何度か（一度でも）海外に自分で手配をして行けば常識のようになっていることを，参考のために書いてみます．

航空券はどこで買うのか？
　航空会社の購入窓口で「普通運賃大人1枚」と注文しても良いのですが，さすがにヨーロッパ各都市行きのエコノミークラスで40数万円を請求されたら驚きますよね．これをやった同期の院生がいました．格安航空券はパックツアーの部品として販売されるのが本来ですが，旅行代理店では単品で売ってくれます．これだとハイシーズンの夏のヨーロッパ行きでもたいてい20万円以内で収まります．
　基本的には往復運賃で，片道だと割高になったり入国審査がややこしくなります．以前はJTBなど大手の旅行代理店はパックツアー専業のようなところがあったのですが，今は大手と中小が入り乱れて競争していますから，以前のようにHISが安いとかはなくなっています．Yahoo!トラベルなどの航空券価格情報などは比較に便利だと思います．私はここ数年はメールでやりとりできる代理店を使っています．
　ちなみに最近では航空会社自身が格安航空券を発売するようになってきました．早割と言われる仕組みのもので，31日前や21日前といった事前予約・発券で旅行代理店の格安航空券と変わらないような価格で販売をしています．こういった航空券はマイレージ加算率が高かったりするメリットがあります．また，ハイシーズンの予約をするのであれば3ヶ月前くらいに予約を入れておかないと席がなくなってしまいます．これは複数の航空会社で有利な条件を探すときに，安くて良いものからなくなっていくためです．社会人だと休みの計画は難しいかもしれませんが，キャンセル料のかかる手前まで粘るつもりで予約を入れるというのも一つの方法です．

FIXとOPEN
　格安航空券にはFIXとOPENの2種類があって，それぞれに90日とか期間が設定されています．これは一度発券してしまうと往復の旅程を変更できないタイプをFIX，事後変更が可能なもしくは予約をフリーにしておけるのがOPENという違いになっています．スケジュールが固定しているのであれば，より安い価格設定になっていることが多いFIXを探すと良いでしょう．

オープンジョー
　1998年に私はロンドンからノルウェイのオスロに渡って観光をした後に，鉄道でスウェーデンのストックホルムに入り，帰国するときにはロンドン経由で帰りました．つまり，東京→ロンドン→オスロ→ストックホルム→ロンドン→東京でした．この中でオスロ・ストックホルム間は空路ではありません．このように経路が連続していない乗り継ぎをオープンジョーと呼んでいます．2000年も東京→コペンハーゲン→ストックホルム→ロンドン→コペンハーゲン→東京とすべて空路ではありますが，ストックホルム・ロンドン間は別途航空券を手配しました．これもオープンジョーと言えます．数カ国を回りたいときには使いこなしたい方法です．

ストップオーバー
　直行便ではなく，乗り継ぎ便の経由地で24時間以上の滞在することをストップオーバーと呼びます．航空券によってはストップオーバーができなかったり手数料が必要だったりしますが，これを活用することで複数の都市に滞在することが可能になります．例えば，1997年にストックホルムからの帰りにそのままロンドン経由で帰国するのではなく，ロンドンに滞在したのはストップオーバーにあたります．

北回り便と南回り便
　ヨーロッパ各都市に行くには，日系・ヨーロッパ系航空会社が運行しているシベリア回りの北回り便と，アジア系航空会社が運行している経由便の南回り便があります．北回り便は直行もしくは乗り継ぎでも時間が短くという特徴があって，フライト時間が短いぶんだけ疲労が少ない一方で価格設定が高い航空券になります．南回り便は乗り継ぎに時間がかかり，フライト時間も長くなります．しかし，乗り継ぎ地でストップオーバーすればヨーロッパとアジアを同じ旅行で楽しめたりという魅力もあります．そして価格設定は安いのが一般的です．タイ航空でバンコク経由ヨーロッパ各都市などはお勧めです．

ホテルはどうやって予約するのか？
　航空券と同じくホテルの予約も直接電話したりするとラックレートと呼ばれる正規料金を請求されてしまいます．これも旅行代理店を使うのが吉です．ただ海外のホテルに関しては，ピンキリですし，日本の旅行代理店も決して信頼できるホテルを紹介しているとは限りません．JHCのホテルカタログを見ても高級ホテルは載っていますが，お手頃価格のホテルはありませんし，HISが紹介するホテルも実際にロンドンで2回使ったところは満足のいくところではありませんでした．せめて価格面と設備と場所で主体的に選ぼうと思えば，インターネットのオンライン検索が便利なのではないでしょうか．私は以前，Hotelguide.comを使ったりしていましたが，JTBのオンライン予約でも海外の代理店と提携した予約システムが稼働していますので，そちらを利用しています．

（2001年7月30日ロンドン行き全日空NH201便機内にて）