予てから訪れたかった旧下館藩の城下町を、2時間ほど散歩してきました。取手駅を出た関東鉄道常総線が水の入り始めた田圃や、白い花が眩しい梨園を走り抜けて、なんだか由緒ありそうな駅を通過しました。その駅名は「騰波ノ江」。騰る波だから洪水に縁のある土地だろうと思い、帰ってから調べると...。万葉集の「鳥羽の淡海(とばのおうみ)」が由来らしい。筑波山の西麓を流れる小貝川がしばしば氾濫して海のようになっていたことが想像できる。このような湿地帯を埋め立て、開墾して比較的裕福な土地柄になった近世以降、この地の中心地である城下町・下館が「下館商人」の豊富な資金で町が整備され、商都として発展したらしい。その栄華の跡をすこしだけ切り取ってきました。
2015年4月の裏庭
▲裏庭TOP
▲旧人類の草庵TOP
「下館中央ショッピングデパート・スピカ」は長崎屋などの中核店舗が撤退したままで、人の出入りもほとんど無いまま、駅前にぼんやりと佇んでいる。 魚市場現在も営業中らしいがこの時間はひっそりとしていた。並びに映画館があり、これはすでに閉鎖。 稲荷町通りを歩いていて、見応えのある建築物(破戒物?)を発見。もちろん横に回ってじっくり眺めました 羽黒神社1481年、下館城城主水谷勝氏が出羽三山から羽黒権現を勧請した。
「菓子庵たちかわ」本店。大正12年創業のお菓子屋で、創業時の建物を再現した造りらしい。 「時の蔵は老舗時計店の蔵だったことに由来する。今はイベント会場になり、使用料は1日3,000円で展覧会等に使用することができるとか。 国道50号沿いに建つ、国登録有形文化財の「荒七酒店(荒川家住宅)」。3月のひなまつり期間中、見世蔵の店の中に入れる。 国道50号沿いの料亭「食の蔵荒為」は、江戸時代末期に建てられた商家を改造。平日でも団体客で満席になるらしい。
国道50号金井町信号際にある「中島商店」はたばこ屋。 国道50号沿いに建つ、これは現役の工場? 明かり取りの高窓が良い雰囲気。 五行川に架かる勤行橋から筑波山が見える。 極楽寺の近くのお宅に見事な「山ツツジ?」が咲いていた。
国道50号桜町信号際にある天台宗の寺は「極楽寺」。本尊は阿弥陀如来。 金井町信号から薬師堂へ向かう途中で見つけた、「蔵のまちなみ」のなかの1軒。よくもこんな場所にエアコンの室外機を取り付けたものだと感心しながら佇む。 これも「蔵のまちなみ」のなかに建つ。屋根に生えた草がじつに楽しい。ここで10分休憩。 「理容サカイリ」。薬師堂の近くで素敵な床屋を見つけたが、三色のサインポールは見当たらず。
理容サカイリの隣の建物。「三和株式会社」は営業中かどうかは不明。 薬師堂は鳳来山慶林寺廃寺跡にあります。「藤原秀郷公遺跡」という石碑があり、平将門と戦った秀郷を偲びながら缶コーヒーを飲む。 下館城址。水谷正村が開城し、石川総管まで16代続いたが、戊辰戦争で戦場となり焼け落ちた。 下館城址から県道308号線を国道50号まで歩いたが、その途中ですばらしい宝物?を発見。
県道308号線には良い雰囲気の建物が点在している。「伊藤ラジオ商会」は廃業か? これも県道308号に面した建物。トタンの錆び具合いに雅趣あり。 国道50号に面した「焼き肉でん」の向かい「むさしや食堂」を曲がると、「一木歯科医院」が見える。国登録有形文化財。 中澤時計店はアールデコの看板建築。大町郵便局のすぐ近く。
       
中村美術サロン。中村家は下館の本陣役や町年寄りを勤めていたらしい。 羽黒神社の東参道(男坂)際に良い景色があった。あたりに朽ちた落ち葉散乱しているから、ここは風の通り道だろう。立ち止まって一服。 地域交流センター・アルテリオ。3階に「しもだて美術館」がある。 遅めの昼食は、アルテリオ裏にあるそば処「三代目塙屋」で、天ざる・大 \900