控訴審にむけて…

2003･7･6　Aの両親より

 

　昭和63年6月1日、我が家に待望の長男が産まれ、平成元年10月25日にMMRワクチンを接種するまでは、健康にスクスクと育っていました。

　その長男の死亡後、予防接種の被害者救済制度に申請しましたが、約3年間待たされたあげく、結果は「入院中の髄膜炎についてはMMRとの因果関係は認めるが、退院直後からの症状については認めない。死亡したのはインフルエンザによる急逝脳症のためだというものでした。私達は、その内容に納得が行かず、豊中市や大阪府に交渉に行ったけれど責任のなすり合いばかりで、まともに取り合ってもらえず、平成5年12月24日に提訴に踏み切り、昨年5月16日にやっと結審を迎えました。

　が、判決はまたもやワクチン接種と死亡との因果関係を否定したもので、私達にとってはとうてい納得できないものでした。欠陥ワクチンを接種して、無菌性髄膜炎で入院していたのは事実なのに…

 

　私達が裁判に踏み切った理由の１つに、髄膜炎で入院していた箕面市民病院の医者達の態度や言動にも納得がいかないということもありました。私達の息子が入院しているちょうどその頃にMMRが原因で無菌性髄膜炎が多発している事がテレビや新聞で取り上げられ始めていて、その事を医者に言ったら「あんなんは悪いうわさで、何の根拠もない！」と言い返され、何かワクチンの肩を持ち他の病気のせいにしてやろうという態度が見えていました。死亡してしまうまで、ずっとそういう態度は続いていました。それで、裁判をして訴えれば、公正な立場で判断してもらえると思ったのに、その医者達が法廷で私達には不利になるような証言ばかりしたのです。

　私達が納得できなかった事が裁判で覆されるだろうと思っていたのに、それが出来なくて、また、裁判官に判ってもらえなくてとても残念に思いました。

　そこで、私達は控訴する事を決断、国にも責任を認めさせ、納得出来る判決を勝ち取るまで闘っていきたいと思っています。どうか御支援・御指導をよろしくお願いいたします。