3rd Maxi Single "Virus"のすべて

(2003.10掲載)

最新シングル『Virus』について、インタビュー形式で紹介しています。

Q:さて、最新シングル『Virus』についてお聞きしていきたいと思いますが、この『Virus』というCDの制作が決定したのはいつ頃の話なのでしょうか?

A:はっきり言ってしまえば、タイトル曲の『Virus』が出来たときです。確か、時期的には昨年の1〜2月ぐらいだったと思います。その頃はちょうど、ソロ・ワークスをやっていた時で、松本氏が一人でギターのインスト曲を6曲くらい作って、デモテープを作成していたんだ。で、それをKe-Kunと一緒に聞きながら、1曲ずつ、どうするか話をしていた。その中で、この『Virus』の原曲になったやつは、『イケてるからSingleにしよう』という話になった。だから、2人でデモテープを聞いた時点で、漠然とSingle化は決定していました。

Q:つまり、『勿忘草』のリリースの前からリリースは決定していたと?

A:そういうことです。ただ、『勿忘草』に関しては、『Allegory』リリース後の2001年末には、リリースが決定していましたから、あくまで『勿忘草』の後という位置づけではいました。

Q:さて、実際にレコーディングが開始したのは?

A:予想以上に『勿忘草』のレコーディングが手こずったので、そのリリース後、確か2002年の夏休みの時期だったと思います。しかし、『Virus』からは制作方式が大きく変更したので、なかなかうまくレコーディングが進みませんでした。

Q:制作方式が変わったというのは?

A:以前から、.KOM@の楽曲制作の問題点として、@音質の悪さ、Aボーカルの力不足の2点が上げられていました。それが前作の『勿忘草』&『隣のおばちゃん』で大きく露天し、メンバーとしても『これではマズイ』と思った。それならどうしようか?と考えた末に、MTR(マルチ・トラック・レコーダー)を使用することで@を解消し、新ボーカルの加入でAを解消することにしたんです。結局、この2点をやりくりしていく課程で、『Virus』のリリースがここまで遅れたんです。

Q:レコーディング環境としてMTRを導入したメリットは大きかったのでは?

A:やっぱり、大きかったですね。今までのダビングしていくやり方だと、どうしても音質は劣化するから、重ねていく回数も限度があったし、一発録りだったから妥協も多かった。それが、MTRを導入したことで、何度も録り直しができるし、どんどん重ねていくことが出来る。やはり、『こうでなくっちゃ!!』って感じでしたね。

Q:ただ問題も多かったとか?

A:そうなんです。まず、MTRという機械が想像以上に使いづらかったということですね。マニピュレーターであるKe-Kunはパソコンで感覚的にできることを知っていたから、なおさら、MTRの操作性の不便さを強く感じたようです。だから、『どうせ2人が一緒にやるんだったらパソコンでやっちゃおうよ!!』とKe-Kunが提案して、その後は全部パソコンでやるようにした。この判断は正解だったね。あと、MTRでレコーディングした時は、松本氏の自宅近くのとある場所でやっていたんだけど、機材運びなんかも面倒でね。型が決まるまで、いろんなところでやったけど、最終的にパソコンだけでやるようになってからは、松本氏の自宅でやるようになった。今や、あの部屋は.KOM@のプライベート・スタジオと化しているね。

Q:ではMTRは?

A:ぜ〜んぜん使ってないです(笑)。もったいないとか言われそうだけど、本当に使いにくいんだから。確かに4万円ちょっとがムダになったというのは痛い話ですけど…

Q:さて、次にボーカルの力不足に対して新ボーカルを迎えることになったわけですが、その経緯を教えて下さい

A:実は、.KOM@が結成した当時から、『ボーカル』に関しては悩みの種だったんですよ。だから、初めはインストという形で楽曲を作っていた。それが、どうしてもアルバムを作りたいという話になり、『では…』ということで、松本氏がとりあえず引き受けてくれた。それが今まで引っ張ってきてしまったという話です。で、『勿忘草』制作時点で、『次回作は新ボーカルで』ということは決定していた。で、その後、ボーカルを決めたんだけど、何人か候補は上がっていた中で、『まあ、松本氏が古いつきあいのshingoにしよう』ということで、彼がボーカルになったんです。

Q:今回の作品でこの2点は改善されたと思いますか?

A:今までのことを思えば改善されたといってもいいと思います。ただ、僕たちの理想の音楽はこんなモノじゃない。本当は、オケに関しても、より生音を求めていきたいし、できれば、ギターもアンプやアンプ・シミュレーターを通した本格的なレコーディング方法をやっていきたい。ボーカルに関しても、まだ満点という評価はできないなぁ。今までは、作曲した人が歌っていたから、ニュアンスの表現はうまくいけたんだけど、作曲者とボーカリストが別人になると、その辺の伝え方が難しいね。あと、もうちょっとビート感をつかんでくれれば、もっとうまくなると思うけど…。

Q:では、次に1曲ずつピックアップして見ていきたいと思います。まず、タイトル曲の『Virus』は、.KOM@ロックに新たな1ページを切り開いたという感じですね。

A:そうですね。最近の.KOM@ロックは、ちょっとリフ・ロックに走り始めたんだけど、それをより明確に暗示しているのが、他ならぬこの『Virus』じゃないかな?。ただ、この前の『隣のおばちゃん』が疾走感のあるノリのいい曲だった一方で、今回の『Virus』はノリよりもハードさが全面に出た、また新しいロック・テイストの曲です。

Q:最近の傾向として、どことない切なさが感じられますよね

A:作っている時点では意識はしてないんですけどね。今回にしても、『隣のおばちゃん』にしても、間奏で曲の流れがちょっと変わっておもしろいんです。まぁ、そこは.KOM@ですから…。それに、最近といっても曲自体は1年半前の曲だから、最近は最近で、また傾向が変わってきてるね。

Q:詳しく聞くと、珍しくバッキングが2つ重ねているところがありますが…

A:そうそう、確かBメロかな?。初めに、MTRでギター・レコをやったときは1本だったんだけど、のちのち、松本氏が新しいバッキングを考えついて、『どうせなら重ねちゃえ!!』って2本でやったんだよ。それが結構、かっこいいね。

Q:ボーカル面だと、なかなか歌いにくい曲ですね。とくにサビは…

A:でもあれは、原曲の時点でああいう感じだった。B'zの『F・E・A・R』って曲にも似てる感じはするけどね。まぁ、ボーカルの実力が試されるって感じじゃないかな。

Q:次に2曲目の『my song』ですが、これはどういう風に作られたのですか?

A:この曲は、『Virus』のギター・レコを行っている時点で、2曲目をどうしようかって考えていたときに、新ボーカルのshingo氏の方から、こういう感じの曲をやりたいというリクエストがあって、それを聞いた松本氏が『それじゃぁ…』って作った曲がこの曲だったな。

Q:ということは、その要望が無ければ作られなかった曲ということですか?

A:そうです。Shingo氏は新ボーカルとして加入したわけだけど、実際の楽曲制作には関わっていない。あくまで、楽曲制作は松本氏とKe-Kunの2名だけで行っているから、2人の音楽性の範囲内の楽曲しかできない。そういう点から考えても、ちょっと.KOM@には異色の1曲といえるでしょう。

Q:確かに.KOM@には珍しいビートですよね

A:珍しいね。.KOM@って、こういうベタベタした曲は作らないからな。まぁ、メロディーで.KOM@らしさを残ってますけどね。

Q:また、松本氏のギター・ソロも今回は光っていますね。

A:そうそう。最近、あんまり松本氏がうまく出てこれるギター・ソロの曲がなかったんだけど、今回は、曲とソロがうまい具合に合致したっていう感じだね。メロディアスでありながら、早弾きも入っていて、なかなかのソロですね。

Q:あと3曲目の『梅』ですが、最近のリスナーには『梅』の存在価値を知らない人が多いようですが…

A:それはちょっと残念なところだけど、まぁ『DOGUMA』を知らない人が多いのだから、仕方がないかもね。この場をかりて説明をすると、『梅』という曲は、.KOM@が初めて作った曲で、結成のキッカケになった大切な1曲なんです。

Q:でも、どうしてこの曲を収録することになったんですか?

A:元々、前作の『勿忘草』に『梅』のインストをボーナス・トラックで収録したら、皆さんからの反響が大きかったから、『じゃあ、打ち込みのやつに歌を入れちゃおうよ』って勢いでなったんだよね。まぁ、今回の『Virus』が新しいボーカルを迎えて、新しい制作方式で制作した門出の1枚。それに、『梅』を収録するという点でも、それ相当の意味があるという判断もあったし。

Q:今回の打ち込みに関しては、松本氏とKe-Kunが共同で制作したとか?

A:そうです。『どうせ打ち込みでやるんだったら、本物っぽくやろうよ』っていう話になって、2人で一緒にやることになったんです。一様、松本氏がギター片手に考えながらやってたんだけど、『これって実際に弾けるか?』というようなフレーズもあったりして、結構作っていてもおもしろかったですね。

Q:5曲目に収録されている、いくつかのテイクを歌っているやつは?

A:あれは本当に意味はないです。ボーカル・レコをしているときに、適当に歌ってて、もう勢いで『これボーナストラックにいれちゃおう!!』ってことで収録したんです。だから、あんまり歌詞の意味も気にしないで下さい。

Q:次に、4曲目の『Happy?』ですが、これはゲストミュージシャンの@氏に制作を依頼したそうですが…

A:そうですね。昨年の夏に、松本氏が@氏に直接会ったときに、松本氏が直々に制作を依頼していました。本当は、競演とかも考えていたんですけど、なかなか当時はレコーディング方式が確立してなかったり、時間が合わなかったりで…。

Q:さて、今回のシングルは、当初は昨年秋のリリース予定だったのですが、それが今年の7月まで遅れた点について教えて下さい。

A:先ほども述べたように、今回のシングルは、@新しいレコーディング方式の導入と、A新しいボーカリストの加入というのが大きな柱でした。この2点をやっていく課程で、いろいろと問題が発生したんです。まず、ギター・レコは昨年の秋には完了していたんだけど、ボーカル・レコが技術的にも場所的にもあいまいで、ずるずると練習のような形で進んでしまった。で、実際のボーカル・レコがスタートしたのが今年の1月からで、これが春には完了し、その時点でCDリリースをする予定だった。しかし、最終チェックの状態で、メンバーが完成度に関して疑問を持ち、再度ボーカル・レコを行うことになり、結局7月までリリースがずれ込んだという訳。リリースを待ち望んでいた方々には大変申し訳ないと思っています。

Q:今回の反省をふまえて改善した点は?

A:やはり、楽曲を最優先で制作し、早い段階でデモを制作し、できるだけ早くボーカル・レコまでいける環境に持っていこうと努力しています。僕たちも、出来た曲をできるだけ早く聞いて欲しいですから。

Q:最後に、今後の展開を教えて下さい。

A:現在、.KOM@としては次回作以降の作品に向けて楽曲制作を行っています。次回作については、また後日発表があると思いますが、その次回作のボーカル・レコも盆明け頃から開始する予定で、早ければ秋までには次なる作品を発表することができるかと思います。期待していて下さい。

どうも、ありがとうございました