楽山焼 色絵徳利 1双
島根県 出雲焼
島根県の代表的な窯で、出雲焼ともよばれます。
1677年(延宝5)松江藩主松平綱近が長門の
萩焼の陶工・倉崎権兵衛を召し抱えて
開窯しました。
窯は島根郡西川津村(現松江市)に築かれ、
世に権兵衛焼と称されました。
初期の作品は当時流行の高麗茶碗を手本と
した茶碗が中心だったそうです。
権兵衛ののちは弟子の加田半六が4代を
引き継ぎ、1801年(享和1)松平治郷(不昧)が
長岡住右衛門貞政を召し出して以後は
長岡家が楽山焼を守り、貞政、空斎、空八、
庄之助、空昧、空処、そして現在の空権へと
続いています。
この再興楽山焼では、高麗茶碗写しのほか
色絵陶が焼造され、色絵はかならずしも茶具に
限らず、花瓶、大皿、食籠などにも華やかな
力作が見られます。
京焼のような色絵の作風と、萩焼のような釉薬と
土味を兼ね備えた雰囲気のある作品です。
高台脇の腰の部分に「楽山」の瓢箪印が押され
てあります。
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