獄中作----橋本左内

橋本左内は越前藩医の家に生まれ、緒方洪庵に師事した。
一橋慶喜を立てて攘夷を行おうとしたが、安政の大獄にて捕えられ安政6年10月に処刑された。
自分の生きた26年間は夢の如く、あっと言う間であった。
ふだんの事など思い返せば、色々と感慨無量である。宋の末期、モンゴル軍との講和で敵将の陣に
乗り込み、忠節を尽して捕えられ土牢で生気の歌をうたって死した文天祥に、かつて心より感服して
いたが、自分自身が今まさに獄中にあって、それを吟じ彼の心情を思うのである。


関西吟詩文化協会のホームページにリンク
日本の漢詩欄に解説があります。