あぶない!いらない!効かない!
インフルエンザワクチンを打つのはやめましょう!

    あぶない!インフルエンザワクチン

 02年11月に接種を受けた1歳女児が4日後に急性脳症で死亡し、副作用が疑われる事例として厚労省に報告されていたことが分りました。02年度に報告されたのは、発熱など軽いケースも含めて149例。このうち死亡は5人で、4人は70代以上でした。
 世田谷区在住のAさん(57才)は、03年11月19日午後3時頃、介護をしている98才の母親の主治医から、「母親がインフルエンザに罹ると大変だから、あなたがワクチンを接種してうつさないようにしなさい」と予防接種を強く勧められ、「北研260−4」を接種されました。ところが、12時間後、発疹、悪寒を感じ、救急車を呼んでいる間に呼吸困難に陥り、救急車で病院に搬送されました。翌日採血され1万円余の支払いをして帰宅したものの、現在に至るまで、背中の痛み、血圧の上昇、集中力を欠くなどの自律神経失調症様の症状に悩まされています。Aさんは、母親宛に来た「高齢者インフルエンザ予防接種のお知らせ」の「問い合わせ先」である世田谷区世田谷保健所健康推進課に電話をし、相談しましたが、副作用報告の手順などの説明は一切なく、何の救済も受けられずにいます。
 03年12月17日、ワクチントーク全国と日消連が厚生労働大臣あてに 公開質問状を提出した結果を報告します。
Q.1北里研究所の「北研260−4」の副作用の報告は?
A.1安全対策課よりメーカーに問い合わせたところ3件ある。他に同研究所のものは百件強の報告がある。副作用の内容はわからない。全体の接種数は血液対策課でないとわからない。このロットだけ副作用報告が多いわけではなく、重症のケースが2件ぐらい続けば調べると思うが、調査基準はない。定期接種の分の流通量や接種の実態、副作用についても知らない。
Q2.65歳未満が任意で接種をして副作用が発生した場合の救済体制、情報収集体制は?A.2結核感染症課では、任意接種については一切調査はしていない。安全対策課では、「世田谷の事例は遺憾な事例。マスコミ、広報を利用して、被害救済窓口については知らせていく。」
Q.3任意接種の副作用も、接種医が認めない例が多いが、医薬品医療機器総合機構法の救済の対象となること、接種医が救済に協力すべきむね通知を出すべきでは?。
A.3同法の救済対象について、特に知らせるということは、国として接種を勧めることになるのでできない。
Q.4 インフルエンザワクチンが足りないという報道がされているが、そもそも厚労省が必要性に疑問がある方への接種を勧ていることが原因。接種対象外の子どもや成人への接種について、厚労省としての見解を明確にすべきでは?
A.4厚労省としては、予防接種法で決めている高齢者以外、特に乳幼児については、エビデンスとして確立していないのでお勧めできるものではない。但し効果がゼロではないので、打ちなさいともやめなさいともいえない立場。接種対象者の副作用は、この冬は20件位上がってきている。予防接種も医師の裁量行為、インフォームドコンセントに基づいて行われるべきもので最終的には自己責任。国に期待はしないでほしい。
 副作用症例を収集、分析して国民に提供するシステムが無く、不十分ながらある救済制度を周知させることもなく、予防接種推進キャンペーンが対象不明確なまま押し進められ、ワクチン不足騒動を起こしています。04年1月13日厚労大臣あてに,インフルエンザワクチンの副作用について、改めて情報提供を申し入れました。

                    日本消費者連盟「消費者リポート」1249号(古賀真子)

副作用

    いらないインフルエンザワクチン

(ワクチンの副作用)
医薬品・医療用具等安全性情報No.205で2003年度インフルエンザワクチンの副反応報告が出されました。2003年度のワクチンの推定出荷本数は,約1,463万本で,薬事法に基づく副作用等報告による副反応は,162症例,259件(注射部位の発赤・腫脹等26件,発熱18件,ショック・アナフィラキシー様症状14件,肝機能障害12件,発疹等12件,意識消失等9件,関節痛7件,筋痛7件,ギラン・バレー症候群7件,痙攣7件,喘息6件,下痢5件,他)だったとされています。死亡及び後遺症の症例については,「インフルエンザワクチンについて評価する検討会」で検討した結果,いずれもワクチンの影響が強く疑われる症例はなかったとされています。しかし、副作用を48時間以内と限定して一律に否定しており、時間的に疑われる事例については接種2時間後のショック死も、接種9時間後の死亡も基礎疾患が原因かどうか解剖をしていないので死因を特定できないとして因果関係が否定されています。
 高齢者以外の症例については、30代女性のADEM急性散在性脳脊髄炎が報告されていますが因果関係は否定されています。10歳未満でも副反応報告数があげられていますが詳細は全く不明です。
 報告では、未知の副反応として、血小板減少,急性腎不全・ネフローゼ,意識障害,下痢,関節痛,筋痛等について,「インフルエンザワクチン副反応検討会」を開催し,添付文書の改訂等の必要性について検討を行ったようですが、「全ての副反応においてワクチンとの因果関係は否定できないが,重大な副作用の項等に副反応として記載する根拠とするには不十分であり,今回は添付文書の改訂等は必要ないものとし、今後とも情報収集に努めること」とされました。
(子どもには不要)
 神谷(加地)データの評価は前頁のとおりですが、10月15日に開催された「予防接種に関する検討会」で日本小児科学会の、このデータの評価が報告されました。それによれば、現行のワクチンの効果は、年齢が下がれば効果が減少し、幼児でもせいぜい30%の有効性で、乳児の評価は難しいこと。ウイルス分析も抗体の上昇も調べておらず、発熱を評価の指標としているためインフルエンザ以外のものも紛れ込んでいること。地域的にもばらつきがあったことから、「この程度との説明のもとに接種を希望する人には打つこともあろう」との評価だったということです。また、急性脳症には別の研究班報告で、ワクチンの効果はなかったとの結論がでていると報告されました。
(過剰製造によるお勧めにご用心!)
6月30日の第8回インフルエンザワクチン需要検討会では、安定供給がなによりも大切として、今冬は2000万本超が製造されています。(リポート 号)昨年はSARS(重症急性呼吸器症候群)と鳥インフルエンザ騒動でワクチン不足騒ぎが起こされました。今年もタイでの鳥インフルエンザ発生の影響などが報道される中、接種をしようか迷っている人も多くいると思われます。SARSにインフルエンザワクチンが効かないのは当然ですが、鳥インフルエンザを予防するワクチンもありません。鳥インフルエンザが騒がれるのは、新型インフルエンザへの変異により今でさえ非力なワクチンすら全く効かない新型インフルエンザ出現の前触れとして恐れられているということを忘れないでください。

               日本消費者連盟「消費者リポート」1276号2004.11.7 (古賀真子)

研究班

    効かないインフルエンザワクチン-効果に関する研究データ分析結果-

 2004年5月、02年度の「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究」が報告されました。00〜02年度までの3年間の研究の最終年報告です(2年間は国立療養所三重病院長の神谷齊さん、最終年は久留米大学医学部第一内科の加治正郎さんが主任研究者)。客観的評価に耐えうる研究とは思えませんが、日本小児科学会に、これらの研究を「踏まえ」乳幼児のインフルエンザワクチンを推進しようとする動きがあり、より多くの乳幼児が無駄な危険にさらされる可能性があり、見過ごす訳にはいきません。
 研究は、0〜5歳台までの乳幼児に対し、インフルエンザワクチン接種、非接種群でのワクチン効果と副作用を比較したものです。全国8都道府県の開業医中心に医療機関40〜50施設から毎年約3000人のデータを集積しました。

(1)研究の概要を規定しているのは、99/00年度の廣田良夫さん(大阪市立大学教授)の「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの有効性・安全性に関する基礎的研究」ですので、最初に研究デザインなどについて、廣田論文も含めて評価してみます。

@ワクチン群と非ワクチン群は比較できない集団である
 接種、非接種群を無作為に選ぶのではなく、ワクチン接種1人について、連続して受診した患者1〜2人を非接種群としています。非接種群は、明らかに病気で医療機関を受診したものであり、接種群は健康で、ワクチン接種のために医療機関を受診したものです。この時点で、すでにこの研究は異質の2集団を比較するデザインになってしまっています。
Aワクチン接種者の安全性への考慮がなされていない
 ワクチン接種者を一般患者と混在させる割付方法は、ワクチン接種者に感染症をうつさないために、ワクチンは病児と同じ時間に同じところでは接種しないという、安全のための原則を破るものです。これはワクチン接種ガイドラインにも載っている常識であり、本研究が安全なワクチン接種からかけ離れた思想のもとにデザインされていることがよくわかります。厳密な倫理基準に照らせば、これだけで以後の一連の研究は破棄されるべきものです。
 また、副作用の調査については、接種48時間以内の返信用ハガキによる受動的なものである。ワクチンの副作用については、4週後の神経系副作用にも注意が必要であるのに、おざなりな副作用調査になってしまった。
B非インフルエンザの影響の程度を知る研究デザインではない
 本研究の随所に非インフルエンザによるワクチン効果の過小評価が強調されている。しかし対照研究の場合、非インフルエンザによるワクチン効果判定への影響は、ワクチン接種群にだけ起こるのではありません。対照群でも同程度に起こることであり、過小評価か否かは紛れ込みの有無によるのではなく、研究デザインによるところが多いはずです。
 インフルエンザワクチン研究では、臨床上区別がつけにくいため、非インフルエンザの紛れ込みを前提としてデザインを組む必要があります。本研究で、随所にワクチン効果の過小評価が強調されるのは、デザインが稚拙なことを研究者自ら示しているのであり、過小評価という判断は極めて主観的です。
C 不十分データの取り扱い
 調査票の無記入が多い例が除外されているが、どの程度の無記入例が除外されているのかの基準が不明確です。研究デザイン作成の時点で決めたものでなければ、主観的ととられても仕方がありません。少なくとも、除外理由の詳細を記すべきです。
Dインフルエンザ罹患、非罹患の定義を変えてはいけない
 インフルエンザ様疾患への罹患を発熱の有無で定義する際は、一般的には38〜38・5度くらいで熱の有無を分けることが多いのです。ワクチンの有効性の有無、程度によって使い分ける様な基準ではいけないのに、以後の3年間の研究ではそうなってしまっています。01年度、02年度は38度を基準に使っているのに、00年度は有効性が出なかったので、38度は基準に採用されませんでした。

(1)3年間の研究結果の評価
 ついで、3年間の研究結果を見てみたいと思います。

@副反応が軽微なのではなく、接種回数を重ねると危険ととらえるべき
 3年間のまとめで、極めて少数の範囲の調査でも、接種歴のある人は硬結、腫脹のリスクが数倍高くなりました。反応性の神経系炎症や脱髄疾患の可能性も充分予測されます。
A発熱基準を変えて、やっと有意差が出たが、馬脚が見えた。
 00年度は38度を罹患の基準にすると、ワクチンの有効性は検出できませんでした(39度にしてやっとOR<※1>=0・71、罹患率75%となった)。01年度、02年度はそれぞれOR0・72、0・76という程度ですが、ワクチンの有効性が検出されました。3年間の調整ORは0・75〜0・78(ワクチンを接種すると、罹患は75%程度になる)でした。
 ところが、この3年については奇妙なことがあります。
 02年度の、接種群、非接種群について、その前シーズンの39度以上のインフルエンザ様疾患罹患を比較すると、接種群42%、非接種群39%となっており、接種群で前年の罹患が有意に多かったということです。過去3年間のワクチン接種率が接種群70%、非接種群9%であり、これではどう解釈しても接種群の方が前年は罹患が多かった群ということになります。01年度報告も事情は同じで、接種群27%、非接種群24%の罹患となっています。3年間のデータが正確だったかどうかを疑わせる矛盾です。
B各地域のウィルスや流行規模が異なるため、地域ごとの効果評価が必要である
 インフルエンザの特性を考えると、ワクチンの有効性を評価するためには、地域によってウィルスの抗原性が変化しているのに全国一律のワクチン接種をしているという事情のため、地域ごとのワクチン評価が必要です。流行規模も地域によってかなり異なるので同様です。この視点から見ると、全国8都道府県のデータを合算した数字はあまり意味がありません。地域別で見ると、実際に有効であった地域は東京が3年連続(エントリー基準が不明な、わずか6診療所のデータ)、岩手、四国が2年間(それぞれ11、2診療所/病院)に過ぎません。北海道、三重、福岡、大阪、沖縄については3年間1回もワクチンの有効性は検出されていません。有効性が検出されたのは、延べで7/22地域に過ぎませんでした。
 以上見てきたように、主観に主観を重ねた研究ですが、額面通りに受け取っても、乳幼児へのインフルエンザワクチンはほとんど効果がなかったとしかとれない研究と総括できます。

(3)日本小児科学会の動き
 日本小児科学会では、OR=0・75という結果から、乳幼児にワクチンを推進しようという動きが見られます。主観に主観を重ねたにもかかわらず、せいぜい有効率で25%(4人に1人しか有効でない)、NNT(※2)では12〜14(12〜14人に接種してやっと1人の罹患を防げる)程度でしかないワクチンです。
 「義務接種中止の総括が正しかったことを裏付けた研究である」という科学的評価こそ、日本小児科学会には期待します。

※1 OR オッズ比。二つの集団の疾病リスクの比。
※2 NNT 治療必要例数。ある治療を行って、目的の治療効果を1人に及ぼすために、何人に同じ治療を行う必要があるかを示す数字。

            日本消費者連盟「消費者リポート」1276号2004.11.7 (小児科医 山本英彦)

タミフル

    特効薬ではない、重大な副作用多発のタミフルの
   予防投薬承認の再考を


 2001年にノイラミニダーゼ阻害薬であるザナミビル、オセルタミビル(タミフル)が、抗インフルエンザ薬として認められました。このうち、タミフルはA 型にもB 型にも有効で、耐性も比較的できにくく、副作用もほとんどないとされ、発病後2 日以内に服用すれば症状を軽くし、罹病期間の短縮も期待できること、経口摂取型カプセル状のため扱いやすいこともあって一躍インフルエンザの「特効薬」として不足騒ぎが起きるほど需要が高まりました。今冬は770万人分が(世界の薬半分の量が)日本で使用されたといわれています。鳥インフルエンザや新型インフルエンザにも効果があると宣伝され、インフルエンザの特効薬的な宣伝がされていますが、投与時期や軽減作用についての問題点については以前報告したとおりです(R 号)
 03年10月5 日の朝日新聞で、同年6月にタミフルを輸入販売している中外製薬が、タミフルを予防薬として認めるよう申請していることが報道されました。しかし、厚生労働省が発表している「医薬品等安全性関連情報」の 医薬品・医療用具等安全性情報192号( 03年8月28日)では、重要な基本的注意として子供向けのドライシロップ剤を遺伝性果糖不耐症の患者に投与する場合には注意すること。また、重大な副作用として、急性腎不全と白血球減少,血小板減少あげられました。
 また、04年2月には生後間もないラットに大量投与した海外の動物実験で「脳への高濃度の移行を示すデータが得られた」として、1歳未満の赤ちゃんには投与しないよう求める文書を医療機関に配布しました。(R 号)。厚生労働省はこの実験内容を詳しく分析し、添付文書の改訂を指示する必要があるかどうか検討するとされていました。
 04年4月20日の報道でタミフルを03年1月に処方され、服用した2歳の女児が、溶血性貧血を発症していたことが分かりました。厚労省は「ほかに同種の報告はなく副作用とは断定できないが、今後も情報を収集していきたい」としていました。
 厚生労働省の調査の発表がないままに、2004年5月17日、中外製薬は厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知第0512001号(2004年5月12日付)に基づき「本剤との因果関係を否定できない「肺炎」との症例が集積し、「幻覚」「妄想」「譫妄」「痙攣」などの「意識障害」「異常行動」などの精神神経系の副作用が報告されたとして、「重大な副作用」を改訂しました。内容は医薬品安全対策情報(No.129号(6月上旬発送)にも掲載される予定とされていました。
 一方、6月21日開催薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品第二部会は、インフルエンザ予防に「タミフル」投与を容認しました。高リスク者などに限定し、一定条件下で認めていくことを了承、薬事分科会に報告することが決まりました。厚労省は関係企業に申請を促し、正式に申請されれば4カ月の迅速承認審査が行われるということです。
医薬品安全対策情報129号が厚生労働省から発表されたのは当初の予定を過ぎた、予防投薬の承認を認めた3日後の6月24日でした。この間の副作用の情報に対する厚生労働省の調査結果は市民に報告されないままに、中外製薬の添付文書を改訂させ、予防投薬を認めた後で副作用報告が公表されています。厚生労働省に対して公開質問状を提出する予定です。(古賀真子)

(注)重大な副作用としては、これまでにあげられていたショック、アナフィラキシー様症状 肝炎、肝機能障害、黄疸、 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)急性腎不全、白血球減少 に加えて肺炎、 精神・神経症状、精神・神経症状(意識障害、異常行動、譫妄、幻覚、妄想、痙攣等がある。

                       日本消費者連盟「消費者リポート」1267号 (古賀真子)