視力矯正・回復に関する最新治療法を紹介する解説本です。内容はレーシック治療を受けた著名人の体験談、屈折矯正治療法(レーシックというのはレーザーを使用して治療を行う)の歴史、眼の構造としくみ、施術前後の視力・近視の変化と度合い、治療のプロセス等々について写真やイラストを交え記述されています。
著者はこのレーシック治療法の先駆者的存在という方で、実際に当治療を生業とされている医師です。従って本書は解説本と同時に当治療法の宣伝広告媒体の一つとして考えてもいいかも知れません。
私がこのレーシックを知ったきっかけというのは、某アフィリエイトサービスでレーシック広告は報酬率が割高であるとの情報を得て違う面で興味を持ってしまった...というのが本当のところです。純粋に医学的・医療的な好奇心から興味を抱いたわけではないので、まああまり関心できることではありません。
ただ、広告を貼る以上、少なくとも最低限の知識は知っておくべきであると本書を読んだわけですが、その内容は最新の眼科医療の方法が、私の様に全く知識のない者でも理解できるように非常にきめ細かく丁寧に解説されており、世の中にこんな治療法があったのか!!と思わせてくれる程興味深く、また医療の解説書であるにも拘らず面白く読み進めることが出来ました。
視力矯正の手段としては眼鏡・コンタクトレンズの着用というのが一般的ですが、アメリカでは既にこのレーシック治療 法が普及しており一般化しているとの事。また、視力回復の効果が極めて高いことから、日本国内でも施術の希望者が多く、スポーツや芸能関係者も大勢この治療を受けているようです。
私も年齢を経るごとに、だんだん視力も落ちてきてそろそろ眼鏡やコンタクトレンズのお世話にならないと思っていたところにこの情報ですから、何れの方法を選ぼうか迷ってしまいます。試してみる価値はありそうなので、視力矯正・回復の有効な手段として選択肢の一つに加えてもいいかなと個人的には考えています。
このレーシック治療法とは、角膜表層をマイクロケラトームという器具で一部を切り取り(フラップという)めくった後、患部にエキシマレーザーを照射、その後めくった部分を元に戻し抗生剤を点眼して終了という流れで行われます。
眼にメスが入ったり(レーシックの場合はマイクロケラトームというカンナのような精密機器を使用)、レーザーを照射されたりと少々怖い面もありますが、過去の実績では施術の失敗例も少なく安全性も高いとの事ですので、機会があれば試してみたいと考えている方も多いのではないかと思います。
ただ、何事もそうですが、長所ばかりではなく短所・欠点もあります。この治療法に向いている人・向いていない人、更に言えば症状や体質によって治療を受けてはいけない場合もあります。
本書ではそういった部分も含め、治療を受けることのメリットと同時に課題についても記述されているので、一部の医療関係書籍に見られるような単に顧客(患者)獲得・医療方法宣伝だけが目的という面は無く、レーシックについて客観的な見方の解説・記事になっています。(後日、別のレーシックに関する書籍を3冊読みましたが、本書が最も医療というテーマに基づいて淡々と話が進められており、治療に際し患者に事前に知っておいてほしいこと・レーシックに対する疑問点について明確に答えを出しているという印象を受けました)
何れにしても医療行為ですので、実際に医師のアドバイスを受ける・治療体験者の意見を聞く・情報を入手する等が必要で、安易に治療に臨むというのは避けるべきですが、レーシックとは何ぞや?
とその内容を知る上で、本書は優れた情報源であり一読する価値はあるものと思います。
※ちなみに視力回復の最新治療として「レーゼック」というものがあります。この解説書も本書と同じ著者で、本書同様分かりやすい内容になっています。
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