【日程表】
8月16日 東京着
8月17日 開講式、精神保健福祉論、交流会
8月18日 精神保健福祉援助技術各論
8月19日 精神医学
8月20日 精神科リハビリテーション学
8月21日 休講日
8月22日 精神保健学
8月23日 精神保健福祉論
8月24日 精神保健福祉援助演習、精神保健福祉援助実習指導
8月25日 横浜泊
8月26日 金沢着

【時間割】
09:00〜12:00 講義
12:00〜13:00 昼食
13:00〜16:00 講義
16:15〜16:45 試験

8月16日

 早朝、新宿着。レポートも片付いていないし、通学に使う交通機関もバスか電車か決めかねている。
 そんな些細なことに神経質になっているせいか、夜行バスでは2,3時間の睡眠しか取れていない。
 居候させてもらうのは、荻窪のいとこ夫妻邸。奥ちゃまがとりあえず眠ったら、と布団を敷いていてくれたのだが、
 教科書などを詰めた宅配便が届くので、結局うつらうつらしただけで少しも眠れず。
 レポートを書こうか、学校までの道のりを下見に出掛けようかと午後の計画を立ててみるも、
 荻窪ラーメン食べに行こう、の一言に玉砕。魚(?)で出汁を取った醤油ラーメンは和風の味わい。ほぉ。
 「どこ行きたい?」「……あさくさ」というわけで、浅草。今年5月に来てから、すっかりはまってしまった。
 寝不足と炎天下で意識朦朧とするなか延々5時間の散策。夕方、すでに足の感覚は失われつつあり…。
 「何食いたい?」「……やきにく」というわけで、阿佐ヶ谷。TVで紹介された店、の張り紙にときめく私に、
 東京でテレビに出ていない店探す方が難しいよ、といとこ殿。なるほど、お味は普通。値段は金沢の1.3?倍。
 ま、東京ってこんな所だ。たまに来るのは楽しいけれど、やっぱり住みにくそうだなぁ。


8月17日

 学校には電車を使って通うことにした。バスでは渋滞で遅刻してしまうだろうから。
 荻窪から中央線で西国分寺、西国分寺から武蔵野線で新秋津、徒歩5分の西武池袋線秋津駅から清瀬まで。
 駅前からバスに揺られること10分で大学前にご到着、という概ね片道1時間の道のりだ。
 こんなの生まれて初めてやったわい。別に誰が見ているわけでもないというのに、緊張しまくっている。
 随分時間に余裕を見て出てきているのだから、多少乗り遅れたって、間違えたって、平気だとは分かっているのに。
 大学時代も合わせて、田舎暮らしが長い上に、見栄っ張りな性分で、随分損をしている気がする。
 いや、別に損と言っても、何も損していないのだけれど。

 どうにか緊張をほぐそうと、開講前にとりあえず一服。
 朝のすがすがしい空気の中でふかすタバコの美味いこと美味いこと。
 開講式やら学長の基調講演やら1コマ目の講義をなんと一睡もすることなく(←私を知る人には驚愕の事実のはず)
 乗り越えた後、生協食堂において交流会。
 交流が得意そうで実は苦手で、でも結構できないわけではない(というのを得意というのか)私の隣にいたのは、
 今回の最年長受講生である66歳のおっちゃん。ビールを差しつ差されつ、二人で何本空けたことか。
 「わしゃ、試験なんてどうでもえんじゃぁ。勉強することに意義があるんじゃぁ」と広島の言葉で話すおっちゃんは、
 授産施設やら福祉ホームなどを運営する理事長さんだそうで、話していて、その懐の深さは尋常ではない。
 ン千万単位の借金だって、陳情の苦労だってなんだって、がっはっはーと笑い飛ばしてしまえる、
 それだけの実績と自信が飾り気も無く格好いい。ああいう歳の取り方をしたいもの、と腹の底からそう思う。

 若干へべれけ気味の私は、駅までの道のりを歩いて帰った。学校でこれだけ酔える自分がおめでたい。
 真っ暗な住宅街で道に迷いそうになった上、酒の勢いで緊張が解けたのか涙が出てきたから、歌いながら歩いた。
 たぶん「上を向いて歩こう」だ。なにゆえあれほど切ないのか。九ちゃんよ。
 そして、この日を境に、私は酒に酔わなくなった。


8月18日




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