夏休み特別企画?
今まで高速化事業部では「ペットボトルスピーカー」を作ってきましたが、いよいよ今回は本格的なスピーカーシステムの登場です!
8センチのユニットを使ったダブルバスレフスピーカーをみんなで楽しく作っちゃおう!っていうこの企画。ペットボトルSPも驚くほど良く鳴り、ちょっとしたブームが巻き起こりましたが、そろそろ飽きてきた頃ではないでしょうか?ぼちぼちステップアップを考えている方も多いことでしょう。今回はそんなアナタに高速化事業部が贈る最新の病原菌です(謎)
スピーカー工作の入門なら密閉かバスレフというのがお約束ですが、これらの箱はフォステクスなどから完成品が普通 に市販されていますのでちょっとつまらないです。既にあるものを作るのでは意味が無い(?)ので、どうせ作るなら市販されていない ダブルバスレフにしてみようと思いました。
入門用とはいえ作るからにはソコソコの音が出るようにしたいものです。そしてできれば小型にまとめたい...そんな悩みを一挙に解消出来るのがダブルバスレフ方式です。通 常のバスレフ方式にもう1つバスレフ追加した構造で2つのバスレフダクトを駆動させてサイズを越えた低音再生が可能となります。
「低音再生ならバックロードホーンしかないだろ!」っていうマニア様。ごもっともでございます。でもね、バックロードを今回のこのサイズで作った場合は低音といえるようなものはまず期待できないんです。それに製作も複雑になり初心者には厳しいです。
その点ダブルバスレフならサイズも難易度もクリアしつつ完成度の高いシステムを作れるのです。
まず小型に作るには小さいユニットを使うしかないのは事実ですが、8センチなら製作コストも低く押さえられます。小音量 でもレスポンスの良い素晴らしいサウンドが楽しめる反面、フルオーケストラのあの迫力を再現するのはまず不可能です。しかし、よ〜く考えてみて下さい。そんな大音量 が許される環境でしょうか?
一般的な住宅事情を考えると、大音量でガンガンっていうのはあまりにも非現実的であります。そう考えるとこのくらいのシステムで十分ですし、小さいほうが場所も取らずセッティングもラクですし何よりもサイフに優しいです(^^)
そんなわけで、私は昔からずーっと8センチユニットです(^^;
夏休みの自由研究(工作)やおとうちゃんの日用大工にぴったりのお手軽スピーカー。子供から大人まで気軽にチャレンジできる、自作を愛するすべての人に捧げる「ダブルバスレフスピーカーの製作」(なんのこっちゃ)はじまりはじまりぃ〜(^^;
それでは早速設計します。
とにかく入門用ですから板の枚数を可能な限り少なくしつつ、音質は妥協しないように心掛けるというこの相反する課題をクリアさせるため、偏差値28の中卒脳味噌フル稼動で数日間悩んだ末、ようやくカタチになってきました。
決して、飲んでいるだけではありません!!っつーか飲んだほうがアタマが柔らかくなって(溶けているだけかもしれませんが)キモチ良く考え...ながら眠れます(^^;
アルコールパワーで出来上がった図です。
中卒なのでヘタクソですが、なんとなくイメージは解る...かな(^^?
やっぱわかりにくいですよね(^^;;;
そこで、CADの達人にビシっと書いてもらいました。
やっぱこうでなくっちゃ!
1台当たりの枚数はたったの9枚!これなら組み立てもダブルバスレフとしては容易です。
ダクトは2つとも共通ですので組み立てミスの心配もありません。またダクトは箱の補強も兼ねていますので剛性も高く、ダクト穴加工も必要ないので製作もラクです!
全容量約6リットル、ダクト面積14C、ダクト共振点は140Hz&80Hzとよくばらないようにしましたので、どんなユニットでも好結果 が期待できると思います。
正面 &横の図です。
キレイなCAD図のおかげで、イメージが簡単につかめますね。
金魚の師匠、サンクスです!!
板取り図です。
板厚は15ミリを使います。何故15ミリかといいますと、キリの良い数字で設計し易いからです。低学歴で計算が苦手な私は昔からこのサイズが大好きです(^^;この図をプリントアウトしてカット依頼すれば間違いないでしょう。
910×910×15の板から1セット2台作れるように設計しました。まだ余裕がありますのでもっと大型化も可能でしたが、デザインもアンバランスになってしまいますし、何よりフロントバッフル面 積が増える事による定位感の低下を避けるためこのくらいのサイズにまとめました。せっかくの小口径フルレンジユニットですから、その良さを十二分に引き出してやりたいですしね。それにこのサイズならセッティングもラクですから。
模様の無いMDFを使うなら全く問題ないのですが、模様がある板を使って木目を生かしたい場合はこの板取りだと見た目がちょっと...かもしれません。
この件に関しまして元祖ペットボトラーのばぢるさんから大変有力なアドバイスを頂きました。
高速ダブルバスレフを集成材で作ろうと している方は、ちょっと無駄 が出るかもしれませんが 側板(Gかな?)の木目方向が、縦になる様に板取りした方が 小口の処理も楽ですし、見た目も良くなると思いますよ。
全くもってその通りでございます(^^;
木目を気にせずMDFで行くなら上記の図のように板取りをすればカット誤差が出てもその影響を最小限にする事が出来るのですが(「C」と同時カット指示で)木目を生かしたい場合は「G」の向きを変えてカットする事をオススメします。それでも910×910内に納まります。
フロントバッフル「A」の加工図です。
背面の「B」と寸法が似ていますので間違わないように十分気を付けて下さい。フロントバッフルは275mmです。
8センチユニット用として設計しましたが7センチクラスのテクニクス7F10でも十分対応できると思います。
ユニット穴開け位置は守って下さい。これより下へ下げると第1ダクトの仕切り版「E」に干渉してしまいます。
ちなみに材質ですが、一般的にはベニア板が入手や音質の面でベストだと思いますが、今回私はMDFを使ってみました。
MDFは圧縮して作られたもので固有の響きが少なく音質も良好で、ヤスリ等で削ったりという加工も比較的ラクに出来てバリも出ないのでお気に入りです。反面 クギなどを打つと割れてしまう事があります。今回のシステムはすべて接着剤で作りますのでMDFはもってこいです。
しかし、MDFで910×910というサイズは一般的には無いようで通常910×1820(通称サブロク)になってしまいます。これではいくらなんでも余り過ぎますね。
そこで、このシステムを作る時は、お友達も誘ってみてはいかがでしょうか?!そうすれば材料費もカット代も半分ずつで済みます。余った板はスタンドを作ったり、あるいは失敗した時の予備にしたりと自由に有効に使ってもらえればと思います。
自作ですから、そのへんのお楽しみはみなさんにお任せします(^^)
近所のホームセンターでカットしてもらいました。
カット精度はそれなりです。昔は職人のおじいちゃんがビシッ!やってくれたのですが、残念ながらもう居ないので現在はプロとしての自覚が全く無いド素人店員で±2mmが限界です。せっかくの高精度工作機械が台無しですね。
この程度の精度で1カット50円もしやがります(怒)
まぁ、自分で切ると直線も微妙に曲がってしまいますから、まだマシですけどね(^^;
細かい穴開け加工は自分でやりました。もちろんこういった加工も依頼すればやってもらえるはずです。
四角い穴はターミナル用です。私はジャンクのスピーカーシステムから外したものを再利用することにしました。
ターミナルはみなさんお好きなものをチョイスして下さいね!
この手のターミナルは後方へ出っ張らないので良いのですが、四角い穴をあけなければならないのがちょっと面 倒ですね。
かといって、エキスパートなスーパーマニアが当たり前のように使う金メッキのデカくてゴージャスなヤツはバカっ高くて手が出ないし、ハッキリ言って音質も価格ほどの差はまず望めません。自己満足か「俺様は金持ちなんだぜ!」っていう醜い自慢以外の何でもないです。
安物でOKです。自分で使い易いと思ったものを使いましょう(^^)
自分で穴開けする場合は、気持ち小さめにしておくと良いかもしれません。最初から大きくし過ぎてしまうと修正がききませんから。
小さいぶんには後で修正可能ですし、MDFならなおのこと加工が簡単です。
1つ1つ、確実な方法でクリアしていきましょう。
さて、いよいよ組み立てです!
接着剤は木工用の水性が良いでしょう。遠慮せずたっぷり使います。
接着して、「どろ〜」とハミ出るくらいたっぷり塗ってしまいましょう!ハミ出ても後の仕上げ加工でイヤでもキレイに取れてしまいますから心配ありません。
むしろ、接着剤が少な過ぎて気密が保てないほうが困ります。音質にもモロ影響が出てしまいますからね。
まずは手始めに仕切り板「E」にダクト「F」を接着します。
この部分は内部に付ける部品ですので外には見えませんので汚くてもOKです。ここの組み立てで接着の感触をよくカラダにしみ込ませておいて下さい。
次は前面 バッフル「A」にダクト「F」を接着します。
あらかじめ角をこんな感じにヤスリで曲面 加工しておくとカッコイイですよ!
それではいよいよ作業も大詰めです!
側面 の「G」にさきほどのバッフル板を貼付けます。
なるべく前面に段差が出ないようにするとキレイに仕上がりますよ!
次は一番難しい(?)仕切り板を付けます。
取り付け寸法は図面 を見てもらえればわかると思いますが、わざわざ計ってやるのも面倒なので、この位 置を参考に付ければOKです。
アバウトで全然大丈夫です。一応しっかり計算しての設計ですが、計算通りの結果が出る事は私の経験上まずあり得ません。むしろアバウトな方が良い結果 が出てしまったりするもんです(^^;
ただ、いくらアバウトでも背面との平行度だけはしっかり出しておく必要があります。それは次の行程で説明します。
背面 「B」を付けます。
それが終わったら、さきほど付けた仕切り板のダクトが背面 と平行であるか確認して下さい。目測でOKです。
もしずれているようなら接着剤が固まる前に修正しておいて下さい。固まってからではどうにもなりませんから。
計算上ではダクトのこの隙間は1センチなのですが、カットの誤差などで多少かわるかもしれません。
変われば当然ダクト共振周波数も変わります。でもまぁそういう細かい神経質な事はこの際ヌキにしましょうよって(^^)ズレたらずれたでそれもまた自作の個性ってもんです。でも、2台の差だけは出ないようにだいたい合わせておいた方が良いです。
「何言ってやがんだ!。1ミリも違えば共振周波数が何Hzもズレて...」と、ウルトラスーパーマニアの方ならそう思われるかと思いますが、そういうゴタク好きな方は今すぐブラウザの「戻る」を激しく連打して下さい。
最後に底面「C」を付けてほぼカタチになります。
どうです?ダブルバスレフって感じになってきたでしょう!
さきほどの曲面 加工 にあわせて底面「C」にも曲面加工しておくとカッコ良く仕上げる事が出来ます。
たいした手間ではありませんし、後からではできませんので、やっておく事をおすすめします。
自作はこういう所で差を付けてやりましょう!!
接着剤が落ち着いたら内側から更に塗って気密が保てるようにしておきます。
外から見えない部分もしっかり手をかけてあげます。
1台目では多少悩むかもしれませんが、2台目は比較的スムースに組めるのではないでしょうか?この段階で2台のダクト寸法に差が無いかよく確認して修正しておきましょう。
OKならこのまま1時間程度(冬場なら3時間程度)ほっときます(^^;
カット誤差がかなりありますが、このへんは後でヤスリやカンナでキレイに出来ますのでそのままにしておきます。
接着剤がある程度乾いて、各板が動かなくなったのを確認したらいよいよ最後の側面 「G」を接着してフタします。
例によって、接着剤は更に多めに付けておきます。何故ならフタしてしまうと内側から接着剤を塗れないからです。
接着剤はたっぷりと、ちょっと内側に塗るのがミソです。
ぐぐっと体重をかけて密着させれば組み立て完了!あとは乾くのを待つのみです。
続きの作業は明日にでもっていうくらい余裕を見たほうが良いです。
連休明けに会社の昼休みを利用して作業を再開しました。
今回の工作で一番大変な作業であるヤスリがけです。
これは体力勝負ですね。今の時期(5月)だからまだマシですが、真夏の炎天下では発泡酒なしでは脱水症状を起こしてへばってしまうでしょう(^^;
布ヤスリの40番で荒加工して、100番くらいで軽く仕上げます。ヤスリホルダーは最近では100円ショップでも見かけるようになりましたね。木工作するなら1つくらいは手元に置いておくと良いでしょう。
ヤスリがけ前はハミ出た接着剤が激しく目立っておりますが...
しっかり念入りに仕上げれば御覧の通 り!!
はみ出た接着剤もキレイに消えて、板と板の接合面も真っ平らです。
だいたい1台あたり1時間程度かけてじっくりしっかり仕上げます。手をかければかけた分、確実に美しい仕上がりになって愛着もわくってもんですよ!!
最後の仕上げはスコッチブライトで行いました。入手出来ない場合は、キッチン掃除用のスチールウールを使うと良いでしょう(でも洗剤付きは勘弁です)入手もラクで安い(100円程度)です。
ヤスリがけが終わったら、いよいよ塗装です。
しなくても良いのですが、ウチにはまだ小さい子供がいまして、ポテトチップスを食べた手なんかで触られた日にゃ間違いなく落ちないシミになってしまいますので塗装は必須なんです。
今回は手元に残っていた透明ニスを塗りましたが、みなさんはお好みの塗料で好きに仕上げてみて下さい。
MDFの欠点として、切断面 が塗料を激しく吸い込んでしまうところがあります。塗ってみればわかると思いますが、本当に良く吸ってくれて困ります。
一度にたっぷり塗らずに、うすく塗って、乾かしては塗り、乾かしては塗りと根気よく繰り返して塗るとキレイに仕上がります。
また今回のようにハケ塗りの場合は、あらかじめニスをうすめ液で「薄め過ぎだろ!」ってくらいにうすめておくと塗り易くキレイに塗れます。
3回くらい重ねて仕上げました。
素人にしてはまあまあってとこでしょうか(^^;
あとはかわくまでこのままほっときます。
作業中、12才のおじいちゃんが「うるさくて寝てられねーじゃねーか!」ってカオしてずっと見てました(^^;
続きの作業は自宅で行いました。
今回使用するユニットは手持ちの都合でFE83にしましたが8センチクラスならどれでもOKです。お好みでチョイスして下さい(^^)
ダブルバスレフですので、駆動力の大きい(マグネットのでかい)ユニットが良いと思います。FE87EよりFE83Eってな感じです。それよりもっと強力なFF85Kなんかベストかもしれません!
しかし、FE83やFF85Kは防磁されていないユニットですので、防磁にしたい場合はこんな感じにマグネットを反発する方向で貼付けておけばOKです。
スピーカーユニットを取り付ける穴をあけます。
2ミリくらいのドリルであけておくとネジ止めがラクで確実です。
しかし、この穴あけが曲がっているとユニットも曲がってしまい非常にカッコ悪い仕上がりになってしまいます。一度曲げて穴をあけてしまうと修正はまず不可能ですので、くれぐれも慎重に、何度も確認しながら決めて下さい。
こんな感じにあけておきます。
少しでも片寄っている場合ははやまらずに納得いくまで合わせ込みをしましょう。
ターミナルを取り付けます。
今回はユニット交換が容易に行えるように平型端子を付けておきました。これでユニット交換毎にハンダ付けする必要もありません。
ユニットはこれ1本!っていう方はハンダ付けでも全然OKですよ!
この手のターミナルの場合はパッキンも忘れずに...!
吸音材を入れておきます。
後方の第一ダクトがふさがらないように入れます。
本来ならグラスウールやフェルトを入れるのですが、これらは今回必要分だけの入手は困難です。おそらく「大量 購入→大量在庫 」となってしまうかと思います。
そこで今回は金魚の濾過装置に使うフィルターマットを使いました(^^)
汎用のお徳用で6枚入りで200〜300円程度で入手出来ます。サイズも今回のシステムにピッタリですのでオススメですよ!!
さて、いよいよユニットを取り付けます。
ウチの環境ではカバーは必須ですので(ないとセンターキャップ潰されるのも時間の問題です)不本意ながら付けました。
フォステクスのカバーはイマイチ強度が弱くきちんと締めるとヒビが入ってしまいます。
そこで今回は真鍮のワッシャを使って一段上から広い面積で押し付けるように付けてみました。
はじめてやってみましたが、なかなかGOOD!オススメです。
このワッシャはホームセンターなどで入手できます。価格は200円くらいだったと思います。
本来、こういう用途に使うものではないようですが...(^^;
今までの苦労が報われる瞬間ですね(^^;
使用する環境に応じて、キズ防止目的で足を貼ると良いでしょう。
私は手持ちの物を使いましたが、細かい事を言うと、この部分は材質によってけっこう音が変わります。フェルトやコルクなどいろいろ試してみるのも面 白いかもしれませんね。
テキトーな台に乗せてセッティングします。ウチは色々と難しい環境なのでカウンターラックの上に乗せました。床にベタ置きでは良い音が出ませんので必ず何かの上に乗せて、だいたい耳の高さになるようにセッティングします。
高鳴る胸をおさえつつ落ち着いてセッティングしましょう。あわてて+と-を間違えたりしないように!!
無事接続完了しましたか?それでは再生!!
..........とりあえず、何も言わずお気に入りの1曲を聴いて下さい。
どうです??フルレンジ1発ってのもなかなかいいもんでしょう!そりゃぁ大口径システムには全然かないませんが、小口径フルレンジならではの素直で屈託なく音が流れるように出て来る正直な音はマルチウェイとはひと味もふた味も違った懐かしくも新鮮な印象ではないかと思います。
レンジ的には大型マルチウェイに到底かないませんが、ボーカルものはゾクゾクするくらい生々しくて、一度こういう音を体験してしまうと、なかなか戻れなくなります。フルレンジ恐るべし!!
ダブルバスレフの効果がしっかりと発揮されて、小型にもかかわらずなかなか豊かな低音が響きます。大音量 は苦手ですが、深夜の小音量リスニングのような使い方でもレスポンスの良い聴きやすい音です。この点は大口径ではどうやっても得られない部分ではないでしょうか。
大音量が苦手とはいえ「ちょっとうるさいゾ」っていうくらいの音は全然出せますし、一般 的な住宅事情の家庭なら不満は無いレベルではないかと思います。
まず1ヶ月はなるべく音楽を奏でさせてあげて下さい。そうすると不思議と音が滑らかになってきます。ダマされたと思ってやってみて下さい。
作って、完成してみると、反省点がいくつもいくつも出てくると思います。「うまくぬ れなかった」、「ヤスリ目が残っちゃった」などなど...上げたらキリが無いでしょう。
でもね、それらは決して「失敗」では無いですよ!これはアナタ自身にしかない「個性」ってやつです。
塗りが思い通りに出来なかった?いいじゃないですか!そんなイメージ通りに何でも出来れば誰も苦労はしませんよ。逆に苦労が無いんじゃ全然面 白くも無いですしね。そうでしょ?
今回は手持ちのユニットを使いましたが、ダブルバスレフは強力な磁気回路を持ったユニットが好適ですので、前から使ってみたかったフォステクスのFF85Kを入手して交換してみる事にしました。
これがそのFF85Kです。見てのとおりでっかいマグネットを無理矢理付けましたって感じが最高でしょ(^^;
価格は1本3000円程度ですので、まぁまぁ手頃ってとこでしょうか?
最近では台湾製の高品位ユニットが爆安で出ていますので、それらを試してみるのも良いかもしれませんね。
箱を開けてビックリ。コーン紙が折れてシワになっていました。
なんてこったい、いつからフォステクスはここまで堕ちたんだぁ?!
箱を見るとメイドインチャイナって書いてありました。もうジャパンじゃないんですね....逝っチャイナーってな感じです(寒)
っつたく、ツイてないです。まぁシワがあっても音の差は私の耳では判別できないだろうからいいけど....といって自分を慰めるのでした。
気を取り直して交換作業に入ります。
なんとなくそんな気はしてましたが、マグネットがあまりにもデカ過ぎて配線が引っ掛かって取り付けできません!!
やはり取説通り配線の逃げ加工が必要のようです。
ヤスリで広げて無事納まりました。
カバーを取り付ける際、FF85Kはエッジまわりのゴムが出過ぎてイマイチきれいに取り付けられません。
そこで樹脂のワッシャをはさんで付ける事にしました。これでバッチリしっかり付けられますのでオススメですよ!
無事ユニット交換完了!
あれ?左右でセンターキャップ回りの黒い接着剤の量が全然違う...!。
同一ロットにもかかわらずこのザマですから、一体どんな品質管理しているのか想像出来ますね。
期待通り、元気の良いサウンドです。ちょっとハイ上がりのようですが、逆にそれがリアルさに磨きをかけているようです。ボーカルはちょっと硬めかな?でもこれはエージングでなんとかなりそうな気がします。楽器の音はなかなかリアルで力強く、鋭い音もこなしてしまいます。ライヴのCDなんかビックリするほどリアルに再生するあたり、ちょっと凄いかも?!
でもFE83とどっちが良いかと問われると困ってしまいますね。どちらも良いユニットである事は事実。私の好みで言わせてもらえばFE83の「艶」のほうが好みですね。
豪快パワフル楽器系ならFF85K、ちょっと大人しくボーカル系ならFE83ってとこでしょうか?最近のFE83Eはまだ使った事が無いので、来月の給料が出たら買ってみようかと思っています。8センチユニットは比較的サイフに優しいので、気軽にユニット交換出来るのがいいですね!
今回のこのシステムの総制作費はだいたい1万円程度でしょうか?
1万出せばメーカー製のシステムが買えてしまいますね。そう考えるとちょっとアレですが、フルレンジ1発のダブルバスレフなんていうシステムはメーカー製では見当たりません。音もメーカー製のように無理にワイド化させたりしていない分、スムースで素直な音が楽しめますので、ミニコンポの音に飽きてきた方などオススメです。
何より、自分で苦労して作ったシステムっていうのは、なんともイイもんです!
苦労して頑張って作ったのですから、うまくいった所いかなかった所、ぜんぶ好きになってあげようじゃないですか!だって、これは世界に1つしかないガンバッて作ったアナタの「作品」なんですから!
あとはお好みでいろいろユニット交換やチューニングして遊んで下さい。良い結果が出ましたら掲示板で騒いで頂けると嬉しいです。投稿画像も大歓迎ですよ!
この記事を期に、自作病が大流行してくれれば幸いですね(^^;;;;;