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□スウェーデン本□

 福祉関係の研究をやっていて,指導していただいている丸尾先生のお薦めもあって,スウェーデンには過去3回訪問しています.今年も行く予定なので,4回目になります.30数回の訪問を数え,今年も健康問題が無ければ回数を増やされる予定だった丸尾先生の分まで資料収集などをしてきたいと思っています.

 スウェーデンは人口880万人という規模で,神奈川や大阪一つ分の人口ですが,国土は広い国です.福祉の先進国であるとか,独自デザインの家具をイメージされる方が多いと思います.特に福祉の分野については,マスコミが喧伝するスウェーデン像は10年以上前の姿です.注意しなければ実像とかけ離れたものを信じてしまうことになりかねません.スウェーデンの福祉について知るための文献については,軽めのを2冊と重めのを1冊挙げておきます.

「軽め」

奥村芳孝『新スウェーデンの高齢者福祉最前線』筒井書房,2000…Swedenに留学し,そのままStockholm市の職員になった経歴を持つ著者による網羅的な現状分析です.現地在住ならではの調査結果が反映されていて,興味深い内容です.

ビヤネール多美子『スウェーデン・超高齢社会への試み』ミネルヴァ書房,1998.5…全体には個人的経験に基づくルポルタージュ風ですが,雰囲気が良く出ています.民間企業による高齢者虐待の象徴となったサラ事件について日本に紹介した初めての本だと思います.

「重め」

塩野谷・丸尾編著『世界の社会保障シリーズ・スウェーデン』東京大学出版会,1999…いろいろな分野の専門家(ほとんどが丸尾先生と関係の深い方ばかり...)が学術的な見地から執筆されています.論文を書くのであれば,上記2冊はエピソードとしての引用は可能でも論拠としては弱いものがありますが,『スウェーデン』は役に立つと思います.

 なお,私の今年の滞在スケジュールは,9/3 スカンジナビア航空にてStockholm入りし,9/8まで公式日程,その後はプライベートでLondonなどをまわった後,9/15に帰国する予定でいます.今年は海外脱出組が多いらしく,欧州やアジア方面の航空券やホテルの手配がかなり大変らしいです.航空券,ホテルとも全てOKが出てほっとしています.


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