はなおくらレポート

明石海峡大橋を歩いて渡る

日時  : 

2008年7月19日(土)

目的 : 明石海峡大橋を歩いて渡る
目的地  : 淡路島岩屋
淡路島公園ハイウェイオアシス
アクセス:

JR舞子駅 山陽電鉄舞子公園駅

夏休みに入った最初の日、明石海峡大橋開通10周年記念「明石海峡大橋を歩いて渡る 海峡・淡路島ハイク」というイベントに参加した。
前もって申し込み、抽選で1200人ほどに絞られた。

 募集対象者(下記の条件を全て満たすこと)
 ・ 中学生以上の方
 ・ 自己責任で6km以上の歩行、高さ30mの階段昇降ができる方
 ・ 高所恐怖症でない方
・・・(失格だと思いながらも<何とかなるだろう>と考えていた)
 
・ トイレを2時間程度我慢できる方

 と、厳しい条件が付いていた。

朝9時、大橋の舞子側「橋の科学館」で受け付けをすませる。120人くらいずつ10班に分けられ、時間を区切って順番に出発するようになっていた。
私たちは第一斑。受け付けで貰ったストラップにデジカメを繋げて首から提げた。舞子側アンカレイジ(橋台)の1階でヘルメットを受け取る。橋の上から物を落として事故を起こしたりしないようにという注意や、次の休憩地までは水分補給もしてはいけないと過酷な約束事があった。
橋を歩く人たち
9時20分。いよいよ出発。1階から7階まで30mの階段を上りつめる。
9時25分。少し、足に来たが条件の一つは、クリアだ。ここでまた、「高所恐怖症の人は、諦めて引き返すように」という意味の事が告げられた。引き返すには最後のチャンスだ。が、ここは目をつむって前へ進むのみ。延々と続くグレーチングの道。先頭の人たちは黙々と歩いている。恐る恐る足もとを見ると、65m下の海面(高いところは90mもあるそうだ)がはっきり見える。

グレーチングのつなぎ目の大きな穴に、つま先や踵がはまり、歩きづらかったが、なんとか上手く歩く方法をみつけた。私たちの歩く道は片側3車線の高速道路の数メートル下にある工事用の橋なので、日陰が続き、しかも海から吹き上げる風が涼しくとても快適だった。やっと、周りの景色を見ようかという気になってきた。

明石の町並みや天文科学館、下の海には、先週一斉休業で休んでいた漁師さんたちの船が見える。怖いけれど途中で立ち止まり少し端に寄って、大橋からの景色を写真に撮った。上の車道からは、時折ガタンゴトン大きな音が聞こえるが、車が見えるわけではなかった。車が通過する音とは違う大きな音は、漁船のエンジン音が橋に反響しているのだそうだ。
そんな事をボランティアの方と話しているうちに1回目の給水ポイント。ほんの一時お茶を飲んだり、休んだりしてすぐ出発。

グレーチングから見た海面
航行する漁船
9時45分。今度は、意外にリラックスして歩ける。平気で下も見られるようになった。次の休憩地点まで約2km。ここが、ちょうど橋の真ん中という所までやってきた。
10時2分。橋の左側には、淡路島が水不足になった時、神戸から送るという大きな水道管が見えた。右側は、板張りの道が通っている。電気系統が入っているのだそうだ。淡路島が近くに見えている。 涼しい風に気をよくしながら2回目の給水ポイントでの休憩。
明石海峡大橋中間点の標識
10時20分。残り、約1km。おのころアイランドも間近に見えてきた。あっという間に、橋の終わりまで来た。
10時34分。再び7階から1階へ30mの階段を下りる。
10時39分。ここでヘルメットを返却して、冷たいお茶などを頂く。意外に歩き易かったので、約4kmの明石海峡大橋を約1時間20分で渡りきることができた。大変な道のりを想像していたので、大きな感激と、爽やかないい気分が印象に残った。
橋を渡りきりホットする
ここで解散だと思った。実はこれからが大変なウォークラリーの始まりだった。
橋の終着点の「道の駅淡路」から県立淡路公園を経て、終着点「淡路島公園ハイウェイオアシス」まで、日影もない上り坂が約2kmも続いたのだ。日傘も持たず、炎天下に疲れはピークになった。途中の道路に座り込んでいる婦人もいた。
フラフラになりながら、ようやくゴールに辿り着いたのは昼前、11時46分だった。完歩証にはスタンプ。記念品を貰い、なんだか小学生のような気分だ。これでようやく全ての行程終了となった。
暑い中、大勢のボランティアさんに感謝、感謝。

世界最長の吊り橋を満喫した1日だった。