ともに考え、呼びかけます!

その3

第3回総会(2000年6月10日)から第5回総会(2002年6月8日)

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 2001年度検定についての見解(2002年4月9日)

 「日・韓歴史共同研究機構」についての日・韓市民団体の共同見解(2002年3月1日)

賛同署名:戦争に反対しアジアの平和をのぞむアジアのNGO共同声明(2001年10月9日)

 〔声明〕「つくる会」教科書の国・市区町村立中学校採択ゼロは市民の良識の勝利です(2001年8月19日)

 〔談話〕「つくる会」事務所火災をめぐる産経新聞の謀略的報道に厳重に抗議する(2001年8月9日)

 〔談話〕東京都教育委員会の「つくる会」教科書の養護学校への採択に抗議する(2001年8月7日)

 〔談話〕中国・韓国政府の再修正要求に対する文部科学省の「精査」結果について(2001年7月9日)

 [アピール]憲法否定・国際孤立の道へ踏み込む教科書を子どもたちに渡してはならない(賛同署名付き)

 3月24日の産経新聞紙報道に対する抗議と訂正申し入れ

 〔事務局長コメント〕 北海道議会の検定基準「近隣諸国条項」削除を求める意見書採択についてのコメント(2000年12月8日)

 〔声明〕 教科書研究にたいする不当な脅迫・妨害を糾弾し、抗議する声明(歴史教育者協議会と連名、2000年12月5日)

 〔声明〕 教科書会社に対し「自主規制」の名による歴史の改ざんを強制した政府・文部省の行為は絶対に許せない (2000年9月12日)

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成社版・高校日本史B教科書など2001年度検定についての見解

2002年4月9日  子どもと教科書全国ネット21

 2002年4月9日、文部科学省の検定に合格した明成社版・高校日本史B教科書は、現在使用されている『最新日本史』(国書刊公会)の改訂版である。『最新日本史』は、『新編日本史』(原書房)の改訂版として94年3月に文部省検定に合格している。

 『新編日本史』は、日本を守る国民会議(現日本会議)が作成したもので、当時、「復古調教科書」「天皇の教科書」などと批判され、外交問題になり、しかも、高校教科書は学校ごと採択であり、現場の教師が選ぶために、ほとんど採択されず、最高時(1989年度)でも9357冊(0・01)で、以後はジリ貧になり2001年度用2682冊(14校)、2002年度用2117冊(13校)、と消滅寸前の状況である。そのため、95年度用の改訂時(93年度検定)に原書房が撤退して国書刊行会が発行を引き受け『最新日本史』として出版してきた。今回8年目振りの改訂にあたって、国書刊行会もさすがに大幅赤字の同書を投げ出してしまい、明成社が新たな発行者として検定を申請した。

 『新編日本史』発刊の折には、多くの歴史学者やジャーナリストが批判する図書や雑誌・新聞原稿を書いたが、『最新日本史』の発刊については、採択部数もほとんどないこともあって、多くは無視してきた。しかし、96年以来の教科書「偏向」攻撃、「つくる会」運動を背景に、日本会議と「つくる会」が一体となって、高校現場への採択増大を働きかける方針を掲げて活動していることを考えると、この教科書を無視することはできない。そこで、歴史研究者・教育者の協力を得て、あらためて現行の『最新日本史』と明成社の申請図書、検定意見や修正内容を検討し、その問題点を明らかにした。

 以下、特に問題にすべき何点かについてまとめ、この教科書が高校生用の歴史教科書としていかにふさわしくないかを具体的に明らかにする。
なお、書名が判明していないので以下では、明成社版または現行本の『最新日本史』と表記する。

■ 明成社版・高校日本史B教科書の問題点

1.天皇中心の歴史は一層強まっている

(1) 年表を削除して、皇統譜による「皇室系図」と「年号(元号)一覧」を掲載。

 小学校・中学校・高等学校の歴史教科書のほとんどには巻末などに年表があるが、明成社は今回あえて年表を削除している。削除された年表に代わって挿入されたのは、「皇室系図」と「年号(元号)一覧」である。

 ほとんどの高校の日本史教科書には、巻末に数頁を割いて年表が掲載されている。年表には、時代区分、年代、天皇、将軍または総理、政治・経済・社会、文化、世界などの欄が設けられており、歴史の移り変わりを総合的に理解するのに不可欠の要素である。

 ところが、明成社日本史は、年表の代わりに皇室系図と年号一覧を載せているのである。歴史を総合的に理解しないで、天皇の歴史だけ学べばよいと主張しているようである。

(2) 皇統譜による皇室系図の問題点。

 1889(明治22)年の皇室典範に基づいて1926(大正15)年に公布された皇統譜令、また戦後新たに制定された皇統譜令は、日本の前近代史の学習には不適切な部分がある。

  1. 神武天皇以降九代の実在しないことが明白な架空の人物を、実在した天皇と同格に扱って歴代の順序を数えている。

  2.  『日本書紀』で即位していないことが明白な大友皇子を、『大日本史』などの後世の解釈によって、明治天皇が1870(明治3)年に追贈した弘文天皇という名称で、歴代に数えている。

  3.  これとは逆に、後醍醐天皇から譲位された光厳天皇は、明白な天皇であるにもかかわらず歴代に数えられず、別系統の北朝の第1代にされている。

 このように、皇統譜による歴代順の数字は、史実と伝承を区別しない、あるいは史実に基づかない、誤った歴史の見方を教えることになるので、教科書では採用していない。皇統譜を採用しているのは、「つくる会」の扶桑社版と明成社版だけである。

(3) 伊勢神宮の本殿は法隆寺よりも古いのか。

 明成社日本史は、古墳時代で伊勢神宮・出雲大社の本殿を説明し、つぎの飛鳥時代で飛鳥寺・法隆寺の創建について説明している。

 しかし、飛鳥寺は596(推古天皇4)年に塔が完成し、法隆寺は607(推古天皇15)年に完成した。このような仏教寺院の建築に影響されて、これまで山や岩石などの自然物を神として祭ってきた斎場に神社が建てられるようになった。出雲大社の造営は『日本書紀』によれば659(斉明天皇5)年であり、伊勢神宮の造営は『大神宮諸雑事記』によれば690(持統天皇4)年のことである。飛鳥寺・法隆寺の創建は飛鳥(文化)時代であるが、出雲大社・伊勢神宮の造営はつぎの白鳳(文化)時代である。

 このような詳しい事実を知らない高校生がこの教科書を読めば、日本では仏教寺院の建築よりも神社建築の歴史のほうが一時代古いのだと、史実とは逆に誤解してしまう。生徒には、史実と違っていてもよいから、天皇にかかわる神社の歴史を外来の仏教よりも古く見せたかったのであろう。神道を異常に重視して史実を歪める特定の意図によるものであろう。(神道の異常な重視は近現代まで同じである)

(4)天皇中心の歴史叙述という点では、中・近世では「つくる会」教科書をはるかに凌いでいるといえる。

 例えば、中世史だけで、後白河から後陽成に至る31代の内、17人の天皇が本文・注・エピソードに登場する。最も人物が多く登場する山川でさえ8天皇名である。また、天皇をもりたてた功臣をやたらに顕彰したがっている。例えば「節義を守った楠木一族の生涯は、長く語り継がれ、後生の日本人の心に大きな影響を与えていくことになった」などと書、南朝方の人物名を21名も羅列している。

2.大日本帝国憲法や教育勅語に価値をおき、憲法・教育基本法を敵視する

 「つくる会」教科書同様に教育勅語を全文掲載して高く評価している。大日本帝国憲法はわが国の伝統をふまえたものと強調している。他方、新憲法の意義、国民の受けとめ方についてはまったくふれていない。

 「GHQの命令によって教育勅語の失効排除決議が国会でおこなわれ」と書いているが、これは史実の歪曲である。失効排除決議は国会議員の自発的な意志で行なわれたものであり、当時の衆・参議員を侮辱する記述である。

 全体的に「つくる会」教科書と同様に、憲法・教育基本法の理念に反する内容であり、憲法・教育基本法を敵視する歴史教科書といえる。

3.侵略戦争を正当化するため、中国・韓国を敵視する、アジアの国々・人々と仲良くできない子どもを育てる教科書である。

(1) 秀吉の朝鮮出兵を侵略とは捉えないで、イスパニアやポルトガルが明を征服しようという野望を挫くためなどとしている。ヨーロッパ人の領土的野心をことあるごとに強調し、秀吉の朝鮮侵略を防衛的行動であるかのように描いて正当化している。また、侵略の具体的実相については何も書かず、文化略奪にも触れていない。


(2) 韓国併合を「日韓併合」と表記し、あたかも対等の合併であったかのように描こうとしている。植民地支配の事実はまったく触れていない。わずかにアジア太平洋戦争末期の徴兵制施行に関する注で皇民化政策に触れるのみである。しかし、この注で現行本にあった、「民族の誇りに深い傷をあたえていた」という記述は新版では削除している。文部科学省はこれに意見をつけていない。また、朝鮮政策では、新たに融和策、開発を強調して、植民地支配を正当化(良いことをした)している(これは検定によってうすめられている)。朝鮮人民の3・1独立運動は「3・1事件、万歳事件」表記し、その弾圧の実態もわずかに「軍隊が出動し、流血の惨事」と書くのみである。

 朝鮮・台湾の皇民化政策について、現行本にある日本語を教え、姓名を日本式に改める、という記述を新版では削除していたが検定で復活させられている。

(3) 日中戦争については、「つくる会」教科書同様に中国側に非があるかのように描こうとしている。満州に関し、中国が日本の保持する既得権益回収に乗り出し、権益の被害が増加したと、日本の被害を強調し、満州事変を正当化している。新版では「満州では反日運動が激化し在留邦人や権益の被害が続出した」と書き加えている(検定で「激化し」は「高まり」に、「続出」は「増加」に修正)。さらに、「中村大尉事件」などを強調している。日本軍の駐屯権は認められていた、などと日本の正当性を主張し、汪兆銘政権を注から本文化して、正規の政権であるかのように美化している。

 第2次上海事件について、新版では、派兵を「居留民保護のため」と強調し、原因について、「上海で海軍士官が中国軍に殺害された事件がおこり(大中山中尉事件)、日本は派兵し、両軍の戦闘となった」と書いて原因が中国側にあると断定している。この部分は、86年当時、検定合格後に「上海で海軍陸戦隊の士官の殺害がおき」とあったのを、外交問題化して、当時の政府・文部省が削除させた記述である。これについて今回、文部科学省は検定意見をつけていない。日中戦争について、戦前の国定教科書同様に「日華事変」と表記し、(日華事変、日中戦争)と併記したところでは、わざわざ「日華事変」をゴシックにしている。さらに、日中戦争について「戦場となった中国各地の人々のこうむった苦しみは悲惨であり、事態は深刻であった」を削除するなど、わずかにあった加害記述もうすめられている。この「人々がこうむった苦しみ」というのは、前記同様に、86年検定合格の「民衆の苦しみ」という表現を再修正で加害の意味を入れて表記させたものである。中国での加害については、現行本同様に注で南京事件が簡単に書かれているのみである。

(4)アジア太平洋戦争を「大東亜戦争」と記述し、侵略戦争であることを否定している。

 「大東亜戦争」の戦争目的を批判を含めずに本文化している。大東亜会議、大東亜共同宣言を重視して書いている。新版で、東南アジア占領地支配について、「独立を願って日本軍に協力した人々も多かった」を追加している。これは、「つくる会」教科書と歩調をあわせるもので、侵略戦争ではなくアジア解放戦争だったいいたい意図であったが、検定によって削除された。東南アジア・太平洋地域の住民への加害の事実はまったく無視している。
アジア諸民族の「戦火の惨害」の責任がどこにあるかをあいまいにし、この戦争のおかげで独立したと思わせる記述をしている。これも「つくる会」教科書と同様である。

(5)戦時下の国民生活の実態にもほとんどふれずに、国民は「窮乏生活にたえて、勝利のために協力した」と一方的に記述。反戦・厭戦の動きは無視し、国家への奉仕の事実のみを強調している。

 沖縄戦については、「県民が一丸となって抗戦し、中学生や女学生も学徒隊として戦列に加わった」とし、さらに学徒隊の「勇戦」ぶりを強調し、日本軍による住民虐殺や「捨石作戦」の事実は無視されている。これも「つくる会」教科書と同様である。
 以上のように、日本の侵略戦争を肯定・美化し、アジア諸国を敵視し、排外主義を煽る内容であり、とうてい国際社会では通用しない、日本を国際的孤立化に導く教科書である。

4.「つくる会」教科書と同じ立場・内容の教科書である。
 すでに、前記の中でも指摘したように、歴史の事実の歪曲、大東亜戦争などの用語、大東亜会議・汪兆銘・教育勅語・沖縄学徒隊・アジアの独立の扱いなど、「つくる会」教科書の問題点と共通している。また、戦争そのものを肯定し、「戦争をする国」づくりをめざすということも共通している。まさに、「つくる会」教科書の高校版というべきものである。

5.歴史研究を無視し、高校生の教科書としてふさわしくない。
 すでに指摘したように、全体として歴史研究の成果を無視し、勝手な思い込みで歴史を叙述している。また、高校生にとっても理解不能な非常に抽象的な表現や難解な用語が随所に出てくる。高校生を無視した教科書である。しかも、一面的な解釈をおしつけて高校生の歴史認識を歪める内容になっている。受験を意識してか、十分な考慮なしでやたらに多くの事項や人名を盛り込んでいるが、そのために、随所に矛盾した記述が目に付く。結果的に受験にとっても不適な教科書になっている。

■ 日本軍「慰安婦」の記述が消えた問題について

 中学校歴史教科書で、日本軍「慰安婦」の記述が大幅に減少したが、高校新教科書でも一部にこの傾向が見られる。

 日本史教科書には明成社版以外はすべて「慰安婦」を記述しているが、現行本で「慰安婦」を記述していた教科書のうち、世界史で1点(帝国書院)、現代社会で2点(教育出版、桐原書店)、倫理で1点(教育出版)が「慰安婦」をなくしたことが確認されている。未確認であるが、地理でも削除した会社があると思われる。

 これは、出版社による「自主規制」と思われるが、この間の教科書攻撃が背景にあることは明らかである。国際社会では、例えば昨年8月の国連人権小委員会決議や、12月の女性国際戦犯法廷のハーグ最終判決での日本政府への勧告のように、「慰安婦」を教科書に書いて記憶にとどめる教育をすすめることが求まられている。削除した出版社に対して抗議すると共に、猛省を促したい。

■ 資 料 ■

 『新編日本史』をつくることは「国民会議」結成時からの方針であった。黛敏郎運営委員長(当時)は、「国民会議」総会の基調報告で、昭和天皇在位60年奉祝の記念事業として歴史教科書を発刊することを強調し、次のように述べている。

 「日本を守るためには物質的に軍事力で守る防衛の問題と、更に心で、精神で守らなければならない教育に関係した二つの大きな問題がございます。この二つを統合する大きな問題として憲法がありますが、国を守る根源は、つまるところ国家民族というものをいかに認識するか、換言するならば天皇という御存在を如何に認識するかということが大切だと思います」「私共が憲法改正を唱えるにあたって、まず国家意識、ひいては天皇につながる国体というものをまずはっきりと確立するところから手をつけなければならないと考える次第です。つまり、憲法、防衛、教育の問題は、まず正しい国家意識と言うならば正しい愛国心の確立と言う根源的な心の問題から入らなければならないと思います」(「国民会議」機関誌『日本の息吹』第2号84年7月15日)。

 『新編日本史』が「天皇の教科書」といわれたのは、その内容と共に、昭和天皇在位60年を奉祝するために発刊されたためである。
「国民会議」の84年度国民運動基本方針を提案した副島廣之事務総長(当時)は、「教科書編纂事業等に取り組む中で、憲法改正の思想的潮流を形成して行きたい」と述べている(『日本の息吹』第2号)。

 高校歴史教科書の発行は、天皇中心の国家体制をつくる憲法改悪への「思想的潮流の形成」と位置付けられていたのである。憲法、防衛、教育を同じ課題として、まず、国家意識=愛国心を培うために歴史教科書の発刊が必要だということである。「国民会議」は、高校日本史教科書を発行する意義について、次のように説明していた。

 「(一)偏向教科書の批判に止まっていた従来の反省を踏まえ、我々が目指すべき教科書を自らの手で編纂して内外に示す。/(二)良識ある教科書の配布運動を全国に広げ、父兄住民を中心とした国民の教科書是正の世論を喚起する。/(三)今回の教科書の編纂に関しては、政治経済社会などの発展段階に重きをおいた記述から、日本人の精神文化の流れに着目した記述を試みる。/これまで、生徒に正しい歴史を教えようと思っても実際使用出(ママ)きる教科書がなかったのが実情で、そうした現場の要望に応えうる教科書を作成し、教科書是正の第一歩とすべき構想をすすめています」(『日本の息吹』創刊号84年4月15日)。

 以上のようなことは、「つくる会」が中学校歴史教科書をつくるにあたっての考え方と共通している。つまり、「つくる会」の教科書と運動は、「国民会議」の『新編日本史』という高校日本史教科書づくりと普及運動を10年後に中学校版として行なったということだったのである。「つくる会」が目新しさは、剥き出しの右派組織ではなく、学者を中心とした見せかけの市民組織を装い、学校採択ではない広域・共同採択制度の中学校ということに着目して、政治家と地方議会を使って教育委員会に圧力をかけ、採択しシステムを有利に改悪させて採択をとろうとしたところにあった。また、『新編日本史』が検定によって初期の記述を大幅に修正させられ、中国・韓国からの抗議と中曽根康弘首相(当時)の強権発動で検定合格後にも38項目も再修正させられた(詳しくは『教科書レポート2002』の拙稿参照)「教訓」に学んで、政治的圧力や「産経新聞」などマスメディアを使って、「外圧反対」「政府は介入するな」などのキャンペーンを行ない、検定によっても初期の意図が残るように工作して成功したことだった。


● 新版『最新日本史』の採択活動

 明成社は、『バイリンガル日英・再審「南京大虐殺」−世界に訴える日本の冤罪』『新憲法のすすめ』『私たちの美しい日の丸・君が代』など日本会議関係の図書を出版するためにつくられた出版社である。日本会議のホームページによると、明成社は日本会議の推薦図書を扱う「提携団体」と位置付けられていて、住所も日本会議と同じであり、東京目黒区青葉台の同じビルの同じフロアに事務所がある。郵便受けは、日本会議・明成社と日本青年協議会が同じものを使っている。
日本青年協議会(代表・椛島有三)というのは70年代初頭に、現日本会議事務総長の椛島有三や「つくる会」副会長の高橋史朗などが結成した右翼組織で、憲法を改悪して大日本憲法体制に戻し、天皇を中心とした日本をつくる、そのために青年・学生、特に青年教師や教育系学生を右翼運動に引き込むことや教科書の発行をめざして活動している。メンバーの多くは、「自由主義史観」研究会、「つくる会」に参加している。

 明成社社長の石井公一郎(ブリヂストンサイクル元会長)は日本会議副会長で「つくる会」の熱烈な賛同者、教科書改善連絡協議会副会長、石原慎太郎都知事のブレーンなどの顔をもつ人物である。周知のように日本会議は改憲・翼賛団体であるが、2001年12月10日の常任理事会で、第3代目の会長に前最高裁長官の三好達が就任した。三好は、最高裁長官在任中の97年4月、愛媛玉串料違憲訴訟の大法廷判決で、可部恒雄判事(注1)と二人だけ合憲判断を書き、沖縄米軍基地建設をめぐる土地収用法訴訟では原告・沖縄県の敗訴を言い渡した人物である(注3)。長官在任中から憲法をないがしろにした人物であるが、それにしても一応は「憲法の番人」である最高裁長官の任にあったものが、改憲組織の会長に就任するところに今日の日本の憲法、民主主義の危機があるといえる。

 日本会議は付属機関として、新憲法研究会(代表、小田村四郎副会長)、政策委員会(代表、大原康男常務理事)、国際広報委員会(座長、竹本忠雄代表委員)、日本教育会議(座長、石井公一郎副会長)、日本女性の会(代表、安西愛子副会長)を設置して活動している。小田村・大原・石井は「つくる会」の賛同者である。また、日本会議を全面的にバックアップし連携する超党派の日本会議国会議員懇談会(会長・麻生太郎自民党政調会長、会長代理・中川昭一日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会会長、幹事長・平沼赳夫経済産業大臣)がつくられ、衆参232名の議員が参加している(2001年3月現在)。同懇談会は、「歴史・教育・家庭問題」(座長、高市早苗衆院議員)、「防衛・外交・領土問題」(座長、安倍晋三副官房長官)、「憲法・皇室・靖国問題」(座長、鴻池祥肇参院議員)の三つのプロジェクトを設けて活動している。

 日本会議は1500万円の採択活動資金の募金に取り組んでいる。日本会議は2002年の採択で『最新日本史』の大幅な採択増をめざそうとしている。しかし、高校教科書は学校ごと採択であり、現場の教師が選ぶために、2001年の中学校の教科書採択のように、国会・地方議会議員や文部科学省を動かして採択制度を有利に改悪したり、政治的圧力を使って教育委員会に働きかけるなどの方法がないため、右派勢力は「高校の教科書採択権は学校長にあって現場教師にはない」などというキャンペーンを展開しはじめている。東京都のように石原慎太郎知事の教育行政によって現場教師が学校運営から排除され、校長の権限が異常に強められているところでは、校長に採択権があると主張することによって、この歴史を歪曲する教科書が採択されやすするという「戦略」だといえる。

 日本会議は、2001年三月の総会で「来年4月からの本格的採択活動を控え、本年度から、学校長、日本史担当教諭への個別働きかけを進める(高等学校は学校長が採択権者である)」と言う方針を確認している。日本会議の関係者は「昨年、中学校の『新しい歴史教科書』が話題を呼んで、教科書採択に関心をもつ人の裾野が広がっている。高校教科書でも世論を喚起したい」(「産経新聞」2002年3月2日)と語っている。これに呼応して「つくる会」は、この『最新日本史』教科書の採択活動に取り組むことを決めている。「裾野が広がった」というのは、日本会議と採択活動で共同する陣営が、「つくる会」・教科書改善連絡協議会や自民党などの教科書議員連盟の政治家に広がったということのようである。(敬称略)

注1 可部は家永教科書裁判第1次訴訟の最高裁第3小法廷の裁判長として、文部省にそれなりの根拠があれば(「看過しがたき過誤」がなければ)検定はすべて合法という、家永裁判史上最悪の判決を出した裁判官である

注2 三好の就任にあたって日本会議は、三好が「就任を快諾した」と紹介し、「愛媛玉串料訴訟の最高裁判決では、多くの裁判官が違憲判決を出す中、靖國神社が戦没者慰霊の中心施設であることと国や地方公共団体が慰霊を行なうことの重要性を説かれ、かかる公金の支出は憲法違反にあたらないという、堂々たる反対意見を述べられた」「憲法、教育基本法の改正という重要な時期を迎えた今日、司法界のリーダーをお努めになった三好会長が(改憲のー俵)国民運動の先頭にお立ちいただく」と、その役割が憲法・教育基本法改悪運動のためであることを強調している(『日本息吹』2002年1月号)。なお、三次の後の最高裁長官には千種秀夫判事が内定していたが、千種が愛媛玉串料訴訟で違憲判決を書いたために、この訴訟時にはいなかった最も新参の山口繁判事を長官にしたといわれている。根っからの反憲法的人物といえる。

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 「子どもに渡せますか?!あぶない教科書」全国ネットワーク案内

日韓市民組織共同見解

2002年3月1日

川口 順子 外務大臣 殿

遠山 敦子 文部科学大臣 殿 

要  請  書

 

 私たち、歴史教育アジアネットワークJAPANと日本の教科書を正す運動本部(韓国)は、昨年10月の日韓首脳会談で歴史共同研究機構の設置が合意されて以降、この問題を重視して、両団体間で議論をすすめてきました。このほど、これについての見解を共同でまとめました。日韓の歴史共同研究が真に実りのあるものとなるよう願う立場から、この共同見解を貴職への要望として提出いたします。私たちの見解について真摯に受けとめ、共同研究機構に反映されるよう強く要請します。


「日・韓歴史共同研究機構」についての日・韓市民団体の共同見解

 2001年10月15日、小泉純一郎首相と金大中大統領は、両国間で「日・韓歴史共同研究機構」を設置することで合意しました。この研究機構は、現在、日韓政府の事務レベルで設置に向けた協議が続けられ、両国の歴史学者による民間組織の研究会と、研究会の運営を支える政府関係者による支援委員会をつくる、ということで合意し、2月末か3月はじめに設置されると伝えられています。また、研究成果を歴史教科書に反映させる問題については、韓国政府がそれを要求し、日本政府がこの要求を拒否しているために協議が難航しているとも伝えられています。
 日本と韓国の間では、過去に何度か政府が支援する歴史共同研究機構がつくられたことがありますが、それらの試みが成果を得られなかった反省と教訓が、今回の共同研究機構では活かされなければなりません。そうでなければ、今回の試みも前者の轍を踏むことになると危惧されます。
 日本の「歴史教育アジアネットワークJAPAN」と韓国の「日本の教科書を正す運動本部」は、日本の教科書問題に関わってきた日韓の市民組織を代表して、この共同研究機構が実質的な成果を上げ、日韓両国が過去の歴史から多くの教訓を得て、21世紀の日韓の平和と友好、アジアの平和と友好の新たな関係をつくりだすための、共通の歴史認識の形成に貢献することを願うものです。その立場から、歴史共同研究機構のあり方について、以下のような共同の見解を表明します。

1.委員の人選は、両国の専門的な歴史研究団体、歴史学界、歴史教育団体を代表する人々によって構成されるべきです。その際、女性の研究者の参加、侵略戦争と植民地支配によって被害を受けた人々の代表、またはその人々に代わることができる研究者が含まれるべきです。さらに、この間、日韓の友好促進に寄与し、教科書問題に取り組んできた市民組織の意見を反映する研究者が選ばれることが考慮されるべきです。

2.研究会の運営は公開を原則とすべきです。何が研究され、どうような議論が行なわれ、どのようなことが合意され、引き続き議論や研究を続ける必要があるのはどんな問題なのかなど、すべてを両国国民に公開することが必要です。

3.研究の成果は歴史教科書・歴史教育に反映されるべきです。この共同研究機構は、小泉首相が、歴史教科書問題を解決するために提案し、「歴史教科書問題の解決」という前提を了解して、金大統領が賛同して設置が決まったものです。したがって、共同研究の成果は歴史教科書・歴史教育の改善に反映されなければならないことは当然だといえます。日本政府は、日本の検定制度を理由に教科書への反映を拒否していると伝えられていますが、もし、最初から研究成果の教科書への反映を除外すれば、この共同研究機構そのものが意味をなさないものになります。検定制度を前提にしても、学習指導要領に盛り込むことや、政府と教科書会社に「勧告」を出すことなどによって反映させる方法は十分あると思います。


 私たちは、日・韓両国政府が、歴史教科書問題を解決し、教科書の改善のために、この共同研究機構の設置と運営に努力することを望みます。わたしたちは、平和と友好によるアジアの共生をめざすために、子どもたちが歴史認識を共有できるよう、この共同研究機構が成果をあげるために、私たちの見解を真摯に検討、反映されることを望みます。そのことによって、日韓の官民の共同した努力が可能になり、歴史教科書問題の真の解決が見えてくるものと考えます。

 私たちはこの見解を両国政府への要請とするとともに、これを広く両国の市民や研究者に知らせ、設置される共同研究機構について注視されるよう呼びかけるものです。

2002年2月28日

日本 歴史教育アジアネットワークJAPAN

共同代表
小河 義伸(平和を求めるキリスト者ネット代表)
高嶋 伸欣(琉球大学教授・高嶋教科書訴訟を支援する会原告)
俵 義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)
野平 晋作(ピースボート・パートナー)
松井 やより(「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク代表)

韓国 日本の教科書を正す運動本部

共同代表
金 允 玉(挺身隊問題対策協議会共同代表)
徐 仲 錫(歴史問題研究所所長)
李 南 淳(韓国労働組合総連盟委員長)
李 秀 浩(全国教職員労働組合委員長)

日本側連絡先:歴史教育アジアネットワークJAPAN事務局
子どもと教科書全国ネット21気付
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201

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争に反対しアジアの平和をのぞむアジアのNGO共同声明

戦争に反対しアジアの平和をのぞむアジアのNGO共同声明
  ―アメリカの軍事報復戦争と日本の軍事大国化、韓国政府の戦争支援に反対する―

 9月11日の米国を襲ったテロによって罪のない無数の市民が犠牲になったことに対する深い悲しみの涙の乾かぬ間に、米国はアフガニスタンに対する報復攻撃を始めました。私たちは、米国における犠牲者とその家族に深い哀悼の意を表します。しかし、報復戦争という道を選んだことによって、米国が平和を愛する人々の願いを見捨てることになったことを指摘しなければなりません。この報復戦争は、米国の市民がテロから逃れるための保障にも、世界の平和のためにもなりません。逆に米国は、新しい世紀を再び流血と軍事的対決で染めるのかという非難をあび、世界の多くの市民の怒りと抵抗に、直面することになるだろう。

 この共同声明に参加したわたしたちは、アジア各国で人権や環境、ジェンダー、貧困、民主主義などの問題にかかわっている団体です。そしてアジアにおける平和を強く望んでいる者たちでもあります。平和への共同の願望を込めて、今回の米国でのテロと米国の報復戦争、そして、日本・韓国政府などの戦争支援についてわたしたちの見解を述べます。

 まず第1に、この共同声明に参加するNGO・市民団体は、すべての種類のテロと戦争に反対する立場を明らかにする。わたしたちは、今回のテロの犠牲になった全ての人と米国の報復攻撃により砲弾の落ちる戦場のなかで犠牲になり飢餓と恐怖に脅えている罪のないアフガニスタンの民衆のことを深く心に刻みたいと思います。同じように、いままでに、アジア、アフリカ、南米で発生した暴力と戦争、貧困や差別によって犠牲になった人たち及び犠牲になりつつある人たちのことを深く心に刻みます。

 第2に、わたしたちは、今回のテロを戦争行為(Acts of War)と呼び、それに対してあらゆる軍事力を用いて報復する権利があると主張して実行した10月8日のアフガニスタンに対する軍事報復を、すぐに中止するよう要求します。我々はテロ事件を引き起こしたグループないし個人に対しては、綿密な捜査の上、その結果を公表しつつ、国際司法および各国の協力によって厳正な対応をすべきであると考えます。なぜならば、国家をあげての軍事報復ないし同盟国を動員しての軍事報復は、今回の事件
と同じく、あるいはそれ以上の罪なき市民を犠牲にする可能性がきわめて大きいからです。こうした軍事報復は、世界的な次元の泥沼的な軍事エスカレートを生み出すことになります。わたしたちは、第三世界諸国の内政に対する不当な介入やミサイル防衛構想(MD)などの軍事的覇権主義およびグローバル化の強引な推進という一方的な政策を、アメリカが変えることこそがテロ対策の根本的な解決策であることを指摘しなければなりません。

 第3に、わたしたちは、日本が米軍支援を理由に再び軍事大国化への道を歩みだそうとすることに強く反対します。アジアのNGO・市民団体がこの共同声明を緊急に発表することになった重要な理由の一つは、アジアの平和にとって深刻な威脅となる日本の軍事大国化を警戒するからである。日本政府はアメリカの「同時多発テロ」をもって、日本をさらに軍事面で強化し、米軍等支援法を制定し、集団自衛権を確立しようとの動きがあります。

 これは、日本がアジア太平洋戦争以後、初めて軍隊を使って戦争に参加させる試みです。わたしたちは、日本が今回の事態を使って再び軍事大国化への道を歩みだそうとすることに強く反対します。日本の戦争参加は、朝鮮半島の平和をはじめとするアジアの平和を脅かします。戦争参加ではなく、アジア太平洋戦争における戦争責任の問題をもう一度はっきり自覚し、「元従軍慰安婦」の人たちをはじめとする戦争の犠牲者への謝罪と保障を国家の責任において実施すること、そしてアジアの平和に貢献することを、日本政府に求めます。

 第4に、韓国政府に対して、アメリカの報復戦争に対する支援の立場を撤回し、朝鮮半島の平和のための南北の協力により多くの力を費やすことを要求します。国際法上での正当性に問題があり無数の民間人の犠牲が心配される報復戦争への支援は望ましくなく、韓国国民の安全に対しても何の役にもたちません。また、韓国政府がアメリカの戦争を支援することは日本が同じ方法で軍事大国化を追求することを容認する結果となるでしょう。韓国政府が韓国国民の安全とアジアの平和に貢献する道は南北間の対話をすすめ、最後に残った冷戦の現場である朝鮮半島の平和と統一の道を開くことです。 

 この共同声明に賛同する私たちはアジアの市民の声を集め、戦争の中止を要求し、アジアの平和への威脅となる日本の軍事大国化の阻止、そして韓国をはじめアジア諸国の報復戦争支援を反対する運動を組織し広げていきます。また、平和を愛する人びとへの信頼を基礎として、テロリズムや戦争、貧困、環境破壊など世界の構造的暴力をなくすために、世界の人びとと連帯していきます。

2001年10月9日

呼びかけ団体

韓国:韓国環境運動連合

日本:アーユス仏教国際協力ネットワーク、アジア太平洋資料センター、アジア女性資料センター、アジア人権基金、インドネシア民主化支援ネットワーク、カトリック正義と平和協議会、関西NGO協議会、草の根援助運動、原子力資料情報室、「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク、日本国際ボランティアセンター、日本消費者連盟、日本キリスト教協議会国際関係委員会、反差別国際運動日本委員会

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採択についての常任委員会声明

〔声明〕「つくる会」教科書の国・市区町村立中学校採択ゼロは市民の良識の勝利です

2001年8月16日 子どもと教科書全国ネット21常任運営委員会

 

 2002年度用教科書の採択が全て終わりました。

日本の侵略戦争を肯定・美化、植民地支配を正当化、日本の戦争犯罪を否定、天皇中心の歴史観を植えつけるなど歴史を歪曲する歴史教科書。自衛隊を讃美し集団的自衛権の発動を主張、基本的人権よりも国益や国家秩序の優先、核廃絶を否定する公民教科書。このような多くの問題点をもった憲法・教育基本法違反の教科書、日本を国際的な孤立に導き、再び「戦争ができる国」をめざす新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)の歴史・公民教科書(扶桑社版)は、公立中学校の採択地区では一地区も採択されなかったことが明らかになりました。

残念ながら、異常な政治的思惑によって東京都と愛媛県の教育委員会が養護学校・ろう学校用として採択し、いくつかの私立中学校でも採択されています(現在判明分は歴史・公民6校、公民2校)が、「つくる会」が目標にしてきた採択率10%(約13万冊)どころか、全体で5000冊(約04%)をはるかに下回るものと思われます。

「つくる会」は、自分たちの教科書を不当な圧力をもって検定に合格させ、これを多くの地域・学校で採択させるために、自民党などの国会・地方議会議員や財界のバックアップをうけ、右派組織を総結集した「統一戦線組織」(教科書改善連絡協議会)をつくって活動してきました。「つくる会」などは、教科書採択から教師の意見を排除することをめざして、採択制度の改悪を画策してきました。そのために、汚職議員をはじめとした政治家の不当な圧力、違反・違法な宣伝活動など、憲法・教育基本法、独占禁止法などを無視した、なりふりかまわない活動を展開してきました。こうした圧力によって、文部科学省や少なくない都道府県教育委員会が採択制度の改悪に動きました。

こうして豊富な資金と政治家の力を総動員した執拗な取り組みにもかかわらず、「つくる会」教科書が公立中学校で一地区も採択されず、私立中学校・養護学校を含めてもごくわずかしか採択されなかったのは、この教科書を「子どもに渡してはならない」「教室に持ち込ませてはならない」という、保護者、市民、教師、学者・研究者をはじめとした日本に住む多くの人びとの活動によって、全国的にも地域的にも「つくる会」教科書に反対する大きな世論がつくられたからです。この採択結果はこうした人びとの良識の勝利、民主主義の勝利だといえます。

日本政府は、「つくる会」教科書を検定に合格させたことで、韓国・中国はじめアジア諸国・地域から激しい批判と不信感を招いています。「つくる会」教科書の不採択という結果は、日本政府と国民は同じではない、日本人の多数は歴史の歪曲に反対であり、アジアとの友好・共生を求めているということを示すことになり、政府が失った信頼を市民がかろうじてつなぎとめた結果になったといえます。

「つくる会」教科書を不採択にするために、日夜、全力をあげて活動されてきた全ての皆さんに、心からの感謝と敬意を表明するとともに、この成果についてお互いに喜びあいたいと思います。

「つくる会」教科書を不採択にするために、「教科書ネット21」の「地域ネット」をはじめ、全都道府県に教科書問題の市民組織がつくられ、様々な市民組織、研究団体、宗教団体、教職員組合や労働組合などと協力して活動しました。この7ヶ月間に全国各地で1000箇所を超える学習会・講演会などが開催され、12団体による「つくる会」教科書批判のアピールへの賛同署名や教育委員会に不採択を要請する署名、新聞意見広告、地方議会や教育委員会の傍聴、「人間のくさり」などが取り組まれました。また、私たちが作成したチラシをはじめ、採択地区ごとに独自のチラシが沢山つくられ配布されました。私たちが作成した10円パンフレット「これがあぶない教科書だ!」は短期間で25万部が活用されました。歴史学者・研究者や研究団体が「つくる会」教科書の多くの誤りを明らかにしたこと、欧米の多数の学者・研究者による「つくる会」教科書批判のアピールなども大きな力になりました。このような全国各地の「草の根の民主主義運動」が圧倒的な力関係を変え、今回の大きな成果に結びついたと確信します。

 また、今回の教科書問題は、アジアの市民と連帯して取り組まれたことも、これまでにない大きな特徴でした。これは、今後のアジアとの友好・共生をめざす活動にとって大きな足がかりとなるものだといえます。

「つくる会」側は、「特定の政治目的をもった団体が常軌を逸した抗議行動を展開」「異常な妨害行動」によって不採択になったかのように主張し、自民党や文部科学省は市民運動を敵視し、その活動を規制しようとしました。しかし、子どもたちに憲法違反の教科書を渡してはならないという活動、教育委員会など採択関係者への働きかけは、憲法で保障された権利であり、「不当」でも「異常」でもありません。繰り返しますが、「つくる会」教科書がわずかな採択となったのは、市民の良識が示されたものであり、非民主的な制度でありますが、多くの採択関係者が「つくる会」の教科書は使えないと判断した結果なのです。また、圧倒的多数の私立中学校や養護学校教科書に関する道府県教育委員会が「つくる会」教科書は「ふさわしくない」と判断した結果でもあります。それだけに、東京都と愛媛県教育委員会の採択の異常性が際立ったといえます。

 

 私たちは、養護学校での採択変更などの活動に引き続き取り組むとともに、この成果と教訓に学びながら、大きく高まった教科書に対する関心をいっそう発展させ、日本の教科書制度と教科書内容を改善するための活動を具体化します。そのため、全国各地の市民運動のネットワーク化、教科書や歴史学習活動の定着、子どもたちや保護者の声をよく聞いて学校単位・教師単位に採択ができる制度の実現、検定制度の抜本的な改革、政府の圧力と「自主規制」によって改悪された歴史教科書の改善などに取り組みます。そして、このような歴史の歪曲が繰り返されないようにするために、歴史教育アジアネットワークをつくり、韓国をはじめアジアの市民・研究者と協力して共通歴史副読本づくり、国際的な教科書シンポジウムの開催などに取り組みます。

 こうした活動をすすめるために、今回つくられ広がった様々な市民組織や団体との友好・協力共同をいっそう発展させていきます。                                         

以 上 

子どもと教科書全国ネット21

 代表委員:尾山宏・君島和彦・田港朝昭・暉峻淑子
西野瑠美子・藤本義一・山住正巳・渡辺和恵

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産経新聞謀略報道への抗議

〔談話〕「つくる会」事務所火災をめぐる産経新聞の謀略的報道に厳重に抗議する


2001年8月9日  子どもと教科書全国ネット21事務局長 俵 義文


 産経新聞8月8日付夕刊は、「つくる会」教科書の不採択運動を「採択妨害」ときめつけたうえで、「採択妨害ついにゲリラ」との大見出しを掲げ、不採択をよびかけている「教科書情報資料センター」「子どもと教科書全国ネット21」「在日本大韓民国民団」の3団体をあげて、あたかもこれら3団体が放火犯人と関係があるかのように思わせる記事を掲載した。

 私たちは、「つくる会」教科書にたいする条理をつくした批判活動と、あくまでも言論による不採択運動を多くの人々と共同してすすめてきたが、暴力によって目的を達成しようとする方針をかかげたり実行したことは、当然のことながら一度もなく、またその必要もない。

 産経新聞は当然にそのことを承知していながら、あえてこの時期に不採択運動を放火とむすびつけるような記事を掲載したのはなぜか。「つくる会」教科書の採択がきわめて不利な情勢となっているなかで、多くの国民に不採択運動に取り組む市民組織が犯罪者集団の一味であるかのように思わせ、都教委の養護学校における採択決定とあわせて、一挙に劣勢を挽回しようとの意図に出たものとの疑いを禁じ得ない。

 これは、単にさきの3団体にたいする誹謗攻撃ではない。「つくる会」教科書がもたらす危険な未来を深く憂慮し、不採択運動に立ち上がった国内外の良識ある人々全体にたいする誹謗攻撃ならびに名誉の侵害であり、絶対に許すことはできない。政治的目的を達成するためのデマや謀略を許したならば、ファシズムへの道をひらくことになるのは、歴史の教訓でもある。

 さらに見逃すことのできないのは、「子どもと教科書全国ネット21」について「共産党と友好関係にある」と記したことである。「子どもと教科書全国ネット21」は、特定の政党のみと特別の友好関係をもつ団体ではない。趣旨目的が一致するかぎり、あらゆる政党・団体と協力し、ともに行動してきたし、これからもそうするであろう。産経新聞は、いま教科書運動の全国的なセンターの一つとして各方面から期待され大きな役割もはたしつつある「子どもと教科書全国ネット21」について事実無根の記事を掲載したものであり、運動を分断しようとの意図による、きわめて悪質な謀略的報道といわなければならない。

 以上の理由により、私たちは、産経新聞の上記報道に厳重に抗議する。そして、謀略を許さないために必要なあらゆる措置をとることを表明する。同時に、良識あるすべての人々にたいし、このような謀略的報道を許さないための行動をおこすことをよびかけるものである。

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〔談話〕東京都養護学校での教科書採択に対する抗議

〔談話〕東京都教育委員会の「つくる会」教科書の養護学校への採択に抗議する

 

2001年8月7日 子どもと教科書全国ネット21事務局長・俵 義文  

 

 東京都教育委員会は、本日、「つくる会」の教科書(扶桑社版)を都立養護学校(病弱・知的障害)で採用することを決めた。これは歴史に汚点を残す暴挙であり、心の底からの怒りを込めて抗議するものである。


  「つくる会」歴史教科書は日本の侵略戦争を肯定・美化し、歴史を歪曲して偏狭なナショナリズムを煽る内容などが、また、公民教科書は人権を敵視し、憲法を否定する国家優先の内容などが、国の内外から批判されてきた。それだけではなく、多くの間違いを含むもので、とうてい教科書としては使用にたえられない、ふさわしくないものであることも多くの関係者によって指摘されてきた。


 さらに、この教科書を不採択とした多くの教育委員会が指摘しているように、「中学生にとっては文章、内容が難解」「生徒が自ら学ぶ内容ではない」「分量が多すぎる」「学習指導要領の趣旨に沿わない」という点からも多くの問題があり、教科書として使えるものではない。


 養護学校で学ぶ生徒たちは、様々なハンデをかかえながら勉強している。この子どもたちに中学生にとって負担の多い難解な教科書で学ぶことを強要する都教委の決定は、教育的な観点からの判断ではなく、「つくる会」を支援するというきわめて政治的な立場だけを優先させたものだと断ぜざるを得ない。これは、教育と民主主義に対する挑戦であり、教育行政にあたるものが、教育を政治的目的のために自ら破壊する行為である。都教委は、都民はもとより全国の市民から批判・抗議を受けることは明らかであり、さらに、アジアの人々からの批判にさらされることになろう。

 現在、全国では70%を超える採択地区の採択結果が判明しているが、「つくる会」教科書の採用を決めたところは一地区もない。その点からみても都教委の採択決定は異常なものだということが明らかである。東京都では、「つくる会」の熱心な賛同者である石原慎太郎知事が先頭に立ち、都教委が「つくる会」教科書を採択させるように区市町村教委に圧力をかけてきた。しかし、今日までのところ、住民の強い要請によって、「つくる会」教科書は1地区も採択されていない。都教委の決定は、こうした状況への石原都政の焦りの現れであり、今後の区市の採択への影響をねらったものと推測されるが、これによって、区市町村教委が「つくる会」教科書を採択しやすくなったなどと判断することがないように強く望むものである。

 私たちは、都教委の「つくる会」教科書の採択決定に強く抗議するとともに、ただちに決定を撤回することを要求する。そして、東京都民だけでなく全国の人びとに対して、都教委への抗議と決定の撤回を求める要請行動に起ちあがることを呼びかけるものである。

 

都教委へ抗議の声を届けましょう!

東京都教育委員会 

〒163−8001 新宿区西新宿2−8−1 пF03−5320−6733 Fax:03−5388−1726

http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp

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〔談話〕中国・韓国政府の再修正要求に対する文部科学省の「精査」結果について

〔談話〕中国・韓国政府の再修正要求に対する
文部科学省の「精査」結果について

2001年7月9日     子どもと教科書全国ネット21事務局長・俵 義文 

 

 中国・韓国政府から出されていた「つくる会」(扶桑社版)などの歴史教科書に対する再修正要求について、文部科学省は、7月9日、「精査」結果をまとめ、中国・韓国政府に回答した。

 文科省の結論は、古代朝鮮史の部分で学会の通説と異なる部分が2箇所あるが、要求の中心で大部分を占める近現代史部分については、事実を明白に間違えた記述はない、「解釈や表現の問題である」としている。これは、事実上の再修正拒否ということである。

 両国政府が指摘している誤りの大部分は、日本国内の歴史学者・研究者や歴史研究団体からも誤った記述・内容(「明白な事実の誤り」)である、歴史を歪曲する、と指摘されているものである。これを「解釈や表現の問題」として修正の必要はないとするのは、それこそ重大な誤りである。これらは解釈の違いや表現上の問題として済まされるようなものではない。再修正の必要がないというのは、両国政府の指摘に対してだけでなく、国内の研究者・研究団体の指摘も正しくないと結論づけ、「つくる会」の記述には何も問題がないということを、あらためて認定したことになる。

 文科省は、検定においても「つくる会」教科書を特別扱いにして、明白な誤りや通説に反する記述にも検定意見を付けないなど、検定規則や内規を無視する不当な検定をおこなって検定に合格させた。そして、今回もまた「つくる会」教科書に加担して再修正要求を拒否し、ふたたび歴史の歪曲を公認したのである。

 文科省は、「慰安婦」が記述されていない問題については、「書かれていないものを書けという検定はできない」と答えているが、これは詭弁である。文科省は、これまでも「書かせる検定」を行なってきたことは周知の事実であるが、90年代においても、「原発の良いところを書け」という検定意見によって、「原発は二酸化炭素を出さないのクリーンなエネルギーである」とむりやり記述させている。もちろん、検定制度に反対してきた私たちは、文科省が検定によって書かせることに賛成するものではないが、このような政府のダブルスタンダードは許されないものである。

 文科省はこの「精査」を教科書調査官によるチームを中心におこなったが、元々、「つくる会」教科書を検定合格させた調査官が、間違いがあったという結論をだせば、自らの検定が杜撰だったということを認めることになるので、今回のような結論になったのはある意味で当然のことである。「精査」を第三者に委嘱しなかったのは、文科省が最初から再修正に応じる考えはなく、検討するポーズだけ示そうとしたことの証左である。この背景には、「再修正はありえない、できない」としてきた小泉首相をはじめ政府・自民党の意向が反映していることは明らかである。この政府・文科省の不誠実な対応はきびしく糾弾されるべきものである。

 中国・韓国政府の要求について内政干渉という意見があるがそれはあたっていない。第一に、歴代政府が首相談話、官房長官談話、共同宣言などで約束した歴史認識を否定する教科書を検定合格さた責任が問われているのである。第二に、日本は加害者であり、両国は被害者である。被害を受けた国が、その事実を歪曲した教科書の修正を求めるのは当然である。第三に、どの国の歴史も「一国史」ではありえず、国際関係史の側面をもっている。日本の歴史は特に東アジア史との関係が深く、その関係史を歪曲していることに対して抗議を受けているのである。したがってこれは内政干渉ということで済まされるものではない。

 政府・文部科学省が再修正を拒否したことにより、「つくる会」教科書は、多くの誤りや歴史を改ざんする内容、憲法違反の内容などを含む教科書としてはまったくふさわしくないものであることがいっそう明らかになった。この教科書が一定程度採択されるようなことがあれば、日本はアジアをはじめ国際社会で孤立することになるのは火を見るよりも明らかである。全国各地の教育委員会など教科書採択関係者が、この教科書を採択しないように、あらためて呼びかけるものである。

以 上

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12団体共同アピール

下記の12団体アピールは、賛同署名を集めております。賛同署名についてお知りになりたい方は、こちらをクリック!!

A4判・PDFファイルはこちらから  >> クリック !!

[アピール]憲法否定・国際孤立の道へ踏み込む
教科書を子どもたちに渡してはならない

(一)

 国内外で問題とされてきた「新しい歴史教科書をつくる会」メンバーの編集執筆による中学歴史・公民分野教科書の検定合格が明らかとなり、採択に供されることになりました。

 検定によって一部修正が行われたとはいえ、この教科書の全体をつらぬく基本姿勢は本質的に変わっていません。

 第1に、アジア太平洋戦争を「大東亜戦争」とよび、それが侵略戦争だったことを認めず、アジア解放のために役立った戦争として美化し肯定する立場がつらぬかれています。韓国併合・植民地支配への反省はなく、むしろ正当化する考えは残っています。「従軍慰安婦」の事実は無視し、南京大虐殺についても否定論の立場を一方的に記述しています。

 第2に、神話をあたかも史実であるかのように描いた記述については、一部の字句修正がおこなわれたとはいえ、「神武天皇東征」の地図をそのまま掲載するなど、内容・分量ともほとんど変化がありません。

 第3に、日本の歴史を天皇の権威が一貫して存在していたかのように描き出し、一方ではアジア諸国の歴史を根拠もなく侮蔑的に描き、その上に立って国際的に通用しない偏狭な日本国家への誇りを植えつけようとしている点も、検定意見すらつけられなかった部分が多く、ほとんど変化がみられません。

 第4に、第2次大戦後に廃止・失効となった旧大日本帝国憲法や教育勅語を礼讚する記述は変わらず、大日本帝国憲法のもとでいかに人権が抑圧されたかについての記述はみられません。

 第5に、日本国憲法第9条「改正」論を基調に、国防の義務、国家への奉仕を強調する記述も変わっていません。

 戦後の歴史学や歴史教育は、戦争遂行に歴史教育が利用されてきたことへの反省をふまえ、科学的に明らかにされた歴史事実を何よりも重んじてきました。ところが「つくる会」の教科書は、今日の世界の動向を無視して国際緊張を過大に描き出し、歴史事実を歪めて戦争を美化し、国家への誇り、国家への奉仕、国防の義務を強調しています。これは、子ども・国民をこれからの戦争に動員することをねらうものです。

 「つくる会」側が若干の修正に応じたのは、ともかくこれを教科書として採択の市場に出すことを優先し、それが採択されたならば、次にはより鮮明にかれらの主張を打ち出したいっそう危険な教科書を発行しようとの戦術にほかなりません。「新しい歴史教科書をつくる会」の本来のねらいの危険性が、若干の教科書記述の修正で消え去るものではないことを強調しておかなければなりません。

 戦争への痛切な反省から生まれた日本国憲法の理念をこのように敵視する教科書が公教育の場に登場するのは戦後はじめてのことであり、公教育として許されないことです。時あたかも日本を戦争参加にみちびく新ガイドライン関連法が成立し、改憲をめざすうごきが本格化するなかで、このような改憲のすすめともいうべき教科書が登場したことは、21世紀の日本を左右する重大な問題がその根底にあることを示しています。

 

(二)

 そもそも日本国憲法は、日本がふたたび侵略戦争はしないという国際的宣言であり、国際公約でもあることを想い起こす必要があります。また、1982年に教科書検定による侵略の事実の隠蔽にたいしておこったアジア諸国からの抗議を契機に、教科書検定基準に「近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から配慮がなされていること」という条項が政府によって付け加えられたことも、忘れてはなりません。さらに最近では1995年の村山首相談話で、アジア諸国に与えた「多大の損害と苦痛」にたいしお詫びと反省を表明しました。1998年の日韓共同宣言でも、「両国民、特に若い世代が歴史への認識を深めることが重要」と表明しています。これらの言明は日本政府の明確な国際公約です。しかもその考え方は、侵略戦争を否定し諸民族の平等と平和を重んじてきた第二次大戦後の世界の潮流に照らしても当然のことです。日本政府はこのような国際公約を守る当然の義務があります。

 ところが「つくる会」の教科書は、こうした日本政府がこれまで公式に表明してきた国際公約に明らかに違反する内容を含んでいます。こうした重大な問題に関し、諸外国の政府・国民が日本政府の対応について意見を述べるのは当然であり、政府としても真摯な対応が求められるところです。これを内政干渉ということはできないことは、外務省自身が国会でも正式に答弁しているところです。

 このような日本国憲法否定・国際公約違反の教科書が出現したことについては、日本政府の責任は重大です。

 第1に、教科書検定制度を廃止するならばともかく、文部科学大臣が検定権限をもつ検定制度を維持している以上、検定合格がその教科書を教室で使用することを公的に承認する結果となることは、なんびとも否定できないからです。そうである以上、政府の責任は免れることができません。

 第2に、このような教科書を検定に合格させ、採択させるために、全国的な政治活動をこの間展開してきたのは、ほかならぬ政府与党の政治家です。さらに既存の教科書から「従軍慰安婦」の記述や「侵略」の用語を削除させるべく、さまざまな政治的圧力をかけ、「自主規制」の名のもとに事実上の強制を行ったのは、政府・文部科学省であり、現文部科学大臣をふくむ政府与党の政治家です。この点での政府の責任はなおいっそう重大です。政府がこのような責任に頬かむりすることは許されません。

 ところが、政府与党の人々はアジア諸国からの批判を内政干渉などと騒ぎ立てて、事実上、国際公約破棄を公然と叫んでいます。これを政府が明確に否定しないのであれば、日本は国際的に孤立の道を歩む過ちを繰り返すことになるでしょう。私たちはひきつづき、このような政府の責任をきびしく追及する決意です。

(三)

 私たちは、日本国憲法を否定し国際孤立の道へ踏み込む危険な教科書が、子どもたちの手に渡されることを許すことはできません。危険な教科書が検定に合格したいま、各地域でこの教科書を採択させないよう声をあげ、関係機関への働きかけを強めましょう。それによって、日本国民の良識を世界にむかって示そうではありませんか。

 また、既存の教科書の侵略加害と植民地支配に関する記述が大きく後退した問題について、その真相と責任を明らかにし、アジア諸国と共通の歴史認識をもてるよう、教科書記述の充実改善を求め、実現させようではありませんか。

2001年4月3日

「教科書に真実と自由を」連絡会

子どもと教科書全国ネット21

社会科教科書懇談会世話人会

「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク

全国民主主義教育研究会

高嶋教科書訴訟を支援する会

地理教育研究会

日本出版労働組合連合会

日本の戦争責任資料センター

ピースボート

歴史教育者協議会

歴史の事実を視つめる会

 

連絡先:子どもと教科書全国ネット21

kyokashonet@a.email.ne.jp 

 

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3月24日の産経新聞紙報道に対する抗議と訂正申し入れ

教科書ネット21は、産経新聞2001年3月24日付の本会に対する事実関係を歪めた報道に対して、同社社社長宛に内容証明郵便で、以下のような、抗議と訂正要求を送りました。

 

 

株式会社産経新聞社 代表取締役社長
清原 武彦 殿

3月24日の貴紙報道に対する抗議と訂正申し入れ

 

 貴紙は3月24日の1面トップで「教科書問題非難の業界団体/白表紙本コピーを販売/文科省困惑/出版元の同意得ず」という見出しの報道を行ないました。記事全体が悪質な憶測と恣意的な内容ですが、その中で、とりわけ、次のように意図的に事実を歪めた記述をしています。

1) 子どもと教科書全国ネット21が白表紙本のコピーを販売している。

2) 子どもと教科書全国ネット21は教科書の業界団体である。

1) について。

 私たちが白表紙本のコピーを販売した事実はありません。コピーを希望された研究者や一部マスコミ関係者が、当会事務所のコピー機を使用された際に、コピー代の実費を受領しています。私たちの会は会員の会費で運営している組織であり、コピー機の使用にあたっては通常もそのようにしているもので、これは販売行為ではありません。貴紙の記者から問い合わせ(取材と断らずに、「教えて欲しい」と電話してきた)に対しても、明確に販売はしていないことを説明しています。

2) について。

 貴紙は、当会結成の呼びかけ人に、教科書会社労働組合の委員長、出版労連委員長、教科書執筆者が含まれていることを根拠に、当会を教科書発行に利害関係を持つ教科書業界団体と断定しています。これは、無理やりこじつけたものであり、「社会の公器」といわれるマスコミが行なう手法ではないと思います。もし、このようなこじつけが通用するなら、教科書執筆者が会員にいる学会や研究団体はすべて教科書発行に利害関係を持つ業界団体ということになります。

 私たちは、読者に予断と偏見を植え付けるこのような記事について、断固として抗議します。すみやかに訂正と謝罪を貴紙に掲載されることを要求します。

2001年3月29日   

子どもと教科書全国ネット21
代表委員:尾山宏 他

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北海道議会の検定基準「近隣諸国条項」削除を求める
意見書採択についてのコメント

2000年12月8日

子どもと教科書全国ネット21
事務局長  
俵 義文

 北海道議会は、12月7日、自民・道民会議が提出した「教科書検定基準の見直しに関する意見書」を賛成多数で採択を強行した。意見書は、現行の歴史教科書を「自虐的・反日的」と決めつけ、検定基準「近隣諸国条項」の削除を政府に求めるものである。

 1982年、教科書検定による日本政府の歴史改ざんが、中国・韓国などアジア諸国からの抗議で外交問題になった時、政府は中国・韓国などアジア諸国に謝罪し、「政府見解」=「アジア近隣諸国との友好・親善を進める上でこれらの批判に十分耳を傾け、政府の責任で是正する」という宮沢喜一官房長官談話を発表して外交問題の決着をはかった。それを検定制度にも盛りこみ、以後、政府は、日本の侵略戦争の記述を検定で歪めないと諸外国に約束して設けたのが検定基準の「近隣諸国条項」(「近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること」)である。

 つまり、この「近隣諸国条項」は短に検定基準であるだけでなく、日本政府の国際公約である。したがって、これの削除は教科書検定基準の改変という問題にとどまらず、国際公約違反であり、それを求める決議を行った道議会は、アジア諸国に絶縁を宣言し、日本がアジア・国際社会の孤児になることを政府に要求したことになる。この事実が知られれば、北海道に対してアジア諸国から激しい抗議がくることは火を見るよりも明らかである。それは、平和を希求し、アジアや世界の人々との友好・共生を願う道民への裏切り行為と非難されるべきものであろう。

 「つくる会」をはじめ教科書を攻撃している歴史改ざん勢力は、「近隣諸国条項が諸悪の根源なので削除せよ」と主張してきた。北海道議会の意見書採択は、これに加担する暴挙である。

 私たちは、このような国際常識を全く無視し、教科書制度と教科書内容の改悪をめざす北海道議会の意見書採択に対して、強く抗議するとともに、その撤回を要求するものである。

以  上

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科書研究にたいする不当な脅迫・妨害を糾弾し、抗議する声明


2000年12月5日

 最近、教科書問題を研究討議する集会を妨害し、発言者を脅迫する行動が頻発している。それは「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)が編集する教科書を支援し、その採択の拡大をねらうグループによって行われている。

 11月18日に、歴史教育者協議会・全国民主主義教育研究会・地理教育研究会共催により行われた「社会科教科書シンポジウム」では、「つくる会」が編集し、産経新聞社・扶桑社が発行・発売する予定の教科書内容を批判検討した千葉県の公立中学校A教諭にたいし、白表紙本を入手しその研究結果を報告することが違法行為だと非難し、「勤務校を言え」「言わなくても調べればすぐわかる」「教育委員会に知らせて処分させる」「処分覚悟でやっているんだろうな」などと十数名が共同して脅迫的言辞を浴びせつづけた。さらにその後、A教諭の勤務先や自宅電話まで調べあげ、インターネットの複数のホームページでそれを流しつづけている。そしてさっそく学校長ならびに本人に面会を求めるとともに、その後も、全国各地から学校への電話・FAX、自宅への電話を連日のように送り、A教諭の日常の教育実践にたいしてまで根拠のない不当な非難を繰り返すとともに、面会強要の行為におよんでいる。さらに教育委員会にたいしても面会を求め、A教諭の処分を要求しつづけている。これらの行為は個人の平穏な生活を侵して人権を侵害し、学校の正常な運営を妨害する行為であって、市民の常識からしても許されない犯罪行為といわなければならない。

 そもそも、白表紙本の内容について研究しその結果を公表することには、なんらの違法性がない。教科書関係の法令に市民あるいは一般公務員のそのような行為を違法とする条文を見いだすことはできない。したがって、最近、三重県で白表紙本のコピーが展示された件についての文部省の見解においても、展示行為そのものの違法をいうことはできず、文部省は検定審議会委員や教科書出版社にたいして公開しないよう求めていると述べたにとどまったのは、当然のことである。元来、このような文部省の行政指導なるものも、検定経過を国民の目から隠し、密室のなかでの検定を行うことによって検定にたいする国民の批判を封じようとする動機から出たものであって、不当なものである。いずれにしても、これは検定審議会委員、教科書出版社という限定された範囲にたいしての、しかも法令によらない行政指導に過ぎないのであって、一定部数印刷された白表紙本について、第三者が、その提供を受け、その内容を研究し、その結果を発表することに何の違法性もない。すでに多くのマスコミが、この「つくる会」教科書の内容に見過ごすことのできない重要な問題が含まれることを認識し、白表紙本の内容の一部が報道されてきたことも周知のことであるが、それについて違法性が問われた事実はない。そうである以上、A教諭の行為が行政処分の対象になるような行為ではないことはもはや明白である。

 「つくる会」編集の教科書は、歴史学習は事実にもとづかなくてもよいと公言し、歴史事実を歪めたうえで、近代日本の侵略戦争を美化して、日本国憲法の原点である戦争への反省をないがしろにするばかりか、全体にわたって旧憲法を美化し、日本国憲法を否定する思想を前面にうちだしたものである。このような憲法否定の教科書の出現は、戦後教育史上においてもいまだかつてない重大な事態である。したがって、日本国憲法を擁護する立場から、この教科書のもつ重大な問題について研究討議することがきわめて重要かつ緊急の課題であると認識し、前記3団体が冒頭にあげたシンポジウムを企画し、A教諭がその場で研究結果を報告したことは当然の行為である。また、日本国憲法遵守義務を負う教育公務員としてA教諭が、すすんで教科書研究の任にあたったことは、称賛されこそすれ、なんら非難さるべき行為でないことは明らかである。

 逆に「つくる会」編集の教科書を支持するグループの行為は、教師にとっても市民にとっても当然に認められるべき自由な教科書研究、教材研究、教育研究を暴力的に圧殺しようと企てるものであり、日本国憲法の保障する言論・思想・学問の自由を乱暴にふみにじろうとする不法な行為である。

 また「つくる会」支持グループは、 われわれの教科書批判をさして特定教科書への営業妨害だなどとも主張している。これはまさに天に唾する噴飯物の議論である。かれらはこれまで、くりかえし「産経新聞」の紙面などを使い、現行の他社教科書にたいする誹謗中傷を繰り返してきた。われわれのささやかな教科書批判を営業妨害というなら、「つくる会」の教科書の発行元でもある「産経新聞」を使った他社教科書の誹謗は、現行他社教科書にたいする数百倍、数千倍の営業妨害になるはずである。これこそ、自社教科書の採択を有利にするために自社の紙面を使うという、教科書採択の公正な競争のルールを公然とふみにじった不法な行為といわざるを得ない。

 かれらはなにゆえにこのような不法行為まで行って、教科書批判を圧殺しようとするのか。かれらは自身の白表紙本を、テレビ、「つくる会」機関誌、学校むけ宣伝文書などさまざまなメディアでみずから公表しておきながら、それにたいする国内外の批判がおこらぬうちに、あわよくばひそかに検定を通過させ、採択にあたって一定の力をもつ教育委員に政治的圧力をかけて多数の採択を実現しようともくろんでいたのである。しかし、国民の良識はそれを許さなかった。侵略戦争美化、日本国憲法否定の教育を子どもたちに押しつけ、ふたたび戦争に参加する国民を育てようというかれらの野望にたいして、いま国内外の批判が急速に高まりつつある。それを恐れたかれらが、いまこのような不法不当な行動に出てきたのである。

 私たちは、いまおこっているこのような事態を広く知らせ、多くの人々の力を結集して不当な脅迫を許さぬ世論を大きくし、個人の人権を守り、教科書・教育研究の自由を守りぬく決意である。その運動は、憲法違反の教科書を許さず、日本がふたたび戦争参加、憲法改悪の道へすすむことを許さない運動と一体のものであり、ここに明らかにした一連の事態は、それが現時点のまさに緊急の課題となっていることを如実に示している。多くの団体・個人の方々に賛同をよびかけるとともに、運動をともにひろげることを訴えるものである。

子どもと教科書全国ネット21

歴史教育者協議会      
 

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【声明】 教科書会社に対し「自主規制」の名による歴史の改ざんを強制した
政府・文部省の行為は絶対に許せない

2000年9月12

 現在、2002年4月からはじまる新教育課程で使用する中学校新教科書の検定がおこなわれている。その検定中の中学校社会科・歴史分野の教科書(以下、歴史教科書)について、憂慮すべき事態がおこっている。新しい歴史教科書をつくる会(以下、「つくる会」)の歴史および公民教科書の様々な問題はいうまでもないが、現行7社の歴史教科書の内、多くの検定申請本(白表紙本)についても、近現代史の内容が大きく後退し、20年前の内容に逆戻りしているものも多くあることが明らかになった。

 学校完全5日制に対応する新学習指導要領では、歴史の時間が減り、そのため教科書も多少スリム化している。しかし、以下に指摘する内容の削減は、そのことを考慮しても異常である。

新しい中学校歴史教科書

 いくつか具体例をあげよう。

  1. 「従軍慰安婦」の記述が、7社から3社に減っている(「つくる会」の教科書を含めると「慰安婦」を取り上げているのは8社中3社ということになる)。しかも、「慰安婦」を残した会社でも、現行と同じように、日中15年戦争・アジア太平洋戦争のところで扱っているのは2社で、他の1社は戦後補償のところだけで扱っている。また、「慰安婦」という用語を使っているのは1社のみで、他の2社は「慰安施設」という記述である。ちなみに、削除した4社の現行の占有率は80%を超えている。
  2. 南京大虐殺についての記述も大幅に後退している。まず、「南京大虐殺」という名称を使っていた4社中2社が「南京事件」に変えている。本文で3社が「虐殺」という用語を使っていたが、すべて「殺害」「殺した」に変わっている。また、現行本では6社が犠牲者数を書いているが、それを残したのは2社で、他は「大量に」「多数の」「大ぜいの」「多くの」に修正している(1社はわざわざ「犠牲者数については定説がない」という脚注をつけている)。
  3. 三光作戦については、5社が記述していたが、残したのは1社だけであり、さらに、1社が記述していた731部隊も削除されている。
  4. 沖縄戦の記述も後退している。2ページを1ページに、10行を2.5行にして小見出しをなくす、7行を5行に、7行を4行になど記述の分量を減らしたのが4社ある。その上、日本軍による住民殺害や「集団自決」の強要を削除したのが2社ある。
  5. 「侵略」の用語を「進出」その他にいいかえるなど意識的に修正されている。
  6. 植民地支配の実態をあいまいにしたり、アジアにおける加害の記述を削減している。

 これらは、自民党議員や「つくる会」などの歴史改ざん勢力が「自虐史観」と攻撃してきた内容である。しかし、「従軍慰安婦」や南京大虐殺については、日本政府自身も認めており、国際的にも常識になっている問題である。日本の侵略戦争と戦争犯罪を否定することは、アジアをはじめ諸国の民衆から厳しく批判されてきたことを忘れてはならない。また、沖縄戦は、今日の沖縄問題を認識するためには欠かせない重要な学習課題である。これらの記述を修正・削除・削減する理由は何もない。私たちは、このような歴史の事実を教科書にきちんと書き、学校でも教えていくことは、正しい歴史認識・戦争認識を培い、平和な21世紀の主権者を育て、アジアとの共生をすすめていくためにも不可欠であると確信する。このような教科書内容の改悪は、国内だけでなく、アジアをはじめ国際的な批判を招くことは明らかである。

教科書記述の改悪はなぜ起こったのか

なぜこのような教科書記述の改悪がおこったのか。各出版社が検定に申請した白表紙本であるから、現象面では出版社による「自主規制」のようにみえる。しかし、これは出版社・著者による単なる「自主規制」によるものではなく、私たちは、以下の理由によって、政府・文部省による強い圧力によって、「自主規制」を強いられたというのが実態だと考えている。

 98年6月、町村信孝文相(当時)は、「歴史教科書の近現代史部分は『偏向』している。検定提出前に是正できないか検討している」と国会で答弁した。それを受けて、99年1月、文部省幹部が教科書会社経営者に対して、「もっとバランスの取れた内容にせよ」「著者構成も考えてほしい」と申し入れた。この第1段階の圧力に対して、教科書会社は、「従軍慰安婦」記述の削除や南京大虐殺事件・三光作戦の記述変更の意思はなかったと思われる。そのことは、申請本(白表紙本)作製直前の原稿には、ほぼ、現行本と同様の記述がなされていたことから判断できる(少なくとも、2社のもので確認している)。99年12月頃、中学社会科の教科書会社社長が官邸筋から、「従軍慰安婦」記述について慎重に扱うよう要請されたという信頼できる情報がある(ある社の社長が確認している)。この政治的圧力を受けて、各社は、白表紙本印刷の直前に、「慰安婦」記述削除など「自主規制」を決断したと思われる。ある社の編集責任者は、2月頃、個別に著者を訪問して、社の方針として「従軍慰安婦」を削る、南京大虐殺の脚注をなくすことにしたので了解してほしい、と説得してまわっている。また、ある社の編集責任者は、何があったのかという質問に対して、「天の声だ」と答えている。

 今回、7社が「自主規制」を行った理由には、三つのことが考えられる。@「つくる会」など右派による攻撃の影響、A広域採択制度の下での教科書採択への影響、B政府・文部省や政治家の圧力である。もちろん、@Aも無視できないが、決定的なのはBである。つまり、今回の「自主規制」は、教科書会社の自発的な意思によるものではなく、政府・文部省による強い政治的圧力によって強制されたということである。

国際的な批判と国民運動の成果を守る大きな世論を!

 日本の歴史教科書の内容は、80年代半ばから改善がすすみ、90年代になってやっと植民地支配の実態や侵略戦争の事実、「従軍慰安婦」、南京大虐殺、731部隊、強制連行や東南アジアにおける住民虐殺など加害・戦争犯罪、さらに沖縄戦の真実がほとんどの教科書に記載されるようになってきた。子どもたちが正しい歴史認識をもつために、戦争を加害と被害、加担と抵抗という側面から学ぶことが、教科書においてもやっと可能になってきたのである。これは、アジア諸国をはじめとした国際的な批判と32年間たたかわれてきた家永教科書裁判をはじめとした、日本国民の運動の成果である。

 こうした長い努力による成果が、右派の圧力や政府の政治的介入によって台無しにされることを座視することはできない。とりわけ、「従軍慰安婦」については、国連人権委員会が採択したクマラスワミ報告が、「慰安婦の事実を学校教育で教える」よう勧告し、これを受けて日本政府も、国連人権委員会に「歴史教科書に慰安婦を記述している」と報告してきた。今回の、政府の介入による記述の削除という事態は、国際公約を公然と無視するものである。日本政府は、口先だけで戦争の反省を唱えているが、その政府が教科書内容に政治的に介入して、教科書会社の「自主規制」という体裁によって、歴史的事実を教科書から消し去ることは、国内外から批判されるべきことであり、絶対に容認できないものである。

「教科書に真実と自由を」連絡会      
子どもと教科書全国ネット21         
社会科教科書問題懇談会世話人会
日本出版労働組合連合会           
歴史の事実を視つめる会             

連絡先:子どもと教科書全国ネット21
〒102-0072 千代田区飯田橋2-6-1-201
пF03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

※ Webサイトで見やすいように、具体例の例示で、原文には無かった番号毎の改行をしています。

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