ーファミリー版ー かねさはの歴史                P 2

                    参考文献;集英社「図説日本の歴史」
                                                               旺文社「図説日本の歴史」
金沢区制五十周年記念事業実行委員会「図説かなざわの歴史」
〃          「金沢ところどころ・改定版」
                                 和田大雅「武州金沢のむかし話」 
 杉山高蔵「金沢の今昔」 ほか

・・・@日本のあけぼの〜旧石器時代・・・  

 日本人の祖先は今から数十万年前に大陸から渡ってきました。そこから日本の歴史がはじまります。
当時の人々は氷河時代の激しい寒暖の繰り返しや火山活動などと戦いながら食べ物をもとめ、工夫と創意をこらしながら生活をつづけ、次の縄文時代の文化へとつなげました。

 
日 本  で は

か ね さ は  で は

略 年  表


日本列島の形成












 
 今から約46億年前に地球が誕生しましたが、古生代を経て中生代の白亜紀の頃から新第三紀末期にかけて、いくつかの造山運動(隆起)を繰り返しながら、日本列島の山脈ができたといわれます。
 
 つづく更新世(1万年〜250万年前)には4回の氷河期があり、この頃はまだ日本列島はアジア大陸と陸続きでしたが更新世のおわり頃から温暖な気候が訪れ、氷河が溶けはじめて海面が上昇し、完新世の始め頃には日本は完全に大陸と切り離されてしまいました。
 

 
 日本列島がアジア大陸と続いていた氷河期のころは、海面は今より100メートル以上も低く、当時の東京湾の再奥部は久里浜沖で、それより陸地よりのところは、現在の利根川の水がながれており(古東京川)、金沢のあたりでも前面の東京湾は干上がって、現在の海面より40〜50メートル下を古東京川が流れ観音崎を過ぎたあたりで海に注いでいました。
  
       氷河期の海岸線
  


地 質 年 代

 
 かねさはの海の変遷


 氷河期が終わると気候は温暖化に向かい1万年位前から海面は急速に上昇,6千年前位には現在よりも4〜5mも高くなり,海は釜利谷や大道のあたりまで深く入り込みました(縄文海進)。
 その後海面は少しづづ上がったり下がったりしながら徐々に低下していきますが,この間平潟湾には宮川や侍従川から土砂が流れ込み砂州が作られ現在のようになりました。
 
日本人の起源
 
 人類の歴史は400万年ほど前にさかのぼりますが、日本列島がまだ大陸と続いていた20万年前の更新世のころ、ナウマンゾウなどを食糧としていた人類がそれを追って移動してきて住みついたのが現在の日本人の祖先だと考えられています。
 日本で発見された人骨で古いものは静岡県浜北市、鳥取県夜見原、沖縄県山下町などで発見されておりこれらは更新世時代のものとみられています。
 
旧石器時代(BC4百万〜BC1万)

 地質年代の更新世は考古学上の旧石器時代とほぼ一致します。先土器時代ともいわれ、まだ土器は使われずただ岩石を打ち砕いただけの石器を使っていた時代です。
岩宿遺跡
 1949年(昭和24年)相沢忠洋氏の手により桐生市の近郊にある岩宿の関東ローム層から旧石器時代の黒曜石の石片が発見されて以来、各地で旧石器時代の遺物が発掘され日本でも旧石器の文化の存在が確認されるようになりました。

石器ねつ造事件
 
2001年11月東北旧石器文化研究所の藤村新一副理事長による旧石器遺跡のねつ造事件は大きな波紋をよび考古学の体系の見直しが迫られる事態となりました。
 日本考古学協会では検証作業が終了した32ヶ所について藤村関連遺跡はすべて否定し歴史教科書でも藤村関連遺跡は抹消されました。

 旧石器時代の「かねさは」については遺跡も少なくまだ分からないことが多くありますが、この時代の人々は狩猟が主体で移住をしながら主に石器を使って動物の解体をして食べていたようです。

「かねさは」の地名の由来
 
金沢文庫の古書に正嘉2年(1258)倉城(久良岐)郡六浦庄内金沢村とあるのが文献にでてくる最初といわれており、当時はかねさは(わ)と読んでいました。
 かねさはの由来については鎌倉に幕府が開かれたために、鎌倉の近くに多くの刀や槍などの武具を作る所が必要になり良い水の豊富なこの地に鍛冶匠たちが住むようになったからといわれます。また埼玉県秩父郡金沢村から鍛冶匠たちが移住し、同時に地名も移されたのではないかともいわれています。
 

  日本の考古学年代
 (万年) 考古学年代 地質年代
BC400〜BC1 旧石器時代 更新世
BC〜BC 0.03 新石器時代(縄文時代) 完新世

(現在)
BC 0.03〜AD 0.03 金属器時代(弥生時代)

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