんというかもどかしくて、しかも 夏は完全に暗くなるまでがとても長い。結局完全に日が暮れる前から動き出してしまう。 LAはいまでもそうだ。
今年も発電機でクワガタを集めている人が何人もいた。自分もいつかは発電機を買って同じことをやってみたい。 そんな風に思いながら横を通過した。

そしてその時は突然訪れた。
とある集落の自動販売機の前の当りを懐中電灯で照らしていると黒光りするクワガタのメスを見つけた。
今まで採集したクワガタにはない高級な黒光りをしており、そしてトレードマークの羽の縦線が 見えた。間違いなくオオクワの♀であった。

LA:「やったー、オオクワだー。」

そう叫びながら、車の方に走って戻り父に報告したのだった。



すでに画像でしか残っていない初採集オオクワ♀


思えば、この日があったからオオクワ採集にハマってしまったと思う。
費やしたお金と時間が惜しいとは、、、、、ぜんぜん思わないなぁ。



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