いよいよ民間委託の給食が始まりました。(PTA参画は断念)


 市教委は9月からの藤田中学校と馬屋下小学校の学校給食調理を一富士フードサービス株式会社に委託し、民間委託による給食が4日から始まりました。

 また、当初市教委が固執していたPTA委託は、当該校のPTAの反対を受けて、正規職員の調理員にPTAが保護者の中から選んだ臨時調理員を加えて学校給食をつくるPTA参画方式へ転換を余儀なくされていましたが、結局、当該校の保護者の中から人材を得ることができず、PTA参画も断念したことが、8月31日の市議会文教委員会で報告されました。

 これにより、事実上PTA参画やPTA委託が進む可能性はほとんどなくなったと考えられます。
 やはり、民間委託が残り、直営と民間が比較される事態になりました。

 市教委当局の説明では、民間委託の試行は来年7月の夏休み前まで。来年3月までの施行を受けて、来年4〜5月に学校給食運営審議会による評価を行い、最終答申に民間委託すべきかどうかが書き込まれ、来年9月からの学校給食のあり方が決まるということです。

 委託先は一富士フードサービス。委託内容が調理業務だけは大うそ。
 民間委託校2校の委託を請けたのは、大阪に本社がある一富士フードサービスです。
 他の自治体での学校給食の民間委託実績などから、市教委が随意契約(通常の市の契約は入札で行われ、一番安い値をつけた業者と契約することになっていますが、特別の事情がある時は入札なしで契約することがあります)したものです。9月から3月までの契約金額は2校あわせて約1000万円。一富士は市役所地下の職員食堂の運営も行っており、市長がこの食堂の弁当と学校給食の単価を比べて、一食単価が高すぎると宣伝したことが思い出されます。その食堂を担っていた一富士が学校給食の委託を請けるというのは、できすぎた話のようにも見えます。

 委託校ではパート調理員を増やして、直営の時より多くの人数で調理に当たる体制になっています。しかし、それでも民間調理場より衛生安全管理が厳しく、時間が足りない、もっと早くから出勤して仕事をさせてほしいという声が業者から出ていると言います。

 委託仕様書を見ると、通常の調理業務の他に、直営の学校では栄養士さんがやっている安全管理にかかわる仕事も委託項目の中に入れられています。請負契約ですから、ひとたび委託内容に入れられた項目については、栄養士さんがその学校にいても手が出せず、業者任せになります。

 栄養士さんが出張などで学校をあけるときは、通常栄養士さんがやっている仕事も調理員さんが変わって行うことになるわけで、必要なことであり、直営の学校では当然そのようにカバーしあう形で行われているものです。ところが委託業者との関係では、委託内容に含まれていないことを業者の調理員さんは手を出せません。手を出すためには委託項目に入れないといけない。委託項目に入れれば、こんどは栄養士さんがその仕事に手を出せないということになるわけで、委託の矛盾といえます。
 また、市教委は委託は調理業務だけと強弁していましたが、事実はそうではなく、栄養士の仕事も委託せざるを得ないし、実際に委託しているわけで、市民にも大うそをついていたともいえるものです。

委託契約、仕様書はこちら。(工事中)

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