エスパー魔美の日常性

制作者:KrK (Knuth for Kludge)

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ファンの間では『エスパー魔美』は『パーマン』から始まる「庶民ヒーローもの」の藤子・F・不二雄なりの決定版だとされています。

『エスパー魔美』が他と一線を画すのは多くの藤子不二雄作品、特に藤子・F・不二雄作品の主題である「日常の中の非日常」が存在しないからでしょう。

もちろん佐倉魔美はエスパーという異質な存在です。しかし、パーマンになる須羽満夫とは違い「佐倉魔美が」問題に直面する事により「凡人が突然"力"を手に入れたら」という主題をより明確にしているのと、世間に対して匿名性を帯びさせる事によりその力が絶対的存在ではなく、使う事の善悪すらも本人が明確にできなくした、より「生活的な」設定だからではないでしょうか?

『パーマン』も旧作(1967)では世の認知度が低いという設定での話も多かったのだが、 新作(1971)ではアニメ化も最初から決まっていてセーブしながら描いたのか、 「ヒーローだけど庶民的」という逆の発想になってしまっていて、私的にはどうもイマイチ。


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