はなおくらレポート

鉄人28号と新長田界隈

日時 : 2010年1月20日(水)天候  晴れ  
目的地 : 新長田界隈
目的  : 鉄人28号を見る
アクセス: JR・地下鉄「新長田」

 10時、新長田駅を出る。駅前広場に向かって鉄人28号と書かれた矢印の通りに行くとすぐ目の前の若松公園に巨大なモニュメントが現れた。今年は、阪神淡路大震災から、ちょうど15年になる。これを機に被害の大きかった長田区の新長田地区に、神戸ゆかりの漫画家、横山光輝氏の作品「鉄人28号」で高さ18メートルもある実物大の像が作られた。JRの窓越しに何度か見たが、実物を見たのは初めてだった。足を踏ん張り拳を高く宙に突き出している姿は、震災後15年にもなるのに未だ元の賑わいを取り戻せていない長田の住民に、元気と勇気を感じ取ってほしいと応援しているようだ。
 すぐ隣のデパート、大丸で「鉄人28号と昭和の暮らし展」が開かれていた。そういえば、つい20数年前は「昭和」だったんだなあと、懐かしいような不思議な気分に浸りながらの見学だった。 鉄人のバッジも記念に買った。
 大丸を出てJRを超えシューズプラザのある北へ向かう。途中、沢松奈生子や野口みずき等、各界のアスリートたちの靴型とサインが埋め込まれた「アスリート靴型歩道」をたどっていくと、水が流れるせせらぎ通りに出る。その前に見上げるような大きな真っ赤なハイヒールがあり、そこがシューズプラザ。あいにく水曜日は定休日で入館できなかったが、靴のことで悩みがある人や、新しい靴の見本などを見学すれば面白そうな雰囲気だった。
昭和の暮らし展 定休日のシューズプラザ
 そろそろ、おなかもすいてきた。長田名物「ぼっかけ」を食べに・・・ということになり商店街をあちこち見ながら歩く。通りがかりの人に尋ねながら、「ぼっかけ」ののぼりのある店を見つけた。ここでは、「ぼっかけうどん」と「ぼっかけそば」があった。ワクワクしながらお箸をつける。牛すじ肉を小さく刻み甘辛く煮込んだもので、それを麺類に乗せたりカレー、焼きそば、お好み焼きの具にしたりするそうだ
せせらぎ通り
 1時間ほど休んだのち再び町へ。この地域は、「アスタくにづか」や「アスタプラザ」など「アスタ・・・」という名前の通りや建物が目に付く。「アスタ」とはアス(英語の私たちUSと明日)、タ(TOWNと街)を組み合わせたものだそうだ。このアスタの街を見ながら菅原の水仙公園へ。
 震災後、両陛下が被災地訪問の日の朝、皇后様みずから皇居内で摘み取られた17本の日本水仙の花を焼け跡に供えられたそうだ。後に、ここを水仙公園として整備し地域の人たちの憩いの広場となっている。新しい球根も植えられて毎年地域の人たちを楽しませてくれていると聞いた。また、菅原地区の人たちは、この水仙をいつまでも後世に残そうと枯らさないようにドライフラワーにして、今は「神戸布引ハーブ園」の展望レストハウス、一階エントランスに展示されているそうです。
すがはらすいせん公園
この地域は、寅さんの映画の舞台にもなっているので、何かゆかりのものをと探してみると、食品館の入り口に撮影の様子を撮った写真が掛けてあった。

震災前には、小さい工場がたくさんあったが、今は一つのビルに数軒の工場が入ってとても近代的になっているように見受けられた。

寅さん記念の写真
あれこれ見ながら歩いたが、震災前とは街自体が大きく変わって、靴の街と言われているが、それと思われる様子は感じ取れなかった。
2時40分帰路に着く。

新しくなった長田の町を感じた1日だった。

美しくよみがえった町並み
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