六角石燈籠

この型の燈籠は、鎌倉時代以降になって寺院献灯用として盛んにつくられ桃山時代からは庭園に用いられるようになった。こんにち、六角形の燈籠をどれでも春日燈籠としてかたづけてしまいがちですが、本歌のわかっているものは、本歌にちなんだ名称で呼び、本歌のわからないものを春日燈籠と呼ぶべきである。

有名な六角石灯籠(本歌)   (各燈籠の名称をクリックすると参考写真が見られます。)

般若寺形 (奈良・般若寺):南北朝時代の作で火袋に孔雀・獅子・牡丹が彫刻されているが江戸時代のもののようにとびだしていないもので、写しが多くある。竿と笠は明治時代に補修。
元興寺形 (奈良・元興寺):鎌倉時代の作で啼燈籠とも呼ばれているもので火袋に仏像が刻まれている。蕨手は全て欠損。
橘 形 (奈良・橘寺):火袋に四天王、中台側面に獅子の彫刻がある南北朝時代のもの。宝珠が著しく小さく、後世の補修であるといわれている。
平等院形 (京都・宇治平等院):藤原頼通の寄進といわれ平安朝後期の作として有名であるが、同時代のものは円形の基礎のみであり、火口が二面にあるものも特徴の一つである。
三月堂形 (法華堂形)・(奈良・東大寺法華堂前):鎌倉時代の作で写しが多く二月堂形と誤称されることがある。蕨手が一部分欠損。
高桐院形 (三斎形)・(京都・大徳寺高桐院):南北朝時代の作で戦国武将細川三斎が愛しその墓所の墓石とされている。蕨手が一つ欠けている。
祓戸形 (はらいどがた)・(奈良・春日神社):室町時代の作で、形は鎌倉時代の伝統を受け継いでいる。牡丹と鹿の彫刻があり、春日燈籠と呼ばれるものはこの形が最も多いようだ。
太秦形 (京都・太秦広隆寺):鎌倉時代の作でこの写し(模刻)も多い。宝珠は後世の補修である。
白太夫形 (京都・北野神社):風化が著しいが鎌倉時代の作で笠に特徴があり火袋に梅の図らしきものが彫刻してある。
奥ノ院形 これもよく春日燈籠と言われているもので、火袋に牡丹・唐獅子・雲・七宝透かしを、中台に十二支を、地輪に千鳥・兎・波を彫刻してある。
善導寺形 (京都・善導寺):善導寺には全く違った形の本歌が二基あります。基本型六角燈籠の善導寺形は寺内龍宮作りの門を入った右側、本堂前の小庭にある。江戸時代の作。
蜻蛉形 (京都・清水寺):善導寺形によく似ているが全形は細身で江戸時代の作。
西円堂形 (奈良・法隆寺):起り(ムクリ)の笠が特徴で鎌倉時代の作。
尊勝寺形 (京都・山越):もと滋賀県の尊勝寺にあったもので、ほぼ完全に保存されている。南北朝時代の作。
八幡形 (京都・石清水八幡宮):本社の書院中庭にある。六角形の洗練された様式を示すもので、鎌倉後期はじめの典型作といえる。宝珠は後補。

商品写真

品番 s001118000  s003339000 s001230000
写真
寸法 H=1.97 H=1.80 H=1.50
備考 六角古燈籠(江戸物)   六角古燈籠(江戸物) 六角古石燈籠(北木島石)  
          
品番 s008161000  s001117000   s003191000 
写真
寸法 H=2.12  H=1.52  H=2.05  
備考 平等院型(黒御影石)  六角創作燈籠(北木島石)  石清水八幡宮型(北木島石) 
       
品番 s003193000 s001236000  s013246000
写真
寸法 H=1.75  H=1.80   H=2.20 
備考 高桐院型(北木島石)  高桐院型(北木島石)  方除燈籠(北木島石)(中央) 
       
品番 s015228000 s005106000 s003342000 
写真
寸法 H=3.0 H=5.5 / 笠W=1.7 H=1.6 
備考 奥ノ院型(白川石) 奥ノ院型 六角古燈籠(奈良石)   
         
品番 s014356000 s014362000 s007413000
写真
寸法 H=2.0 H=1.28 H=1.8
備考 八幡型(北木島石) 六角石灯篭(恵那石) 八幡型(北木島石)
     
品番 s007414000    
写真    
寸法 H=1.8    
備考 八幡型(白花崗岩)