昭和天皇と二・二六事件


 侍従武官長本庄 繁(1931年当時の関東軍
司令官)が天皇に事件を報告すると速やか
に鎮圧するように命じ将校たちを「暴徒」
とよんだ。
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 その直後にヒロヒトは陸軍大臣川島義之
に「一時間の内に暴徒を鎮圧せよ」と命じ
その後も終始、侍従武官長に報告を要求し
た。翌27日軍統帥部による反乱軍鎮定が進
捗していないと知るとヒロヒトは「朕自ら
近衛師団を率いて現地に臨まん」と繰り返
し述べた。
 言葉どおりに出動したわけではないが、
前日同様に定期的に報告を出せと命じ、
結局反乱軍は2月29日に鎮圧された。
 天皇の意向がものをいった結末であった。
 
(ピーター・ウェッツラー「昭和天皇と戦争」より)




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二・二六事件の反乱軍に対して上げられた
帰順を勧めるアドバルーン