外来魚

Introduced Fish

アオウオ

  コイ科

  70〜150cm

分布:利根川

原産地:中国

移入年:1878年 ソウギョの種苗に混じって移植された。

 

ソウギョに似ているが口先が尖り、各ヒレが青黒い。大型になると体色も青黒くなる。また底性が強い。

カダヤシ

  メダカ目カダヤシ科

  3cm(♂)

  5cm(♀)

分布:福島県以南

原産地:北アメリカ東南部

   (ニュージャージー州からメキシコ北部)

移入年:大正時代

 

ボウフラ駆除を目的に放流されたが、他の魚卵などを食べてしまうことが問題となることもある。最近は環境悪化などで数が減っている。

カムルチー

  タイワンドジョウ科

  85cm

分布:日本全国の沼池

原産地:アジア大陸東部

移入年:1923年〜1924年

移入先:朝鮮半島から奈良県へ

 

やや扁平した頭部、長く太い胴体には暗色紋が縦2列でに並ぶ。貪欲で小魚、カエルなどを食べる。寒くなると冬眠をする。

カワスズメ

→モザンピークティラピア

カワマス

→ブルックトラウト

コクレン

  コイ科

 60〜100cm

分布:利根川

原産地:中国

移入年:? ハクレンに混じって移植された。

眼が口より下側についているのが特徴。体のところどころに黒斑があり、体色も黒ずんでいる。プランクトンが主食。

ジルティラピア

  カワスズメ科

  35cm

分布:九州南部、奄美大島に多い

原産地:アフリカ大陸北部、パレスチナ地方

移入年:1962年

 

水温、塩分濃度の変化への適応力がある。水生植物や藻類を食べる。雌雄両方で卵と稚魚を保護する。

スモールマウス・バス

  サンフィッシュ科

水質がクリアで冷たい水域を好む。福島県檜原湖、長野県野尻湖などで生息。

ソウギョ

  コイ科

  70〜140cm

分布:利根川

原産地:中国

移入年:1878年

移入先:上海から利根川へ

 

当初、除草目的で移植されたが、戦中は食料増産としても移植されたらしいが利根川のみに定着。

草食魚なのであまり生態系に影響を及ぼすことがないように思われるが、狭い水域だと水草が激減する可能性もある。

タイワンドジョウ

  タイワンドジョウ科

  60cm

分布:和歌山県、兵庫県、香川県、沖縄県

原産地:中国福建省以南からベトナム、フィリピン

移入年:1906年

移入先:台湾から大阪府堺市へ

 

 カムルチーに酷似しているが胴体に暗色紋が3列に並ぶ。

チカダイ

→ナイルティラピア

チョウセンブナ

  ゴクラクギョ科

  5cm

分布:新潟県、長野県、岡山県

原産地:朝鮮半島西部から中国長江まで

移入年:1914年ごろ

移入先:?

 

主に水田、用水路や沼池に生息。またラビリンス器官を持っているので空気呼吸ができ、酸素量が少ない環境でも生存できる。

ナイルティラピア

  カワスズメ科

  50cm

分布:南日本の温泉地、池田湖

原産地:

移入年:1962年

移入先:アラブ連邦から?

 

適応力が強く、様々な環境に生息できる。メスが口の中で卵と稚魚を保護する(マウスブルーダー)。

ニジマス

→レインボートラウト

ノーザン・ラージマウス・バス

  サンフィッシュ科

  50cm

分布:日本全国 現在、北海道にいるかは不明

原産地:北アメリカ

移入年:1925年

移入先:神奈川県芦ノ湖

 

とにかく、貪欲で動くものなら何でも食べる。またオスが卵と稚魚を保護するなど繁殖力が高く、在来種に大きな影響を及ぼしている。

ハクレン

  コイ科

  60〜120cm

分布:利根川

原産地:中国

移入年:? ソウギョの種苗に混じって移植された

 

プランクトンが主食。この食性に注目されアオコ対策目的で放流されている

ブラウントラウト

  サケ科

  40〜70cm

分布:富山県、長野県以東

原産地:イギリス諸島、ヨーロッパ北部

移入年:不明だがカワマスの卵に混じって入ったのでは?

   (アメリカには1883年にドイツからミシガン州へ移入)

 

背部は緑がかった茶色で体側、背ビレに黒い斑点と赤い点が散在する。腹部は白あるいは黄色がかっている。適水温は20℃以下で冷水性の魚である。物陰を好む習性があり、朝夕に索餌活動をする。貪欲で魚食性が強いが昆虫なども食べる。

降海型を「シートラウト」と呼ぶ。降海型は体全体が銀白色化(スモルト)する。

ブルーギル

  サンフィッシュ科

  25cm(♂)

  18cm(♀)

分布:日本全国

原産地:北アメリカ中東部

移入年:1960年ごろ

 

昆虫、エビ、魚卵、小魚まで食べる雑食性。オスは卵と稚魚を保護するなど繁殖力が高く、在来種に多大な影響を及ぼしている。

ブルックトラウト

  サケ科

  20〜45cm

分布:日本全国。ただし自然繁殖は少ない。

原産地:北アメリカ大陸東北部からカナダ東部の大西洋側

移入年:1902年

移入先:米コロラド州レッドヒルから栃木県日光湯ノ湖へ

 

口角部が眼の後縁下よりかなり後方にあるため口が大きいのが特徴のひとつ。背部は緑がかった暗褐色でマダラ模様があり、体側には黄色と赤色の斑点がある。背ビレと尾ビレには黒点があり成長するにつれマダラ模様が目立つ。貪欲で水棲昆虫、陸生昆虫を食べる。

原産地では降海型がいて銀白化し体長50cmを超えるが、日本ではすべて陸封型である。

イワナとの交雑種が比較的に容易で、その子供は生殖能力を持つため種の存続を乱すことにもなる。ブラウントラウトとの交雑種はトラ模様となるため「タイガートラウト」と呼ばれるが生殖能力はない。

フロリダ・ラージマウス・バス

  サンフィッシュ科

ノーザン・ラーマウス・バスの亜種で成長がはやく大型になりやすい。神奈川県津久井湖と奈良県池原ダムで確認されている。

ペヘレイ

  トウゴロウイワシ科

  40〜50cm

分布:霞ヶ浦

原産地:アルゼンチン

移入年:1966年

移入先:アルゼンチンのチャスコムス湖産の初眼卵が神奈川県淡水魚    増殖場へ

 

神奈川県や埼玉県などで食用、遊魚目的で養殖され、湖沼に放流されているようだが量産には至っていない模様。霞ヶ浦では自然繁殖しているらしい。

モザンピークティラピア

  カワスズメ科

  40cm

分布:南日本各地、沖縄本島、琉球列島

原産地:

移入年:1954年 タイから

 

水温や塩分濃度などに強い適応力があり、雑食性なので多様な環境で生息できる。メスが卵と稚魚を育てるマウスブルーダー。

雷魚

タイワンドジョウとカムルチーの総称。見た目はほとんど同じだが、斑紋や背ビレ、尻ビレの軟条数で区別がつく。

レイクトラウト

  サケ科

  50cm

分布:中禅寺湖

原産地:北米大陸北部(カナダ、アラスカ、五大湖周辺と北部の州)

移入年:1966〜1968年

移入先:カナダ・オペオゴン湖から水産庁養殖研究所日光支所へ

 

他のサケ科と異なり体型は扁平せず、円筒形で細長く尾柄部の細さが目立つ。体色は生息地によって異なり灰色系、黄銅色系、青緑系で斑紋である。斑紋も黄色みや銀色と生息地によって異なり、各ヒレに散らばっている。

食性は貪欲で昆虫やエビ、魚など何でも食べる。また、止水を好み流れのある河川ではほとんど生息しない。

レインボートラウト

  サケ科

  50cm

分布:日本全国

原産地:北アメリカ太平洋側からカムチャッカ半島

移入年:1877年

 

体の背部は灰緑色で、背面・背ビレ・尾ビレに小黒点が散在し体側に赤色の帯が縦に伸びる。この帯は体長12cmぐらいから現れる。幼魚にはパーマークがありヤマメと区別しづらいが、背ビレと尾ビレの黒点で見分けられる(尾ビレに黒点が出るのは10cmを越えてから)。

冷水性の魚だが、比較的高い水温でも飼育ができるため各地で養殖が盛んになり全国へ広まった。

体表に黒点のないニジマスを「ホウライマス」と呼ぶ。1965年に愛知県蓬莱の水産試験場内で偶然発見された以後に生産されるようになった。

降海型を「スチールヘッド」と呼び、75cmぐらいになる。

レンギョ

コクレンとハクレンの総称。

 

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