更年期を考えるときの参考本  

(追加分:2001.8.)へ

「どうする更年期」
 ●2953人の体験から
 女のからだと医療を
 考える会編
オリジン出版センター/
 1900円
 女性がだれでも通る「更年期」が一般的に「女でなくなった」との偏見にとらわれ、
かつ「気のせい」と放置される一方、過剰に医療化されていることを
とらえなおしていく必要から本書発行..(はじめにより)
 1991末から1992年にアンケート調査、2953人より有効回答。 
例))いつから更年期の質問に、 35〜40未:17%(初期と思う人) 
40〜45:35%(初期と思う)45〜55歳の6割はいま初期か最中と感じてる...
☆集計結果資料やQ&Aも読み応えある。

日本では更年期をトータルに見てるところはまだ少なく、学問的にも未開の分野。
どうしても多い男性産婦人科医は
更年期を内分泌障害と受け止め、ホルモン治療の対象としかみない。
実際はみんなが薬や注射ばかりで
更年期を過ごしている訳ではない。
何とか自分でコントロールできればその方が望ましい。
どういうとき医者に行くのかの決断もグループカウンセリング等で、
他の人がどのように対処してるか知るのも大切。
更年期に対する正しい情報や女性に本当に役立つ方法をアンテナを張って
参考になるものをキャッチしよう。
前向きの解決を得るには自分はどうしたいのか、どんな治療を希望するのか、
何を問題と感じているか、
整理して伝えることが大切。


多様な症状))
内分泌障害= 性交痛 膣の乾燥感 外陰のかゆみ 乳房痛 月経不順 
           月経量が増える/減る 不正子宮出血 
           月経が6ヶ月以上ない おりものが増える
血管運動神経障害= 急な熱感 のぼせ 冷え性 動悸がする 脈が速くなる 
           脈がゆっくりになる 息切れ 汗が急に出る 寝汗
精神神経障害= 頭痛 頭重 めまい 不眠 耳鳴り 閃光感 恐怖感 圧迫感 
           記憶力減退 判断力低下 緊張がとれない
           いらいら 気が滅入る憂鬱 脱力感 逆上感
運動器系障害= 肩こり 腰痛 関節の痛み 背骨の痛み 足がつる 座骨の痛み 下腹痛
消化器系障害= 便秘 下痢 食欲不振 むかむかする のどのつかえ感
泌尿器系障害= 頻尿(昼間) 頻尿(夜間) 排尿痛 残尿感 尿失禁 
皮膚分泌器障害= 口がかわく 唾が大量に出る からだがかゆい 湿疹 かぶれ 
             口内炎ができやすい のどが痛む 咳が続く
知覚器障害= しびれ感 手足がびりびり痛む からだを蟻がはう感じ 知覚がにぶくなる
その他の障害= 疲労感 むくみ 足の筋肉のむくみ 風邪をひきやすい 性欲がなくなる 
不思議に劇的、漢方薬
益田総子/著
同時代社/出版
「ますだクリニック」内科小児科医
          漢方薬に恋をして、少しずつなじんできたら、
          医者としての考え方、態度、治療法が
          ずいぶん変わったように思う。
          患者自身が最良の治療法を探し出すのだと実感できるようになった。
          若くない女性を、それとなく差別的に呼ぶようで「更年期」
          ということばは好きではないが、
自分のクリニックで漢方薬を使うようになったら、
自称・他称「更年期障害」の悩みが
たくさん持ち込まれるようになった。
この不定愁訴に対して、漢方薬をいろいろ捜して使ってみると、軽くなるものが実に多い。
軽くなってみると今までどんなに辛くて不自由だったか実感する。
薬は更年期それぞれの証にあわせて、
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、温経湯(うんけいとう)、
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)などを使い分け、よく効く。

桂枝茯苓丸(重い生理、月経困難、多い出血、下腹痛で体力のある元気な人に効く)..
2ヶ月間はきっちり続けてのみ、
その後は生理3日前から10日間飲めばよい。効く。

当帰芍薬散は青白く透きとおった肌の弱く見える人、体力の落ちている人の月経困難、
生理不順に効く。

温経湯は「ママは外では役に立つのに、ウチでは役に立たないネ」という、
丈夫そうに装って(外見は元気いっぱい)
実は弱い人に効く。 
やっぱり劇的、漢方薬
益田総子/著
同時代社
患者のお喋りを聞くのが楽しいというお医者さん。
ここの診療所の特徴は、30代から50代の熟年女性の多いこと。
「漢方薬がピッタリと合ったときときには、ピシッと効果が
わかるもの」ピッタリよく効く薬を捜す作業は、なかなかおもしろいものである。
「効いた」と判定する基準はいろいろだが、基本的にはまず二週間飲んでもらい、
その効果をみて同じ薬をもう二週間伸ばしたり、
芳しくなければあれこれ何回でも薬を変更して探しまわる。
その間何回か患者と話しヒントを得、ドンピシャリの薬を処方できる(みつける)喜びがある。
効くときは即効である。
冷えのぼせや動悸に、少量、短期の使用で効く漢方薬・・・・

五積散(ごしやくさん)
...冷えからくる、関節の痛み・頭痛・筋肉痛にも効く。
細っぽい身体でスタミナがなく元気のない感じや体型、疲れっぽい症状・・・・

小建中湯(しょうけんちゅうとう)...
たちくらみやめまいが減り、便通が良くなり食欲も増す。
女性のための
漢方全科

石野尚吾/著
池田書店
スキンケアと美容のための漢方療法:  
 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
  のぼせてあから顔、頭痛、めまい、発疹)
女性特有の症状を治す漢方療法:
気になる症状によく効く漢方療法:
女性の病気によく使う漢方薬:
血の病★お血(血が停滞、偏在)口渇、下腹部痛、肌荒れ・黒ずみ、手のひらの赤み、
          熱感、月経異常など ):
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
加味逍遥散(かみしょうようさん)
☆血虚(血が不足)顔色不良、皮膚の乾燥化、目のかすみ、不眠、手足のしびれ、生理不順など )
温経湯(うんけいとう)
きゅう帰膠艾湯
(きゅうききょうがいとう)    
            
5
47才の私に
起こったこと

ゲイル・サンド著/大和書房
ところで今、とってもおもしろい、本を読んでいます。お薦めです。(1999/6/ )
      ☆タイトル:「47歳の私に起こったこと」 更年期についての個人的な体験/ゲイル・サンド著
      /大和書房/1900円
 アメリカの白人で知識人で美人の彼女(等でしょう!!)にとって自称22歳でなくなることが、
いかに受容できないことであり、
困難なことであるか。ここからの変わり様が、あけっぴろげにユーモラスに、真摯に書かれていて、爽快です。
 閉経により、激しいホットフラッシュが始まったけど、とりあえずホルモン療法をしない!と云う方針を立て、
あらゆる年配の人々にエストロゲン低下後の体調を聞いてまわり、占い師、婦人科医師、助産婦等からの話も聞き、はりや禅、はたまた、
きとう、手かざしまで、よさそうな、効果が少しでもありそうなことには何でも挑戦した過程が、何ともたくましく切実でちょっぴりおかしい。
 ネットワーク=情報交換がもっとオープンにあれば、こんなにあたふたしなくてすんだのに!って気持ちが執筆にかき立てた動機の一つでもあるようです。
 一つの参考としておやくにたつのでは?
 閉経前後の女性、あるいはそのパートナーの方にお薦めしますヨ。(笑)
 いわゆるマニュアル本と違う心地よさがあります。    
6 「医者も知らない
ホルモン・バランス」

ジョン・R・リー著
今村光一訳/
中央アート出版社
サブタイトル(自然なプロゲステロンが女性の一生の健康を守る)
人工・エストロゲン女性ホルモン補充療法に一石を投げかけた著書で、
女性に自分の健康を自分でコントロールする能力を取り戻させる目的もある。
健康な体のしるしは調和とバランスだが、人工で効能の強力な人工ホルモンが加わると
多くのホルモンのアンバランスの原因になる。
運動に健全な食事、ビタミンやミネラルの補給、
それに、自然なプロゲステロンのクリームを使えばほとんどが救われる。
自然なプロゲステロンクリームの使い方プログラムも書いてあります。
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