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読書記録
Latest Update at 26th November, 2009 by KITORA
このページでは KITORA のかなりバイアスのかかった文章が書かれています。御承知おき下さい。
ダーク・サンライズ/The Burnt Orange Sunrise
David Handler 著
(2009/11/26 読了)
北沢あかね 訳
☆☆☆☆★
講談社文庫 ¥905- ¥950-(税込)
ISBN978-4-06-276513-8
バーガー&ミトリー・シリーズ第四作。
コネティカット州の閑静な村ドーセットを舞台としていますが、
本作ではそこにあるアストリッド城での「閉ざされた山荘」ものミステリの趣向。
ミッチ・バーガー(Mitch Berger)はドーセット(Dorset, Conn.)での初めての冬を迎えていた。
コミュニティに取り残された 3人の老人達の為に買い出しまでかってでる。
ニューヨーク時代の引きこもりぶりからは想像も出来ない変わりよう。
その買い物途中にミッチはホテル経営者のレス・ジョセフソン(Les Josephson)に夕食会に誘われる。
レスのホテルはアストリッド城(Astrid's Castle)で、レスの妻ノーマ(Norma)の祖父が愛人の為に築いた城だった。
そしてノーマの 94歳の母親こそ伝説の映画監督エイダ・ガイガー(Ada Geiger)であり、
エイダの 50年ぶりの帰国にあわせた盛大なパーティーが週末に企画されているのだった。
ミッチはエイダの過去の作品を絶賛した経緯で大いに気に入られており、
そのパーティーにも招待されているのだったが、その夜の晩餐会は身内のみのこぢんまりしたものだという。
そして、恋人のデズ(Des Mitry)を伴って出席すると返答したのだった……
その夜、アストリッド城を訪れたミッチとデズ。エイダの家族達の他にも何人か映画関係者が既に泊まっていた。
晩餐の終わりにさしかかった頃、突如轟音と共に外の木々が倒れる。
猛吹雪のせいだった。そして、電線を引き倒したのか、停電となる。
窓から外を見るとドーセットの村が一斉に闇に包まれていた……
デズが無線で被害状況を確認する一方、皆は蝋燭に灯をともし、
ボイラーの代わりに暖炉にくべる薪を追加する。
そして城から村への道は既に倒木に塞がれ、彼らは城内に孤立する……
一夜明けて、ノーマがベッドの中で事切れていたのだった……
よもやこのシリーズで本格の薫り高い「閉ざされた山荘」ものが読めるとは…… (*^_^*)
基本的な雰囲気を変えることなく見事に成立させていました。
閉鎖環境をもう少し引っ張っても良かったかなと思えるくらい良い雰囲気でした。
エイダの登場シーンというかミッチやデズとの会話がもう少し欲しかったと言う気持ちが強く残りました。
それだけ魅力的なキャラクタでしたし、勿体ないなぁ……と素直に思いました。
個人的には回を増す毎に魅力的になってきたミッチの活躍ぶりに拍手。
そしてミッチとデズの関係では、思わせぶりな振りから、
ラストの展開に予定調和的なハッピーエンディングで見事な幕切れ。
次作「The Sweet Golden Parachute」の邦訳が待ち遠しいです。
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