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○Bluetoothダイアルアップ設定(ThinkPad X31-JHJ & 633S)

Bluetooth内蔵のThinkPad X31-JHJとPHS-633Sを持っていますので,これを連携させることを考えました。ダイアルアップネットワークのモデムとしてX31から633Sを利用するという方法です。設定の試行錯誤について書き留めておきます。

まず,X31-JHJのBluetoothを有効にするには,Fn + F5によって「ワイヤレス機器の無線電波使用・停止」を呼び出すところから始まります。Bluetoothをオンにしたところで,設定>コントロールパネル>ワイヤレスリンク>Bluetoothタブを開くと,機器を追加するための画面にたどり着きます。これはMicrosoftが提供するWindowsXP標準ドライバを利用する方法です。

ここでBluetooth機器の一般的な設定方法についてまとめておきます。

  1. Bluetoothのサービス(ダイアルアップネットワーク等)を利用するためには,パスキー(PIN)をお互いに入力して認証登録することが必要です。
  2. 片方のBluetooth機器を登録可能(検索可能)な状態に設定します。
  3. もう片方のBluetooth機器から登録認証要求を出します。このときパスキーが設定できるので,同じものを双方の機器で入力します。
  4. 成功するとお互いに認証登録済みの機器として認識されます。
  5. 以後の利用において,登録済みの機器からのみサービス要求を受け付けたり,毎回認証する手間を省くことができます。

結果的なことを記すと,WindowsXP標準ドライバでの設定はうまくいきませんでした。認証を済ませて,ダイアルアップネットワークを利用するサービスに指定すると,Bluetoothリンク経由モデムが追加されます。NTTドコモのMoperaはログイン認証がいらないので接続できましたが,朝日ネットのPIAFS-APにはログイン認証ではねられました。また,どちらも接続後にモデムがロック状態になってしまい,2度目の接続は成功しませんでした。さらに,Bluetoothのオンオフを行ったり,PCの再起動をかけると認証された633Sのサービスからダイアルアップネットワークが消えてしまうという現象が発生していました。

何が原因かもはっきりしないのですが,IBM Integrated Bluetooth II Softwareを導入することで成功したので,こちらの設定方法を記します。

  1. スタートメニューのAccess IBMフォルダにあるThinkPadソフトウェア導入支援を起動します。
  2. 新規導入パッケージとして,IBM Integrated Bluetooth II Softwareを指定します。このとき,Bluetoothはオフにしておきます。
  3. Bluetoothをオンにします。WindowsXP標準ドライバからIBMのドライバに切り替えるために,設定>コントロールパネル>システム>ハードウェアタブ>デバイスマネージャを開き,Bluetooth Radios>IBM Integrated Bluetooth IIを選択し,ドライバの更新を実行します。検索しないでインストールするドライバを選択し,デジタル署名の無い方を選択して続行します。
    ※前項の作業をしないとMy Bluetooth PlacesアイコンでBluetoothデバイスを検知しようとしても失敗します。また,前項を実行後は,デバイスマネージャ上からBluetooth Radiosの項目は消えて,USBコントローラのサブツリーとしてIBM Integrated Bluetooth IIが現れます。
  4. 認証登録の前段階としてPHS-633Sにて,(F)811と入力してBluetooth機器全接続に設定します。
  5. タスクトレイ内のBluetoothアイコンを右クリックして,Bluetoothセットアップウィザードを起動します。
  6. 「目的のサービスがわかっていて〜」を選択し,リモートデバイスが提供するサービスとしてダイアルアップネットワークを選択します。
  7. Bluetoothデバイス一覧に633Sが現れるので,これを選択して次に進みます。
  8. 双方にパスキー(PIN)を入力して認証登録を行います。
  9. My Bluetooth Placesに633S Dial-up networkingを追加するか問われるので,OKします。
  10. モデムにBluetooth Modemが追加されているので,これを使用してダイアルアップネットワーク接続設定を作成するとBluetooth経由で633Sを利用できるようになります。
  11. 予期しない接続を防ぐのと省電力のために,633Sで(F)812と入力しリスト機器接続に変更しておきます。登録済みの機器(ここではX31)しかサービス要求できなくなります。
余計なことかもしれませんが,IBM Integrated Bluetooth II Softwareを導入するとBluetoothで利用できるサービスがこれでもかというくらい追加されてしまうので,先ほどのBluetoothセットアップウィザードで,「このコンピュータがリモートデバイスに提供する〜」を選択して,他のサービスを片っ端から不要な設定にすることをお勧めします。

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