不思議の島を代表する 広大な砂州 「 はての浜

「はての浜」は久米島の東海上に浮かぶ全長7kmに及ぶ広大な砂州。なんにもないけどとにかく広い。 360°視界を遮るものはなく、コマーシャル撮影や[つりばか日誌11]で浜ちゃん達のつり船が嵐で流され、無人島に漂着したシーンが撮影されたこともある。
はての浜は島から3kmも離れたところから始まる長い砂州で、先端まで行くと天気が悪いと島が見えなくなるほど遠い。普通は港からボートで15〜20分だが、周囲が遠浅のため潮が引くとボートがなかなか近づけないので時間がかかることもある。

この「はての浜」の周りは、浅い砂地とサンゴ礁で魚介類の絶好の棲家であり、生育の場になっている。砂は全部がサンゴと貝殻のかけらだ。台風の後など周囲に棲むたくさんの貝が打ち上げられ、はての浜を訪れる人たちのお土産を増やしている。拾って帰り貝細工をやってみよう。

 


 

五月からは「ウミガメ」たちの産卵場になり、またたくさんの「コアジサシ」たちの子育ての場にもなる。
   
   
コアジサシたちは波がこない高い所に砂を少し掘っただけの簡単な巣に小さな卵を1〜3個産み落としている。集団で産卵しているので卵は同じ付近で何個も見られ、人が巣に近づくと親鳥が威嚇してくる。卵はウズラの卵に似て、付近の珊瑚のかけらに似た保護色をしているので見つけにくく気をつけないと踏んでしまう。孵化した後も小さいうちは砂の上や物陰で、親鳥が運ぶ餌をじっと待っている。この時も動かないので気をつけないと踏んでしまう。

写真左は孵化して数日、熱い砂の上でじっと餌を待つ「コアジサシ」のひな。無事に巣立ち出来ますように。急がないと台風がこわい。
写真右は2001‐5月大潮時、はての浜に上陸したウミガメが産卵場所を探して這い歩いた後で、高い場所を探し200m以上歩いた挙句、このすぐ後ろに産卵してしまったため、孵化前に7月の台風のうねりで流されてしまった。もう少し高い所に行くまで待ちきれなかったのか、残念です。

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