■MMR期限切れワクチン使用について、京都府宇治市が調査結果を公表03.7.10・・・@
■宇治市議会文教福祉委員会において宇治市が説明03.7.31・・・A

新聞報道 03.8.1京都新聞 03.8.2洛南タイムス 03.8.8読売新聞 03.8.9毎日新聞

@03.7.10提供 予防接種情報センター京都
A03.8.9提供 予防接種情報センター京都 

  1. 宇治市における事実
    根拠資料は不存在だったが、別途作成された資料により、少なくとも32名(92.10-93.4の期間に)に期限の切れた統一株ワクチンが使用されたと判断された。他に市民の申し出により、この時期以前に1例期限切れ使用(保護者からの通報 北里製統一株MMR-16 接種年月日 90.11.19)が確認されていた。

  2. 調査
    03.2から03.3にかけては調査など何もする予定はないとしていたが、03.4に調査実施を決定、03.5.14までに51医療機関全てから回答を回収した。

  3. 調査結果と宇治市の自己評価
    宇治市保健推進課03.7.10提供→画像でご覧下さい 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10
    同市は、8月の市広報紙において市民向けに公表する予定としている
     → 宇治市広報紙03.8.11号

  4. 評価(03.7.10段階の中間評価)
    (1)重い腰をあげて調査に踏み切ったことは評価できる。
     2月7日に全国的な報道がなされてから、3月11日厚生労働省の調査結果発表の後も、調査をすべきという意見に対して、国や府が指示してくるまで何もしないという回答だったが、一市民の期限切れワクチンを使用された旨申し出がなされて以後、宇治久世医師会を経由して、接種委託医療機関の内、宇治市内51医療機関を対象に調査することを決定した模様である。本来は、隣接する京都市・城陽市・久御山町にも委託医療機関があるわけで、それも対象とすべきものではなかったか。

     03.2.7函館市がホームページにおいて情報提供をしたこと、豊中市が広報紙5月6月の2回にわたり、期限切れ使用か否かの確認に応じる旨広報したこと、これに告ぐ3例目の対応例である。
    (2)調査対象期間を1992.10以後に限定したことは、手落ちであった。
     この期間以前の実例として申し出があったわけであるから、全期間(89.4-93.4、実際的には90.3以後)とすべきであった。厚生労働省が期間をきったことがそもそも不適切であった。それにならったというなら、ことの理解が浅いというべきである。

    (3)ある程度、ワクチン管理のずさんさが明らかになったことは評価できる。
    (4)今後、この調査を受けてどのように対策を講じ、医療機関を指導していくのか、また、接種を委託した事業主体として、期限切れ使用を放置したことの責任についてどのような見解を打ち出すのか宇治市民は大きな関心を寄せている。
    (5)根本的には、MMRワクチンの問題性が日々明らかになり、92.7には宇治市内にある徳洲会宇治病院が厚生省の見解を承服できないとして接種をとりやめる発表をしていた事実があるなか、宇治市や、その他の医療機関がどのようなワクチン評価に基づいて接種を継続したのか、いいかえれば、なぜよりたしかな「はしか単独接種」に戻す判断をなぜしなかったのかが問われなければならない。厚生省の判断に従ったまでだということは果たして受け入れられるだろうか疑問である。

追記:03.3.5に宇治久世医師会宛に、接種に関し直接の責任をおう医療機関が自ら調査すべきことを文書で要望していました。回答を確約していた同医師会の会長から次のようなコメントが届いている。(03.7.9に電話が入った。)
・先日、医師会で予防接種の研修会を開催し、多くの参加を得た。
・その場で、宇治市から調査結果について説明をうけた。
・指摘されるとおりワクチンの管理について問題が大きい。
・具体的な提言があるというなら文面で提出してもらっていい。

など、真摯に理解をしているとみえた。