2000年3月前半の毎日小人

わりと最近の小人です。


3/15(水)

 会社帰り、乗換駅で各駅停車を待っていた時のことです。
 ホームの外から「にゃあ」というとても可愛い声が聞こえました。猫です。でぶのパンダ猫が歩いていくのが、少し見えました。猫はすぐに車の陰に入ってしまいました。サクの外に顔を出してみようとしたら、すんごいことに気がついてしまいました。
 なんとなんとなんと、サクのすきまの幅が私の顔の横幅とぴったり一緒だったのです! 無理をすれば外に顔を出せそうだったのですが、やめました。人間、勝負をかけるべき時と退くべき時がある。そして今は違う、と思ったのです。
 ちょっとくやしかったので、ためしに横向きに頭を入れてみましたが、今度は全然入りませんでした。ひとの頭は、だいたい顔の横幅よりも奥行きの方が長いんだな、ということがわかったので、よしとしておきました。

【遊び小人】
『電動王子様タカハシ』亜月亮 りぼんマスコットコミックス 集英社
「全国5千万乙女にHOTなニュース!! 女のコの永遠の夢 理想の王子様が今ならたったの×万円! 全国5千万乙女のアンケートによる理想の男性像データから作り出した電動アンドロイド「タカハシ」1号 今なら高級羽毛布団と5段式高枝切りバサミとセットで…」(本文より引用)
 雑誌掲載時からひそかなお気に入りだったこの作品(なんたって背中にコード付き!)が、ついに単行本になってしまいました。何かしらうまくいかないことがあって、その場の勢いでタカハシを買ってしまった女の子が、タカハシの力を借りて、好きな人に思いを伝える、というのがおおまかな流れのコメディ。続編『〜2号3号』(大量生産なのだ)と、短篇二作も同時収録。でもタカハシものがやっぱり面白いです。車田正美の影響が色濃い、エネルギッシュなギャグが折り込まれた、パッと見の印象よりはるかにしっかりした作品です。普通の学園もの連載を描かせると、この勢いと力強さがアダとなって、テーマが見えなくなっちゃうことが多いんですが、枚数制限のある読みきりだと、とっぴな設定を生かした、シャープな佳品に仕上がります。短篇向きの作家さんかもしれません。絵は硬めですが丁寧で上手。目がかなり大きいけどかわいい。せっかくタカハシ1号(ホスト系)2号(要領よし)3号(どんくさ)のキャラはいい感じに立っている(見た目の違いは髪の分け目だけですが)ので、返品されちゃった1号のその後とか、うじゃうじゃいる4号以降の運命とか、まだまだ読んでみたいです。そして生みの親、女博士の真の目的は…! とか。
 この面白さ、大きい乙女の人にしかわかるまい(笑)。でも、谷川史子好きの男性などにもおすすめしてみたいですね。


3/14(火)

 今日はお昼ごはんに、キッチンジローのスタミナ焼きを食べました。タマネギとにんにくたっぷり。精がつきそうですね。晩ごはんには、ギョーザをたらふく食べました。臭い女はおきらいですか。ダメですか。側に寄ってほしくないですか。そうですか…私もあんまり好きではありません。

【遊び小人】
『ビューティフル・ワールド』やまだないと FCゴールド 祥伝社
 ゲイカップルのアレックスとモモは、ところかまわず抱き合っちゃうほど愛しあっている。ふたりのまわりには、巨人やテディベア男、死んでる男やAV女優など、いろんな妙な人がいる。うまくいかない人生に立ち止まる人々との関わりを描いた、一話完結の短編集。
 『ぼのぼの』(いがらしみきお)で言うところの、「怖い考えになってしまった…」。心の底にある恐れとか絶望、深い淋しさをこらえて、みんな生きている。同工異曲、テーマはどれも同じです。たとえば『宇宙について』。「きれいな星空を見ていると引力が信じられなくなって、地球から落っこちる気がする」という女の子。ほんとうに落っこちてしまう。怖い思いをして、でも、なんとか戻ってこられた。『スイッチについて』の少年が、殺人衝動を押さえられなくて「死ねスイッチ」を押しちゃいそうな気がする、と泣くと、元気な女の子のナナが、それを我慢するスリルがたまらない、核のスイッチがあったって我慢する自信ある、と切り返す。ギリギリで踏みとどまれる、こちら側に戻ってこられるのはどうしてだろう? 自分から他人から、物へ地上へ、さまざまに形を変えて向かう愛(なのかな)、と思います。ひとつの話だけでは、結論まではっきりとは見えないけど、全話を、アレックスの視線を通して見てみるとなんとなくわかってきます。ああ、世界は美しく愛しい。すすめてくれてありがとうYちゃん。
 やまだないとの表現は、どうやら読者の感覚に負うところが大きいらしく、ぜんぜんわからない、共感できないと断言する人もいます。万年思春期で弱気人生だ、という自覚があるかたにしかおすすめできません。


3/13(月)

 基本に忠実なものが大好きです。
 3度のメシよりジャンプが大好き。すいません適当なこと言いました。すべてにおいて多数派がいいとはまったく思っていませんが、実験冒険は、基本ができてこそだと思います。普通というフレーズにたまらなくときめきを感じます。普通の女の子に戻りたい。定石とか原則とか言われると、ああっもう辛抱たまりません。型通り、枠にはまった、ありきたり…うっとり。
 いくら身体が抵抗しても、ふと気がつけく三角食べをしています。駅のホームで階段で、右左右左、タイルを順番に踏んでいくのも気持ちがいいです。でも、いつのまにかリズムがくずれていきます。もう1回修行してからやり直してもいいでしょうか。修行したからってどうなるものでもないでしょうか。

【遊び小人】
『EDEN 1〜4』遠藤浩輝 アフタヌーンKC 講談社
 新種のウイルスによる疫病で多数の人が死んだ、「崩壊後の世界」。政治の枠組みが変わり、機械化よって延命または能力拡張を行った兵士たちや、使い捨ての生体兵器を用いて、宗教に名を借りた血みどろの抗争が続く。世界を二分(…たぶん)する勢力の、一方の頭領の息子エノアは、前世紀の異物のロボットと旅するうちにゲリラグループに拉致される。彼らとの奇妙な交流を果たしながら、過酷な戦いに巻き込まれていく。
 王道ですね。見過ごさないために、敵を殺すことを覚えていく少年と、周囲の人々の抱える問題を詳細に描写し、アクションもしっかりに描いています。作家自身が「エヴァ」の影響について語ってはいますが、終末後の世界に舞台を選んだものにありがちな、「ボクが左右する世界」逆に「ボクがいなくなっても続く世界」といった、たったひとりのキャラクターの内面だけに回帰する息苦しさは薄いです。机上の思考(っても漫画なんですが)だけでなく、肉体を使って解決するしかない問題、答えの出ない難問を、真摯に描いていきます。いつの時代でも変わらない命の選択。世界の構造が分かりにくいとかいろいろ難はありますが、できるだけ丁寧に作ろうという意気込みは感じるし、やや不安定な絵柄から受ける印象以上に、スピード感があって面白いです。エノアが父親のグループに戻り、メインキャラクターが(死んで人数が激減しない限り)過去も含めて本当に絡みあうのはこれからのようです。読み続けます。


3/12(日)

 頭、切りました。前頭葉が刺さってチクチクしていたので、悩みもなくなってすっきりしました。やっぱり、ひとは前頭葉で悩むものですね。
 だいぶ脳みそが軽くなったような気もします。15センチほど頭が短くなって人相が変わったので、久しぶりに会うかたに気づいてもらえないのではないかと心配です。


3/11(土)

 両国の「江戸東京博物館」に行ってまいりました。思ったよりも無駄に広くてとても疲れました。江戸時代から現在までの、町の生活を再現する展示です。生活ならなんでもありで、見たこともない防寒用の革のハッピやら、かわら版やら…衣食住、娯楽などいろいろ。あるひとつのもののバリエーションをたくさん集めましたというタイプではなく、構成の妙で異世界探索させてくれる、テーマパーク的な博物館でした。展示物についている説明文が簡潔でわかりやすくて、読みふけってしまいました。面白かったです。
 両国橋のたもとの江戸時代の盛り場を、大量の人形で再現した展示が印象的でした。すごくちっちゃい人形が、遊んでいたりぶらぶらしてたり、ケンカしてたり、固定されたままで表情豊かに演技しています。そばで流されていた「両国の夕涼み」と題されたビデオにちょっと感動しました。「物見遊山にやってきた男の一晩の散歩」というお話仕立てになっています。ジオラマは微動だにしないのに、カメラの動きと照明、SEとナレーション、編集技術だけで、生き生きしたゆかいなドキュメンタリーが出来上がっていました。橋の上にたくさんの人形がいる同じ場所でも、カメラを人の目にして動かしながら撮れば、ゆきかう人の動きになるし、橋を真正面から見上げるように撮れば、人出ぎっしり感が出るのですね。与えられた素材を魔法のように料理する、うーんなんだか、職人の技を見た気がします。ステキだ…


3/10(金)

 カドって、危ないですよ。とうふの角とか、頭をぶつけて死ぬって言いますからね。街角なんかも、テレビの取材車ですごい騒ぎになりますからね。ずっと前、渋谷の街角でムッシュかまやつさん(敬称カブリ正ス)見たことあります。すみません関係ありません。
 道の曲がり角なんか、さらに危険ですね。だって、行く先が角に隠れて見えないんですよ! 自分がどこに行くのか、わからなくなっちゃうじゃないですか。どうするつもりなんですか。天国につながってたり、ドン、きゃっ! 素敵な出会いが待っていたりしたら。ほらまた! 向こうからやってきます。今、地獄の四丁目行きバスを見送りました。ふー、危ないところだった…くわばらくわばら。
 と思ったら、曲がり角の段差でコケて足首ひねりました。今日は厄日ですね。

【遊び小人】
『集積回路のヒマワリ』三原ミツカズ FCゴールド 祥伝社
 高性能だが喜びも悲しみも知らないメイドロボットと金持ちの老人の関係を描いた表題作ほか、主に少し未来を舞台にして、うら寒くダークな人間たちの心を描く6編を収録した短編集。
 暗いけど好みです。徹底的に心のつながりあわない状況をひたすら冷たく表現した作品と、絶望的な状況の果てにかすかな救いを見るタイプの作品とが混在しています。後味の悪いオチでバッサリ終わってしまう『リッサの鉄の檻』や『鉱物君』よりは、じわっとした余韻を残す『あなたは生きている』とか表題作などのほうが完成度は高くて、面白いです。こっち方面に進んでほしいなあ。ただダークなオチで切り捨ててしまうんでは、余韻を味わえないし、最終ページのあとで、キャラクターの苦渋について考える楽しみがありません。白黒のはっきりした絵は多田由実系で、衣装や小道具はおしゃれ。スタイリッシュな画面構成と言うにはもう少し足りませんが、発展途上です。長篇『ハッピーファミリー』もそのうち読んでみたいという気にさせられました。なんだかものすごく質の高い創作同人誌の香りがします。フィールヤングでこれかあ…いい世の中です。よけいなお世話ですが、こういう作品が受け入れられると、読み手としても選択の幅が広がって嬉しいので、どんどんがんばってほしいです。


3/9(木)

3月9日でサンキュウ。
うれしくってもまんが。
たのしくってもまんが。
かなしくってもまんが。
おこっていてもまんが。
やけ食いよりやけ酒よりやけ読みです。

【遊び小人】
少女漫画づいています。
『WILD CATS』清水玲子 花とゆめコミックス 白泉社
 猫とまちがわれて拾われたメスライオン、シーザーの視点で、御主人様への愛を描く。記憶と視線をテーマにした近未来の物語『秘密』も収録。
 同時収録作品がとてもいいです。暗殺された大統領の脳に埋め込まれたチップを解析し、死者の見た映像を再現、事件を解決しようとする試みがなされる。何をどう見るかは、ひとに残された最後のプライバシーだったのに、大統領の秘密が図らずも暴かれていく。主人公は読唇術のエキスパート。許されない相手を見つめてしまう自分を、大統領の視線に重ね合わせます。美しい絵が、鮮烈な印象を残します。耽美だ…(やおいじゃないです)。恋は盲目というのはうそですね。焦がれる相手はこんなに美しく見える。見えすぎです。ため息の出るようなせつない作品です。何を忘れ何を覚えているかも、無意識にひとは選んでいるのだなあ。高校の地理で習った、記憶をたよりに地図を描くと、距離や位置関係がデタラメになる、ということを思い出しました。

『彼氏彼女の事情』津田雅美 花とゆめコミックス 白泉社
 学園祭がやってきた。雪野たち有志は芝居「鋼の雪」を上演し、その内容に、自分の心の傷をえぐられた有馬は動揺する。いっぽう十波は、つきあい始めた椿の自由な生き方についていけず、一度はあきらめることを決意した。
 芝居のシーンがほとんどを占めています。一筋縄ではいかない完成度の高い「作品」にしあがっています。劇中劇にとどめるにはもったいない。そこかしこにある愛を受け入れる方法、自分の傷を認知することを、この道具立てでなくてはできない方法で描きます。言葉のセンスがいいので、小劇場風のセリフも臭くなりすぎない。でもこのままほんとに上演したら直球すぎてウザいだろうなあ。ウザいといえば、有馬君がうっとうしくていやかも。ちなみに、すばらしいアンドロイド物語です。

『愛のふじつぼ 2』こいずみまり ぶんか社コミックス
 幸子とアキラ、完結編。
 アキラの捨てゼリフがすごい。ネタバレ→「オレ おまえのこと 全然好きじゃないから」ふつう言わないし、言えません。ある意味すごい殺し文句。惚れそうです。いいかっこしようとすらかけらも思ってないんですな。まるで宇宙人どうしです。失恋した直後の人に読ませてみたい(ひどい?)。


3/8(水)

 今日は素の小人。
 サイト評価の◆HEY BULLDOGさんで、「普通の低レベルオタク様」という評価をいただきました。ありがとうございます。これからも普通の低レベルオタク感覚を忘れずにやっていこうと思います。えらくないので様はけっこうです。
 おたくをやめようとしたこともある、薄口おたくだということが見切られてしまったようですね。せっかくだから言い訳をします。自分のサイトについての自己批評まつりを行います。なにか大問題が発見されたら、リニューアルを敢行します。

 まず「毎日小人」。書式、内容、文体に一貫性がありません。日常記述だったり、事象に対するコメントだったり。アップし始めてからだんだん固まってきました。読んで下さる人を実験台にするのは迷惑行為なので反省します。
 「毎日小人」の内容。自分の日常、社会現象、業界裏話などの、具体的な情報を伝えることは、これからもあまりしません。「中身はべつにたいしたことないけどなんかおかしい」文章をめざしています。が、「笑える日記」にはほど遠いのでまだまだです。「毎日更新超爆笑コラム!」とかタイトルにつけてる人ってすごい自信だなあ。めざす目標が、そもそも正しいのか疑問です。私を知らない人が、わざわざ読む必要を感じるしろものになりうるのかもはなはだ疑わしい。でもやりたいので、続けていきます。
 「遊び小人」。このコーナーの目的は、読んで、見て、面白かったものを人にすすめる、いちばんよい方法の模索です。面白い作品へのご恩返しがてら。へなちょこライターをやってる理由も同じです。取り上げている対象がおたく的に薄いというのは自覚しておりますが、好きなものはしかたないです。総量が少ない、タイムリーでないので役に立たない(情報収集が甘い)、読みが浅い、分析がぬるい、一本調子で紋切り型という欠点に関しては、これもどうにか続けていくことでレベルアップを図ります。あんまり見にくければ見た目は変えます。そのうち。
 「語り小人」は、根本的な改善は望めません。ダメだと思った人がダメだとその場で言えるように、アンケートをつけるぐらいでしょうか。あ、ダメだと思った人は二度と来ないですか。残念です、さようなら。
 小人の園。そのうち。おでかけ小人。そのうち。
 結局、リニューアルなんてする気はないのがバレました。

 人並みにへこんだので、未だかつてない長文になり、とても格好悪いです。自分のサイトについて書くのはこれで最後にしたいと思います。面白いサイトになるようにボチボチ考えていきますので、今後も読んで下さるかたは、どうぞよろしくおつきあい下さいませ。

【遊び小人】
『BX』おかざき真里 マーガレットコミックス 集英社
 奔放・刹那的な毎日を送る女の子ねのひが、やはり自殺的にボクシングに打ち込むうさぎ(通称)に出会う。うさぎの美しい身体と、無口で幼く危なっかしい態度に、生まれて初めて体のシンから熱くなるような感覚を知った、ねのひの想いの行方は。
 神経質、しつこいほど繊細、なおかつセクシーな絵がすばらしい。抜群に上手い。けど、第1話のあっとおどろくような巧みな構成がだんだん息切れしてぐちゃぐちゃになってしまうのが惜しい。どきりとするような力強く色っぽいネームも、投げ出されて目一杯の空振りに終わっているものが多いです。でも絶対に、今後期待の一番手です。キューティコミックで連載中。イラストの仕事も多いようですが、まんがやめないでほしいです。


3/7(火)

 最近、手から破壊光線(わざタイプ:ドラゴン)が出ちゃうんですよ! どうやら、覚えたのは右手のようです。左手に告げるなかれ。
 今日、朝の会議で、灰皿を欠いてしまいました。このあいだはコップ割りましたし。もっと強い相手はいないのかと探しています。俺はこんなもんじゃ満足できねえ。こっ、この、この右手が…!
 どうせわざなら、高速移動(わざタイプ:エスパー)を覚えたいものですね。

 猫のゲロの方がイヤだというかたが1名いらっしゃいました(昨日の日記参照)。そんなにきらうことないじゃないですか。猫、かわいいですよ。

【遊び小人】
『愛のふじつぼ 1』こいずみまり ぶんか社コミックス
 年下男のヒモに翻弄される幸薄いOL、その名も臼井幸子。不器用な献身愛を描いた大河四コマ作品。下ネタ吐きまくりの後輩OLが一応主人公の『うかつちゃん』も同時収録。
 異常に具体的で、些末で、下らなく、超下品で、大げさで笑える不幸っぷりがせつなくイタイです。不幸に酔いしれてはほろほろ泣き崩れる甘えん坊の割には時折妙に醒めてる幸子と、とにかく非道で愛情のかけらも見せないアキラの関係は、ほとんど共犯関係。お互いに、お互いのために奉仕・演技をしているかのようです。同じ構造の作品として業田良家『自虐の詩』と比べられそう。でもそこまで深刻ではないし、むしろパロディーっぽくもあり。
 友達のグチを聞いて、聞いてる時には真剣なんだけど、あとでふと我に帰り、「なんでそこまで溺れるよ…?」「つーか、どう考えてもおかしいって気づけよ!」と、悪いとは思いつつ乾いた笑いをもらしてしまうような後ろめたいおかしさでした。

『育ってダーリン! 1』久米田康治 少年サンデーコミックス 小学館
 いい男がいないと嘆く女子高生うららには、実はおじいちゃんの決めた許嫁がいた。勇んで見合いに出かけたら、現れた相手はなんと小学生の冬馬。いや、私好みのいい男に育ててみせるわ! といきなり結婚生活を始めたのだった。
 『かってに改造』作者の旧作ですが、えっちでもおたくでもない、驚くほどまっとうなラブコメ。コメの部分が随分強いです。「女心をつかむオトコにする」「スポーツマンにする」など、一話完結でうららの勘違い特訓が繰り広げられるのが基本。見栄だけで突っ走るうららに、子供離れした冷静さでつきあってあげる冬馬、という構図はわかりやすいし楽しい。バカっぽいことや下らないお約束を繰り返しながらも、ちゃんとふたりの関係は、少しずつ「育って」いきます。少女漫画ノリですね。増刊連載だったらしく、ちゃんと終わってるのか心配だなあ。


3/6(月)

 階段を降りる。目の前には、また昇り階段があるが、だまされてはいけない。右手からは、鉄の馬が走り抜ける轟音が聞こえてくる。
 左が正解。一般人が奥に入ってはいけないかのような薄汚い地下道。すぐに右に曲がると、なんだか旅行屋の店内に迷いこんでしまった気分になるほどたくさんのパンフレットが並んでいる。ハワイ。グァム。サイパン。サイパンってどこの国ですか。
 まだ目的の物はまったく見えない。全然気配がない。とにかく薄暗い。
 左の奥の奥にやっと見つかった。短いけれど地下迷宮。宝物が見つかった。
 金色に輝いている。ああ美味しかった。かぼちゃプリン。数年前から噂には聞いていたけど、どうにもたどりつけなかったんです。

 ところでみなさん、犬のフンを靴で踏むのと、猫のゲロを靴下で踏むのとでは、どっちがいやですか?


3/5(日)

かぜひき小人が、あらためましてかぜひき直し。
仕切り直し。
やり直し。
書き直し。
逆戻り。
差し戻し。
22時戻り。
引き回し。
持ち回り。
たらい回し。
もうけっこうです。おととい来て下さい!
連想ゲームで、いつの間にかせつなくなってきましたので、このへんでやめます。
…立ち直り。


3/4(土)

あれっ?
ちょっと我を忘れてました。
もとへ。
ちょっと気を失ってました。

【遊び小人】
『SFが読みたい! 2000年版』SFマガジン増刊号 早川書房
 過去1年間に出版されたSF本について、SF界の識者にアンケートをとり、国内編・海外編のベスト20を決定したSF版『このミス』。他に、対談、インタビュー、サブジャンルごとの1年間の動向、出版データなど。
 まず、水玉螢乃丞さんのカバーが楽しげ。SFファンであることにちょっと気恥ずかしさを感じている人たちが、彼女や彼氏にさり気なくSFをすすめてみたり、人がうっかりSFに手を出してしまうシーンを、いつもの調子の多コマイラストで描いています。これを見たら、誰だって「SFの楽しさを紹介する本なんだな」「要チェックの本を幅広く教えてくれるんだな」と思うはず。私のためのムックかも! と思いましたよ(違います)。普通の本好き、たまに青い背の文庫も買っちゃうし、SF映画が面白かったら、原作や似たジャンルの本探してみようというくらいの人に向けた本かと思います。またこの表紙なら、水玉さんのエッセイが載っているような本をふだん読む、ヤングアダルト読者やアニメファンに、アピールしようとしているのかなとも思います。
 なのに、中身は全然違うので驚きました。柱となるような別立ての大きな企画は他にないのでランキングが一番メインなんでしょうが、ものすごい偏りっぷりというか取りつく島がない感じで困惑します。遊び心のあるようなコーナーはありません。まんがやアニメの紹介は薄めで、ゲームのコーナーはなし。作家インタビューもあったりなかったりです。ちょっとだまされた気分。つまり、いままで年に1回「SFマガジン」本誌でやっていた「この1年を振り返る特集」を切り出して1冊にした本ということでした。
 「SF識者」って、SFマガジンに記事を書くライターさんや、SFマガジンに書く作家さんのことであって、「SFも読むストライクゾーンの広い書評家」「SFが守備範囲な編集さん」とかじゃないんですね。そんなハードな方々におすすめいただくランキング上位の本は、とても難しそうで手が出せません。そうなんだ…私って、このムックの対象読者じゃないんだ。薄いファンなんかお呼びじゃないのか。
 最近小説を読んでいないから、なにかいい本はないかなと思ったのに、あんまり参考にならなくてがっかり。人をあてにしたのがまちがいだったんでしょうか。この手のムック本は好きな私ですが、なにかが違う気がするなあ。


3/3(金)

 どんなに難解な言葉でも、ひらがなさえわかればたちどころに読めてしまう、ああふりがな(ルビ)ってすばらしい。人生で大切なことはみんなてんとう虫コミックス(のルビ)が教えてくれた。これは本当です。本当ですってば。信じて下さいよ。オオカミ小人。
 最近では自動的にルビをふってくれるソフトができたらしいのですが、ときどきとんでもないまちがいをやらかします。
 いたいけな少女がふきだしで「これはおばあさまの物(ブツ)です」。
 悪い仲間とつきあい始めたようです。うちの娘になにをする。

 昨日の答え→行の頭の文字を拾ってタテに読んで下さい。

【遊び小人】
『CHAMELEON ARMY』安野モヨコ フィールコミックスゴールド 祥伝社
 地味な会社にやってきた、いまを生きる女。おやじを手玉に取り、妻子ある男をおとし、地味な仕事をし、地味な同僚と接する、そのうちに起きる摩擦の行く末。あたしって何モノ? ちょっとだけホラー風味な表題作、連作『夜の王子様』ほかの短編集。ファッション道対決のバカ短篇『Xガールの血は騒ぐ』が面白かった。
 岡崎京子の絶望のたぶん先、生きるしかないやるしかない「女の子」という生き物たちがぶつかる様々な局面。やりすぎて疲れたって感じの主人公たちが、負けたり、なんとなく癒されたり、ひとりで立ち向かったり、すいすい流したりといろいろな戦法で解決を試みます。面白く読めました。描かれたのは95年から97年。5年前の気分はよく伝わりますが、早くも少し古く感じます。どれもゆるいというか、短篇にしては物語の構成が甘く、スキが多いです。オチも適当だったり。もっと全開で描いた作品が読んでみたい。長篇の人なのでしょうか。


3/2(木)

こんな日もある。
うた歌いたくなったり。
せっかくのいい天気なのに。
いっぱい飲んでもいい感じ。
おーどうしたひさしぶり。
わらって話せる日がくるさ。
つまんないことでもなんでもさ。
たまには会ってよ。

ラヴ。
ラーメン。
らっきょうは嫌い。
〜。

うかれすぎですね。頭もげちゃったんで拾っといて下さい。



3/1(水)

 最近ちょっと調子のりすぎじゃないの。いくらもうすぐ1000ヒットだからって図にのんなよコラ。のび太のくせになまいきだ。
 はい、すみません…今日はうそつくのやめます。
 俺さー、男だけど巨乳なのが悩みでさー。ちなみに元高校球児なんだけど。エースで四番だぜ。いやースポーツって最高だよね。人間体動かさないとおかしくなるよね。ちなみに俺の初恋のあの子はどうしてるかな。かわいかったな、マネージャー。
 はい…すみません。大変申し訳ないと思っております。
 いままでだましててすみません。ライターっていうのも真っ赤なうそなんです。経歴詐称は無期懲役ですか…どうしよう。
 今日の小人は何回うそついたでしょう。微妙な判定は先生におまかせしますので安心してね! 抽選で素敵な小人グッズをプレゼント。さあどんどん応募しよう。答えは25時間後!
 全部ほんとですからね。



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