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2003年中学入試・興味深い問題 (算数)
(受験算数とはどういう勉強かを知って頂くために、2つ例を載せました。)

麻布中・〔1〕(2)

Aは4けたの整数でそれぞれの位は同じ数字からなり、
Bは4けたの整数でそれぞれの位は2種類の数字からなっています。
AとBの積を計算したら44448888になりました。
AとBを求めなさい。

解き方(1例です。他の解法も考えられます。)
Aは1111の倍数だから
まず44448888を1111で割ってみる。
44448888÷1111=40008
1111に掛けられる数を見つけるために40008を素因数分解してみる。
40008÷2=20004
20004÷2=10002
10002÷2=5001
5001÷3=1667
Bも4けたの数だからこれ以上割る必要はない。
整理してみる。
44448888=1111×2×2×2×3×1667
40008を素数で割っていった4つの式の答えがBにあたる数だが、この中には2種類の数字のものはない。
だからAは1111に2と3を組み合わせて掛けた数と分かる。
1111×(2×3)=6666
これに対するBは、40008÷(2×3)=6668となり、
いきなり条件に合ったものがみつかってしまった。ラッキー(笑)!
そもそもAは4けたという条件ですから、
実は1111に掛けることが出来る数は1けたで、それは2×3しか無いんですね。
さすが麻布、よく練られた良い問題です。

と言うことで、答えはAが6666,Bが6668です。

雙葉中・〔6〕
上巻、下巻の2冊の本があり、下巻は上巻より8ページ多くなっています。
1日目には上巻の1/3を読み、 2日目には1日目より68ページ多く読みました。
3日目は2日目より95ページ多く読むと、下巻の途中まで読み終わりました。
残りは3日目に読んだページ数より14ページ少なく、4日目に全部読み終わりました。

(1) 3日目には下巻の何ページまで読み終わりましたか。
(2)上巻、下巻はそれぞれ何ページですか。

解き方
これは線分図を使うと分かりやすいです。
参考の為、下に(1)の線分図を載せました。
(2)は自分で考えてみましょう。

1日目に読んだ分を割合の1(丸1)として考えると楽です。上巻は丸3にあたります。
1日目に読んだ分が丸1、2日目に読んだ分は丸1+68ページ、3日目に読んだ分は丸1+(68+95)ページ。
ここまでの合計は丸3+231ページですが、上巻はちょうど丸3なので、(1)の答えは231ページとなります。

4日目に読んだ分は丸1+(68+95−14)ページ=丸1+149ページ。
4日間で読んだ合計は丸4+(231+149)ページ=丸4+380ページ。
ところで、これは上巻と下巻の合計でもあるから、丸3+(丸3+8ページ)=丸6+8ページでもある訳です。
つまり、丸4+380ページ=丸6+8ページです。
ここから、丸1あたりが(380−8)÷(丸6−丸4)=186ページと求められます。
186×3=558、558+8=566より、(2)の答えは上巻558ページ、下巻566ページとなります。


     


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◎また、様々な別解のストックもあります。お子さんに合う解法が示せると思います。

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場合によっては、こんな方法もあるよという形で、別解を指導することもあります。
(ただし、あくまでお子さんの力を伸ばすのが目的ですから、混乱させるようなことがないよう万全の配慮をします。)