解き方
正直に言います。初めて読んだとき、すぐには何を言っているのかはっきりとはつかめませんでした。
やはり桜蔭ということで、こちらも構えてしまっていたのでしょうか。
段々意味が分かってきたとき、「エッ、そんな簡単なことを聞いてたの!?」と思ってしまいました。
だって、単純な足し算の問題だからです。
しいて言えば、いわゆる「いもづる算」というのになるのでしょうか。
桜蔭は「いもづる算」が好きです。2004年の3番もそうでした。
それに比べると、これは何て簡素な問題でしょう。でも問題全体は決して単純ではないですね。
考えさせるポイントは作ってあります。
私なんて、そもそも、問題の意味がすぐにはつかめなかったんですからね。(笑)
まず(1)から。
これは「いもづる算」の一番基本的な問題。
5000円÷500円=10玉(Bだけ買ったとした個数)
ところが両方買ったとあるから、これは駄目。
で、入れ替える。
500円と400円の最小公倍数は2000円だから
Bを4個減らせばAを5個増やせる。
だからまずA5玉B6玉が作れる。
Bはもう1回減らせるから
A10玉B2玉も作れる。
Bをこれ以上減らすことはできないので答えはこの2通り。
次に(2)
これがまさに単純な足し算の問題ですね。
マフラーとぼうしのそれぞれに毛糸が何玉いるかまとめておきましょう。
|
毛糸A |
毛糸B |
マフラー |
4玉 |
3玉 |
ぼうし |
3玉 |
2玉 |
この他の条件もまとめておきましょう。
〔その1〕毎日必ずどちらか1玉分編む。
〔その2〕9日編む。編みかけはない。
〔その3〕一つの作品はどちらか1種類の毛糸で編む。
要は、2とか3とか4とかをうまく足して、ちょうど9になるようにしていけば良いということです。
そう、単純な足し算の問題なんです。
まず毛糸Aを10玉、毛糸Bを2玉買ったとき。
Aで作れるのは3か4。
Bで作れるのは2だけ。
すると次のような足し算が考えられます。
Bが2だけなので、Bから考えると楽ですね。
B2玉(ぼうし)+A3玉(ぼうし)+A4玉(マフラー)
Bを使うときはこれしか出来ない。
次にBを使わないときを考える。
A3玉(ぼうし)+A3玉(ぼうし)+A3玉(ぼうし)
これしか無理ですね。
次に毛糸Aを5玉、毛糸Bを6玉買ったとき。
Aで作れるのは3か4。
Bで作れるのは2か3。
今度はどれもありということですから、数の大きいAから考えていきます。
Aは3か4を1回しか作れませんね。だからAから考えるのです。(こういうところが大事!)
まずA3のとき。Bは2+2+2か3+3しか作れません。
次にA4のとき。Bは2+3しか作れませんね。
どうです。こうして見ると何て簡素な問題なんでしょう。
ただし、思いつきでダラダラ書き出しても漏れがあるかないかが分かりません。
だから、今説明した手順をしっかりマスターしてください。
どういう時に、どちらから考えるのか。これが大事です。