新營

 台南県新營市。日本時代に建てられた塩水港製糖新營製糖所を中心に発展してきた街で、サトウキビを運び込むための鉄路があちこちからこの工場に向かって伸びています。新營製糖所は戦後、台糖公司新営総廠として引き継がれましたが、2001年7月に製糖工場としての機能は停止しています。
 だからといって、人の気配もなく、往事のにぎわいはどこへやら…というわけではなく、サトウキビ運搬用の鉄路を生かしたレジャー施設として生まれ変わっているのです。
 私が新營を初めて訪問したのは2005年2月27日。日曜日だったこともあり、このレジャー用のトロッコ列車「五分車(ウーフェンチャ)」はけっこうな人気ぶりであった。家族連れや観光バスで乗り付けた団体客でにぎわっている。乗り降りする場所の近くには、台糖の直営売店があって、アイスクリームなどを売っています。
 台糖は、砂糖の国際価格が下がったあとは、食品加工とか、ランなどの花の品種改良などを手がけています。トロッコなど自社所有施設のレジャー施設化も“砂糖に依存しない糖業”の姿といえます。


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