層塔等石塔類
石塔類には、層塔・宝塔・多宝塔・宝篋印塔・五輪塔・石幢・卒塔婆などがあり、仏教の諸仏に対する供養として寺院に捧げられたものですが、桃山時代になって茶人がこれに目をつけ茶庭に用いるようになり、極端なものとしては大徳寺孤篷庵の寄せ燈籠のように、石塔類の各部分を利用することまで行われた。どの石塔類であっても墓石であったり、経文を納めるものであり一般住宅庭園の添景物としては石燈籠ほどは使われていません。
層 塔
奈良時代にはすでにあったと言われ、三重・五重・七重・十一重・十三重と奇数個に笠と軸部を層状に重ねたもので、構成は基礎・塔身・相輪に分かれ、塔身はさらに笠と軸部に分けられます。また、相輪も下から伏鉢、請華、宝珠からなり、笠最上部の露盤に立てられます。軸部の最下部は大きく作られ四面に仏像が刻まれますが、このような四方仏ではなく、梵字が彫られることもあります。いずれも東西南北を示す物ですから塔を据えるときには方向に注意しなければなりません。 |
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