シールガチ 橋

海に浮かぶ不思議な構造物、いったいなんだと思いますか?何に見えますか?
始めて見る人のほとんどは、「なんだろう?」と怪訝そうな顔をします。

じつは、海に沈んだ歩道橋 「シールガチ橋」

でも沈んでしまって使われなくなった古い橋ではなく、作られてまだ6年ほどの現役の歩道橋なのです。

 

久米島の東側に伸びる、東洋一と言われる長さ12〜13kmに及ぶ切れ目のない細長いリーフは、海を南北に分断している。
このリーフの両側に位置する真泊港と泊港の間は見ての通り浅い干潟状の場所で、ボートの往来は満潮時の短時間のみ出来たが、その日の風向きによってはボートを無理やり移動させるため船底の損傷事故が後をたたなかった。そのため両港をを結ぶ水路(写真)が掘削され何時でも安全にボートの往来が可能になった。
しかし、このことにより従来から潮の引いたリーフを歩いて渡り、イノーで海産物の採取にあたっていた人々の道を閉ざすことになり、同時に水路横断の歩道橋が設けられ、満潮時には下のほうが海に沈んでしまうのだった。

 

 

潮が引くとちゃんと歩道橋になるのです。

 
この付近は外洋に面した場所で魚介類をはじめ海洋生物は多く、これを狙ってミサゴやアオサギ・ウミウなど大型の海鳥も常にこの付近に見られる。干潮時のイノー観察にも適しており、大潮時には5〜6時間もの長時間観察もできる。

また、さらに先には石灰岩が波に侵食され、周囲を荒々しいノッチに囲まれ人の進入を阻んでいるかのような「イチュンザ岩」がある。岩といってもかなり広くここは岩全体にアダンが生い茂り、ヤシガニやハブも棲んでいる。周囲の岩には潮や乾燥に強い植物が岩の隙間に根を張り、好きな人にはたまらないだろう。
シールガチ橋を渡って「
イチュンザ岩探訪」もおもしろい。

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