単に厚労省宛質問として提出03.9.5 厚労省より回答03.9.30→03.12.16再質問 回答は04.1.6

2003年9月 5日

厚生労働大臣 坂口 力 様

衆議院議員 阿部知子

MMRワクチンに関する厚生労働省への質問

 標記の件、下記のとおり質問いたします。

  1.  かつての中央薬事審議会から現在の薬品食品審議会について、おたふくかぜ・MMR両ワクチンの承認、評価等(医薬品機構(基金)による救済に関する判定部会なども含め)にかかわる委員会等の会長・委員長・部会長・委員氏名、それぞれの所属・任用期間等を一覧表にしてください。対象の期間は、おたふくかぜワクチンの承認申請がでた年度から現在まで。
  2.  前項1の期間における、公衆衛生審議会に関して、MMRワクチンにかかわる部会、委員会など(健康被害認定の会議も含める)について前項1同様。
  3.  平成10年5月に阪大微研が「中間段階」のおたふくかぜワクチン「国家検定」を申請し、合格しているが、「中間段階」とは何か、またそれは何のためか(輸出のためか)。(根拠は感染研の検定受理台帳、別紙として添付))
  4.  MMRワクチンに関して、平成元年12月18日段階の生物製剤課の認識として「医薬品の有効性の限界近くに位置」するとされているが、その解釈を述べよ。また、その後の調査のたびに無菌性髄膜炎発生率が上昇する過程でその認識は変わると考えられるがその様子を示せ。(同日開催の中薬審生物製剤調査会に同課が提出した資料、別紙))
  5.  MMRワクチンの副作用や予防接種法・医薬品機構法による被害認定が多発する中で、当時の薬務局が薬事行政上MMRワクチンについて、承認取り消しを頂点とする「医薬品の評価」をどのように進めたのか、その経過と結論を示せ。
  6.  最近において、化学および血清療法研究所(化血研)が米国メルク社製MMRワクチン「MMR-U」の輸入のための承認申請を行ったと聞くが、申請が受理された年月日はいつで承認までの所要年月はどれほどか。

以上

回答:03.10.1阿部議員室に到着、即日発送してもらう。


平成15年9月30日

衆議院議員 阿部知子先生 事務所
  蜂谷秘書 様

厚生労働省医薬食品局書記室管理係

 平素よりお世話になっております。
 9月中旬に岡本元秘書様からお問い合わせのありました件(別紙6間)について、大変遅くなり、誠に申し訳ありませんが別紙のとおり回答いたします。
 なお、文書の保存期限が経過した等により、ご依頼の資料が全て揃わないものもございますが、当方の分かる範囲で(1−1、1−2)回答いたしますので、どうかご容赦願います。

窓口:医薬食品局書記室管理係 金子
   TEL5253−1111(内線2704)
    FAX3597−9534

(別紙回答)

1-1(関係委員会等名称と開催年月日回答あり)→アップロード準備中

1-2(医薬品副作用被害判定部会のみ回答あり)→回答の再検討を要請中

2.(ほとんどすべて回答あり)→アップロード準備中

3.○国家検定で「中間段階」とは、何か。

 国家検定における乾燥弱毒生おたふくかぜワクチンの中間段階の検定は、薬事法第42条第1項に基づく生物学的製剤基準でいう原液を最終バルクと同濃度に希釈したものに対して行っている。

 ○その「中間投階」は、何のために検定しているのか。

 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチンは、特に製造の過程において品質に影響を受けやすいものであることから、最終段階のみでなく中間段階についてもその品質を確認するために国家検定を実施することとしている。

4. 「限界近くに位置」については、現時点において確認するは困難であるが、文面から堆測するに、当時の認織として無菌性髄膜炎のリスクはあるものの、ワクチンとしての有効性との比較評価による「医薬品としての有用性」があると考えていたものと思料する。
 その後の無菌性髄膜炎の発生状況に基づく評価については、当初「極めて稀に(10万人から20万人接種あたり1人程度)」となっていた発生頻度を、平成2年1月に「数千人接種あたり1人種度」、平成3年8月に「1,200人接種あたり1人程度」と発生頻度が把握できた段階で、随時使用上の注意の改訂を行うよう製造業者等に指導を行い、また、それぞれの改訂内容を「医薬品副作用情報」に掲載し、広く周知を図る等の措置を講じてきており、それらの時点においても「医薬品としての有用性」があるとの平成元年当時の認識は変わっていないものと推測される。

5.(審査管理課回答)本薬については、平成6年9月19日に再審査期間が終了し、再審査申請が行われた.その後、平成10年1月30日 婦人科小児科剤再審査再評価調査会小児科分科会において「遺伝子レベルでの占部株ウイルスの継代の違いによる副作用発現について解析を行い報告すること」との指示が出され、申請者において必要な追加データの収集を行っているところと聞いている。

6. (審査管理課回答)「MMR−Uエムエスディ」については、平成15年2月17日に財団法人化学及血清療法研究所より承認申請されたところである.本薬は現在審査中となっており、承認の可否、承認時期については審査状況にかかわる情報でありお答えできないことにつきご理解いただきたい。なお、新医薬品の標準的な事務処理期間(厚生労働省が審査に要する期間)は1年とされている。

以上

■9月の質問の不備について再質問

2003年12月16日

厚生労働大臣
坂口 力 様

衆議院議員
阿部知子

MMRワクチン等に関する質問

 本年9月5日付でおこなった「MMRワクチンに関する厚生労働省への質問」に対する回答を9月30日付でいただきましたが、その回答に不備と思われるところがありますので追加の質問を致します。真摯なご回答をいただくようお願いいたします。

質問1
 9月の質問1(1.かつての中央薬事審議会から現在の薬品食品審議会について、おたふくかぜ・MMR両ワクチンの承認、評価等(医薬品機構(基金)による救済に関する判定部会なども含め)にかかわる委員会等の会長・委員長・部会長・委員氏名、それぞれの所属・任用期間等を一覧表にしてください。対象の期間は、おたふくかぜワクチンの承認申請がでた年度から現在まで。)に対する回答として関係委員会の名称や開催期日等が提供されましたが、委員会等の会長・委員長・部会長・委員氏名、それぞれの所属・任用期間等については、理不尽にも医薬品副作用被害判定部会のみの回答となっております。
 一方、9月の質問2(2.前項1の期間における、公衆衛生審議会に関して、MMRワクチンにかかわる部会、委員会など(健康被害認定の会議も含める)について前項1同様。)について、健康局はほとんど全期間に渡る一覧表を回答している。
 9月の質問1についても医薬食品局は健康局同様の回答をしていただきたい。

質問2
 9月の質問5、回答5(5.(審査管理課回答)本薬については、平成6年9月19日に再審査期間が終了し、再審査申請が行われた.その後、平成10年1月30日 婦人科小児科剤再審査再評価調査会小児科分科会において「遺伝子レベルでの占部株ウイルスの継代の違いによる副作用発現について解析を行い報告すること」との指示が出され、申請者において必要な追加データの収集を行っているところと聞いている。)について、平成10年1月30日婦人科小児科剤再審査評価調査会小児科分科会が出した指示と同日の同分科会の議事録及び委員名簿(所属、任用期間含む)をご提供いただきたい。

質問3
 前項の「指示」が出されて以後現在までの経過を示す文書と、関係委員会の議事録、委員名簿(所属、任用期間含む)を全てご提供いただきたい。

質問4
 9月の質問6(6.最近において、化学および血清療法研究所(化血研)が米国メルク社製MMRワクチン「MMR-U」の輸入のための承認申請を行ったと聞くが、申請が受理された年月日はいつで承認までの所要年月はどれほどか。)に関して、このワクチンが承認・市販されることであらたな薬害を発生させる危険性が懸念される。ひとつは、1989〜1993年日本製MMRワクチン導入に際して、承認時の評価に反して副作用が多発したことの原因解明ができていないことである(本年8月22日薬害根絶デー:薬被連主催での交渉で健康局結核感染症課江崎課長補佐他が断言。9月の回答の5からもいえる)。加えて、英国において米国メルク社製MMRを含む同ワクチンにより自閉症が発症しているとして1998年に訴訟が提起されていることがある。
 本年2月17日申請が出されて以来の審査過程で上記2点に関して議論がなされたかどうかご回答ください。またなされたならどのような資料に基づき議論したのか、その資料と議論の内容を示していただきたい。

以上


平成16年1月6日

衆議院議員 阿部知子事務所
  栗原 様


 平素よりお世話になっております。
12月16日付でお問い合わせの件について、期限を過ぎてしまい申し訳ありませんが、下記及び別紙のとおり回答いたします。よろしくお取りはからい願います。

質問1について…中央薬事審議会委員名簿(医薬品安全対策特別部会)→(アップロード準備中)

質問2について…産婦人科・小児科用剤再審査再評価調査会名簿→(アップロード準備中)
           平成10年1月30日の議事録→(アップロード準備中)

質問3について…「指示」が出されて以後、申請者からの報告がまだない等の理由により、特にその後の経過を示す文書はなく、委員会等も開催されていない。

質問4について…ご質問の2点に関して、現在までのところ議論はなされていない。→(別紙に議事録抜粋あり、次項)

厚生労働省医薬食品局書記室(管理係 金子)

質問2についての別紙

7)MMRワクチン(麻しんおたふくかぜ風しんワクチン)

資料No.7 担当 渡辺 委員

 有効性については、市販後開査の抗体陽転率から有効と判定されるが、安全性についてほ、平成5年に公衆衛生審議会より接種を見合わせことが適切とされた経緯があり、副作用の無菌性髄膜炎の中には脳炎を呈した症例も報告され、他の副作用と同一には取り扱えない。しかし、問題視される占部株ならびに海外で発売されているJeril Lynn株等についても同様にムンプスウイルスは、弱毒化しても神経親和性がある。今回提出された資料では、統一株と同じ占部株を用いた自社株での無菌性髄膜炎等の副作用の発生頻度が低い点については疑問である。よって、遺伝子レベルでの占部株ウイルスの継代の違いによる副作用発現について解析を行い報告すること。また、製剤に含有されるゼラチンについても安全性の面から検討した結果を報告すること。を申請者あて申し伝え、資料提出後、再度審議することとなった。