前田 慧雲(まえだ えうん) 1857‐1930(安政4‐昭和5) 浄土真宗本願寺派(西本願寺)の学僧。 伊勢国(三重県)桑名の同派西福寺の生れ。 号は含潤道人,止舟。 少年時代に桑名藩校興譲館の大賀旭川,尾張藩学頭佐藤牧山らに漢籍,詩文を学び,19歳で西本願寺設立の西山教授校に入り,のち山命により比叡山で天台学を, また九州の松島善譲に宗学を学んだ。 1888年上京して大内青巒らの尊皇奉仏大同団の幹部となり,91年本山新法主光瑞のために学問所主事となった。 のち98年同派大学林副総理,1900年東京帝国大学文科大学講師,06年東洋大学長,22年竜谷大学長を歴任した。 世界大百科事典を引用