妊娠1

妊娠発覚

 2000年8月にどうやら妊娠していそうだということに気づき,9月初旬に産婦人科を受診しました。お決まりの妊娠検査薬で陽性が出たのですが,すぐに受診したのでは診断がつかないということだったので,受診までの間に祖父の死去に伴う通夜に同伴させたりとちょっとばかり無理もさせてしまいました。近所の総合病院に行ったので,結果的には幸運でした。双子の妊娠というのは初回受診で早くも判明しましたが,一般的には個人病院では双子の出産は避けられて,転院するというケースをよく聞きます。初回受診で双子が判明することは珍しいようです。数ヶ月して,また直前になるまでわからなかったというケースもあるようです。

 蛇足ですが,この総合病院はそれなりに評判が良くて,元々は産院として始まったところが脳神経外科(つまりお年寄りの患者)も増やして手広く少子高齢化に対応している病院なのでした。小児科もついているので,出産後も乳児検診などでお世話になっています。

妊婦の海外旅行

 エッセーの海外旅行でも書いていますが,2000年9月の旅行は妊娠前から妻が途中で合流することを計画して航空券も手配済みでした。どうするかの決定権は妻に託して,まあ言い換えれば責任逃れでしたが,妊娠初期と安定期直前と臨月以外はそれほど神経質にならなくても大丈夫と知っていたので,決行することにしました。

 いわゆるコンダクターのついた団体ツアーだったら大変だったかもしれません。やはり妊婦は疲れやすくて,長時間歩き回ったりはできませんでした。ストックホルムでは一流ホテルに2泊し,国立美術館を一日かけて巡ったり,ローゼンルンドと呼ばれる公園を歩くなど,ゆったりと過ごすことができました。ロンドンでも大英博物館をさらっと眺めたり,フォートナム&メイソンでアフタヌーンティーといった過ごし方をしました。名所を駆けめぐる観光よりは充実したバカンスになったように思いました。

多胎妊娠

 双子の妊娠は多胎妊娠と呼ばれるものの範疇に入ります。通常の一人だけの妊娠は単胎,二人以上だと多胎と言われ,特に双子は双胎と呼ばれることもあります。多胎妊娠は単胎と注意すべきことが全く違い,単胎の妊婦さんに勧められることが多胎の妊婦さんには禁止事項になったりします。妊婦のためを思って周囲が安易にアドバイスすることは控えることが賢明です。例えば,安定期に入ったら運動をしなければ肥満になってしまうというアドバイスは,多胎では早産・流産の危険を高めますので散歩程度でも控える方が良いに変わります。マタニティスイミングも同じですし,母乳を出やすくするためのマッサージも子宮収縮の刺激を与えてしまうので禁止です。

 妊娠初期に双胎が判明した新米の親が安定期に入るまで気に病むのが,「バニシング・ツインズ」です。これは双胎だとわかっていてもいつの間にか片方の成長が止まり,母体に吸収されて消える現象です。メカニズムはよくわかっていませんが,トラブルというよりは確率的に発生する現象のようです。医師から現象の存在自体は告げられているので,親としては心配になるわけです。

 多胎の妊婦さんに多い「管理入院」とは,切迫早産・流産になった,もしくはなりそうな妊婦さんを日常生活の場で家事をさせたら駄目だと安静入院させることを言います。うちの場合は,かなり楽勝モードで臨月近くまできたので大丈夫だろうとたかをくくっていたら,3月に管理入院になりました。切迫早産でも何でもなかったのですが,あまりにも胎児の成長が良すぎて妊婦の負担を主治医が気にしたためです。それでも管理入院にかかる時期に私自身が2週間の海外出張が入っていたので,その意味では心配しなくて良い分,ラッキーでした。


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