カ エ デ(円覚寺)


 山門に赫っと日浮かぶ紅葉かな (飯田蛇笏)

 晩秋の北鎌倉には名刹のカエデを愛でる人々が静かな境内でひとときを過ごしています。
 
 円覚寺は弘安5年(1282)無学祖元を開山として北條時宗が、蒙古襲来による文永・弘安の役の結果戦死した兵士の菩提を弔うために創建した鎌倉五山第二位の大寺で、臨済宗円覚寺派の大本山です。
 広い境内は春の梅、夏の新緑、秋の紅葉、冬景色など四季おりおりのたたずまいを見せ、多くの堂宇、寺宝 が国の重要文化財となっています。

 ●円覚寺までのあし  JR北鎌倉駅下車1分
   (照会先 鎌倉観光協会 Tel 0467-22-3350)


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 鎌倉五山

 五山の制度は中国の南宋の時代に設けられた制度で、日本では鎌倉と京都に各五つの寺が指定されました。
 鎌倉五山は建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺ですが指定により幕府の保護を受け、僧たちには宗教的な厳しさが失われた反面、中国の学僧にならって漢詩文の研究が深まり絶海中津や義堂周信らによる五山文学が発達しました。
 義堂周信が円覚寺でつくった詩が空華集にのこされています。